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文献名1霊界物語 第50巻 真善美愛 丑の巻
文献名2第4篇 神犬の言霊
文献名3第20章 悪魔払〔1314〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ初稚姫、珍彦、楓が高姫の居間が騒々しいので何事かと走ってきてみれば、右のような有様であった。初稚姫は、高姫が斎苑の館の直使に対して暴言を吐いているので、たしなめた。高姫は初稚姫を罵倒し、ふたたびひとしきり義理天上日の出神の神徳を吠えたてた後、便所に言ってくるとその場をはずした。
高姫が向こうの林を見渡せば、妖幻坊の杢助がしきりに手招きをし、トントンと走り出した。高姫もそこにあった草履を引っかけると、杢助の後を追って駆け出した。そしてそれっきり、祠の森に姿を見せることはなかった。
スマートも後を追うことなく、初稚姫たち一同も高姫の逃走を見送りながら、追いかけようとしなかった。いずれも悪魔払いをしたような心持になったからである。到底通常の手段ではビクともしない高姫が逃げ出したのも、妖幻坊の杢助に心魂を奪われ、その引力によって動かされたのであった。
妖幻坊も、こんなときには三五教のためによい御用をしてくれたようなものであった。妖幻坊と高姫は坂を下って行き、山口の森でようやく高姫が追いついた。
安彦と国彦は別れを告げて、復命のために斎苑の館に帰って行った。慌て者のイクとサールは、高姫を追いかけて館を飛び出してしまった。初稚姫は残った者たちに教え諭し、別れを告げて、ふたたびハルナの都への征途につくことになった。
イル、テル、ハルは悪神が逃げ去ったことを感謝するため神殿に参拝し、天津祝詞を奏上して述懐の歌を歌い、謝意を表した。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年01月23日(旧12月7日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所
OBC rm5020
本文の文字数4031
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本文  初稚姫、珍彦は楓とともに高姫の居間の騒々しきに、何事かと走り来り見れば、右の体裁である。
初稚『もし、お母さま、お直使様に対して、あまり御無礼ぢや厶りませぬか。も少し御叮嚀に優しく仰有つて下さいましな』
『エーエ、お前の飛び出す所ぢやない程にすつ込みなさい。何度云うても云うてもスマートを俺の目を忍んで簀の子の下に隠して置くものだから、到頭杢助さまは何処かへ行つてしまつたぢやないか。本当に不孝な阿魔ツちよだな。今に神罰が当つて国替をせにやならぬぞや。義理天上さまのお筆先を拝読いて見なされ。珍彦さまも静子さまも楓もお前も、都合によつたら御神罰が当つて命がなくなるぞや。チヤンと御筆に出て居るぞえ』
『そらさうでせう。何れ虬の血を塗つた盃を頂いたものばかりですから。併しながらお母さま、安心して下さいませ。お蔭で吾々は御神徳を頂いて居りますから、何程悪神や蟇が毒を盛りましても、チツとも利きは致しませぬから大丈夫で厶います』
