清春山の岩窟に留守をあずかるバラモン教徒たちは、照国別たちが出立した後も酒宴にふけっていた。ポーロは酔った勢いで管を巻き、菖蒲の両親を取り返されてやけになり、部下たちに絡んでいる。
エルマとキリクの両人は、酔いに夢を誠と取り違え、長刀を抜いて暴れだし、中は大騒ぎになってしまった。そこへケーリスとタークスがやってきて一喝した。三五教に帰依して言霊の力が備わったケーリスの声に、一同は身体強直して倒れてしまった。
タークスは声も涼しく宣伝歌を歌い、自分たちはポーロたちを赦すために照国別から遣わされてきたのだと来意を告げた。
歌い終わるとポーロたちの体は動き、一同は二人の前に手をついてあやまり入った。バラモン教徒たちは、ケーリスとタークスの神徳に打たれて唯々諾々としている。ポーロは照国別からの信書を受け取り、恐る恐る開いた。
そこには、ポーロたちのすべての所業を赦すこと、また三五教に入信する意があるならばケーリスとタークスに付いてイソ館に赴き、共に日の出神らに教えを受けるように、という諭しの言葉が記されていた。
ポーロは感激して照国別の神文を一同に読み聞かせ、皆ケーリスとタークスにしたがってイソ館に参進することになった。