神の道でいう高天原の天国は、仏の道では清浄国土または浄土という。また神道では唯一の主宰者を天之御中主大神と称し、無始無終の霊力体三大の原霊神という。仏教では無量寿仏または阿弥陀仏と唱えている。
無量寿仏にはさまざまな別名がある。経典にもさまざまに説かれる無量寿仏の徳は、神道でいう独一真神の御洪徳を説いたものである。
仏典にある浄土の描写も、瑞の御魂豊国主神の分霊なる和魂の神・大八洲彦命が、月照彦神と現れて再生して釈迦となり、天極紫微宮から降り来てその一部の真相を抽象的・比喩的に説示されたものである。
高天原、浄土、またキリスト教の天国はみな同一にして、至微・至清・荘厳の神境霊域であることが覚られる。
瑞月は印度地方の太古の物語を説くにあたり、天国の真相を仏の教えを借りて示すことが近道であると思い、総説に代えて引用した次第である。