『エーエ、こましやくれた、何も知らずに……すつ込んで居なさい。此義理天上さまは何んな事でも皆御存じだぞえ。無形の神界の現象にも明かなれば、形体的の原理にも達してゐる。宗教、宗派は申すに及ばず、秩序標準の大本から改心の道、春夏秋冬四季運行の道、神国の大道、善悪正邪の道から守護神の因縁、無量長寿の神法から五倫五常のお道、向上発展の基、誠の大本、言霊の原理、日月の御因縁、火と水とお土の御神力は申すに及ばず、弥勒の教の大本に一霊四魂の原理、宇宙の真理、文字の起源から忠孝の道、平和の大本、四海兄弟の教から因縁因果の有様、何から何まで知らぬ事はないぞえ。況して大先祖の因縁から此世の泥海を固めしめた神の因縁、身魂の性来並に斎苑館の上から下までの役員の悪の身魂の性来、何から何まで鏡にかけた如く知つてるのぢやぞえ。何程泣く子と地頭には勝てぬと云つても、弥次彦、与太彦等の直使に屁古まされて「はい、左様で厶いますか。へい、それなら仕方がありませぬ。直に立退き申します」と云ふ様なヘドロイ身魂ではありませぬぞや。貴女も何時まで居つても詰りませぬから早く帰つて下さい。此処は義理天上日出神が一力で立てる仕組ぢやぞえ。さア皆さま、早く帰つて下さい。構ひ立てには来て下さるなや。もしも素盞嗚尊がゴテゴテ申したら、霊国の天人、変性男子の系統、義理天上の身魂が事の道理を説き聞かして改心させてやるから、お前等はよい加減に帰んだがよいぞや。ここは金毛九尾さまや、オツトドツコイ………金勝要神の教と竜宮の乙姫の守護とで変性男子の御教を立てて行く義理天上の射場ぢやぞえ。さアさア帰んだり帰んだり。あああ、こんな没分暁漢に相手になつて居つては日が暮れますわい。一寸失礼ながら便所へ行つて来ます。そしてユツクリとお話をして上げませうから、そこらで待つて居て下さい。あああ困つた代物ばかりだな。神様も大抵ぢやないわい。こんな盲聾を誠の道にひき入れてやらうとすれば骨の折れる事だ。此肉体もホーツと疲れた。肩も腕も腰もメキメキし出したワ。アーア』
と云ひながら便所に一人立つて行つた。
 向ふの林を見渡せば妖幻坊の杢助が、早く来れと一生懸命手招きしながらトントン走り出す。高姫も杢助に手招きされては最早堪らない。そこにあつた上草履を足にかけるや否や、一生懸命に杢助の後を追ひ駆け出して了つた。そして、それつきり祠の森へは姿を見せなかつたのである。
 スマートは二人の逃げ行く後を眺めて追ひ駆けようともせず『ワウツ ワウツ ワウツ』となき立ててゐる。
 初稚姫、安彦、国彦、一同は高姫の逃走したのを目送しながら、追ひ駆けようともしなかつた。何れも悪魔払ひをしたやうの心持になつたからである。高姫が祠の森に腰を据ゑようものなら、到底普通の手段ではビクとも動く気配はない。されど妖幻坊の杢助に心魂を蕩かし、其引力によつて、頑張つてゐたこの館を逃げ出したのは、実に珍彦にとつては無上の幸福であつた。スマートが後を追はなかつたのも初稚姫が直使に対し暫く待つて貰ひたいと云つたのも皆、かかる出来事を予期しての事であつた。妖幻坊もこんな時には、実に三五教のためによい御用をしてくれた様なものである。
 妖幻坊と高姫はトントントンと坂を下つて行く。其距離は殆ど二三丁ばかり隔たつてゐた。されど高姫は執念深くも後を追つ駆け、漸くに山口の森にて追ひ付き、二人はここに一夜を明かすこととなつた。
 安彦、国彦は珍彦に別れを告げ、委細の様子を斎苑の館へ復命すべく河鹿峠を登り行く。慌て者のイク、サール両人は、何時の間にか高姫の後を追つ駆けて館を飛び出して了つた。初稚姫は懇々と後の行方を珍彦に教へ置き、ハル、テル、イルの三人に別れを告げ、神殿に拝礼を終り、高姫の一日も早く改心致しますやうと祈願を籠め、それより二三日をここに暮して又もや征途につく事となつた。勿論スマートは影の如く姫に従つてゐる。
 イル、ハル、テルの三人は悪神の逃げ去つたのを感謝すべく神殿に参拝し、天津祝詞を奏上し、歌を歌つて感謝の意を表した。
イル『祠の森の受付に  仕へまつれるイル司
 皇大神の御前に  慎み敬ひ高姫や
 妖幻坊の曲津奴が  神の威徳に怖ぢ畏れ
