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文献名1霊界物語 第37巻 舎身活躍 子の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説よみ(新仮名遣い)そうせつ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
予言者郷里に容れられずという古来のことわざのとおり、瑞月王仁が突然神界より神務に使役されるようになってから親族知己朋友その他の人々からあらゆる悪罵嘲笑や妨害等をうけながら、神命を遵守して今日まで隠忍してきた種々雑多の経緯は到底一万や二万の原稿で書きつくせるものではない。

ゆえに『舎身活躍』の口述のはじめにあたり、最初の霊的修行の一端を述べてから本問題の神代の物語に移ろうと思う。

幸い今日となっては自分の郷里の人々は、無宗教者といえども一人も反対を唱えたり悪罵嘲笑をするものはなくなってきた。むしろ瑞月の精神を了解し、かえって賛辞を送るようになったのは、まったく時の力である。

しかるにいつの世にも反対者というものは絶えないものである。大正の初頭から勃興し始めた大本の教えに対して、学者・宗教家・新聞記者などがずいぶん攻撃の矢を放って吾人の主張を破砕しようとしていた。

吾人は今後においてもますます、大本に対して大々的な迫害の手が加わることと確信している。

天の瓊矛のように、大本はイラエばイラウほど太く膨れて固くなり、かつ気分のよくなるものである。善悪吉凶禍福は同根である。筆先にも『悪く言はれて良くなる仕組じゃぞよ』とあるのも至言である。

このごろ丹波新聞という地方新聞が霊界物語を評していわく、『一丁ほど先から見えるような原稿を書いている』と。この物語は人間の頭脳の産物でない以上、神の霊光が原稿の上に輝いて遠方から拝めたのであろう。

著者の人物が大きいから原稿の字が大きく見えたのであろう。いやいや、そう慢心してはならない。神様の偉大なる神格が現れて筆記者の写した細い文字が丹波新聞の記者の眼にみえたのであろうと、神直日大直日に見直し聞き直し宣り直し、善意に解釈しておく。

実に天下一品の賛辞を与えてくれた大名文章だと感謝しておく次第である。呵呵。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年10月08日(旧08月18日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1924(大正13)年3月3日 愛善世界社版3頁 八幡書店版第7輯 31頁 修補版 校定版3頁 普及版1頁 初版 ページ備考
OBC rm370002
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本文  予言者郷里に容れられずとは古来の諺である。瑞月王仁が突然神界より神務に使役さるるやうに成つてから、親族知己朋友その他の人々より、あらゆる悪罵嘲笑や妨害等を受け乍ら、神命を遵守して今日まで隠忍して来た種々雑多の経緯を述ぶれば、到底一万や二万の原稿で書きつくせるものではない。故に瑞月は霊界物語『舎身活躍』の口述の初に当り、最初の霊的修行の一端を述べて本問題の神代の物語に移らうと思ふ。幸ひ時機の到来せしものか、今日となつては自分の郷里の人々は神道家、仏教家を始め、無宗教者と雖も一人も反対を唱へたり悪罵嘲笑する者が無くなつて来た。否何人も郷里の人は瑞月の精神を了解し、却て讃辞を送るやうになつたのは全く時の力である。然るに釈迦にも提婆とか謂つて、何時の世にも反対者の絶えぬものである。大正の初頭より勃興し初めた吾が大本の教に対し、学者、宗教家、新聞記者なぞが、数年前より随分攻撃の矢を放つて吾人の主張を根底より破砕せむとせしは、新宗教の初期に於ては免るべからざる順路である。諺に曰ふ『巨大なる器には巨大なる影がさす』と。また曰く『敵無きものは味方も無し』と。今日の社会よりの攻撃は実に止むを得ざるものである。否これが宗教発展上の径路かも知れない。吾人は今後に於ても、益々大本に対して大々的迫害の手が加はることと確信して居る。天の瓊矛の様に、大本はイラエばイラウほど太くふくれて固くなり、且つ気分の好くなるものである。善悪吉凶禍福は同根である。筆先にも『悪く言はれて良くなる仕組じやぞよ』と、実に至言である。この頃綾部に丹波新聞といふ小さい新聞が出来て、霊界物語を評して曰く『一丁程先から見えるやうな原稿を書いて居る』と。実に良く霊界物語の真相を究めたものである。抑もこの物語は人間の頭脳の産物でない以上は、何処かに変つた所が無くてはならぬ筈だ。一丁程先から見えるやうな大きい字の原稿を二万数千枚書いたと言つて居るのは、神の霊光が原稿の上に輝いて遠方から拝めたのであらう。又大きい文字に見えたのは所謂著者の人物が大きいから大きく見えたのだらう。否々ソウ慢心しては成らぬ。神様の偉大なる神格が現はれて、筆記者の写した細い文字が丹波新聞記者の眼にソウ大きく見えたのであらうと、神直日大直日に見直し聞直し宣り直し、善意に解釈して置く方が結局大本の教理に叶ふであらう。実に天下一品の讃辞を与へて呉れた大名文章だと感謝しておく次第である。呵々。
  大正十一年十月十二日
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