テームス峠の山頂には、バラモン教の関所が設けられていた。実は、大黒主の命で蜈蚣姫、小糸姫を見つけて捕えようというのがこの関所の目的であった。
五人のバラモン教徒がここを守っていたが、人通りのない関所で暇を持て余し、酒を飲んで酔っ払っている。
一同は、山奥の関所守のような閑職に回されたことを嘆いたり、都であくせくするよりはずっといいと開き直ったり、酔って馬鹿な話にふけっている。
そこへ黄金姫たち一行がやってきた。黄金姫と清照姫は馬にまたがり、レーブたちが馬を引いている。関所守たちは一行を改めるために止めた。
レーブは、馬上にいるのは蜈蚣姫と小糸姫だと関所守たちに伝えた。しかし関所守たちさっさと関を通ってくれと促した。黄金姫たち一行はゆうゆうと関所を通過した。
関所守たちは、黄金姫と小糸姫が本物に違いないと思いながらも、威厳に当てられてしまった。