 一目散に逃げ出し  此聖場はもとの如
 塵もとどめず清らけく  いと穏かに治まりし
 其御恵を御前に  慎み感謝し奉る
 杢助司と名乗りたる  妖幻坊の悪神は
 其正体は吾々の  眼に確と見えねども
 並大抵の奴ならず  虎、狼か獅子、熊か
 但は鬼の化物か  得体の知れぬ枉津神
 これの館にノコノコと  現はれ来り朝夕に
 酒飲み喰ひ管を巻き  只一言も神言を
 唱へた事もあらばこそ  金毛九尾の憑るてふ
 日出神の生宮の  高姫司と意茶ついて
 此聖場を乱したる  実にも憎つくき曲者よ
 如何にもなして災を  払はむものと朝夕に
 心ひそかに祈りしが  皇大神はわが祈願
 いと平らけく聞し召し  教を乱す曲神を
 払ひ給ひし嬉しさよ  いざ之よりは吾々は
 珍彦さまの命令を  神の言葉と慎みて
 朝な夕なに真心を  尽して仕へ奉らなむ
 かくも曲津の心地よく  逃げたる上は信徒も
 喜び勇みもとの如  参来集ひて神徳を
 再び受くる事ならむ  ああ惟神々々
 神の御稜威も灼然に  守らせ給へ此館
 偏に願ひ奉る  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 皇大神の御教  如何でか違ひ奉らむや
 吾等三人は村肝の  心を合せ奉り
 斎苑の館に現れませる  神素盞嗚の大御神
 守らせ給ふ三五の  清き大道に仕へつつ
 埴安彦や埴安の  姫の尊の御守りを
 頸に受けて四方の国  百八十島の果までも
 開きて行かむ惟神  尊き神の御守りを
 畏み畏み願ぎまつる』
 ハルは又歌ふ。
『バラモン教の軍人  其門番と仕へたる
 吾は卑しきハル司  三五教の大神の
 尊き恵を蒙りて  心機俄に一転し
 浮木の森の陣営を  ヨル、テル二人と諸共に
 脱営なして斎苑館  詣でむものと来て見れば
 祠の森に三五の  玉国別の宣伝使
 留まりいますと聞きしより  其御教を仰ぎつつ
 珍の御舎仕へます  其神業に参加して
 漸く宮は建て上り  遷宮式も相済みて
 喜ぶ間もなく玉国の  別の命は吾々に
 重き使命を授けつつ  悪魔の征途に上りまし
 其妻神と現れませる  五十子の姫を初めとし
 今子の姫は潔く  斎苑の館に帰りまし
 珍彦親子を止めおき  宮の司と任け給ひ
 吾等は館の諸々の  事務をそれぞれ命ぜられ
 心を清め身を浄め  仕へ奉れる折もあれ
 金毛九尾の宿りたる  心拗けた高姫が
 突然ここに現はれて  吾は日出神柱
 義理天上の生宮と  其鼻息もいと荒く
 大きな尻をすゑ長く  祠の森を占領し
 醜の教を伝播し  斎苑の館の神業を
 妨害せむと企むこそ  困り果てたる奴なりと
 心秘に案じつつ  皇大神に祈る折
 又もや来る妖幻坊  杢助司と名乗りつつ
 高姫司と諸共に  館の奥に頑張りて
 さしも尊き聖場を  攪乱せむと企むこそ
 実にも忌々しき次第なり  如何はせむと思ふ間
 初稚姫の神司  猛犬スマート引きつれて
 ここに現はれ来りまし  神変不思議の神力を
 隠し給ひて高姫や  妖幻坊が自ら
 逃げ行く時を待ち給ふ  其沈着な行ひに
 今更吾等も驚きて  感じ入りたる次第なり
 ああ皇神よ皇神よ  吾等は愚なものなれど
 心を清め身を浄め  朝な夕なに大前に
 誠一つに仕へなば  何卒吾等を憐れみて
 初稚姫の神力の  万分一をも授けませ
 偏に願ひ奉る  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 神に誓ひしわが言葉  如何で違へむ神の前
 珍彦司に従ひて  皇大神の御教を
 参来集へる人々に  完全に委曲に宣り伝へ
 大御恵みの万分一  報はせ給へ惟神
 御前に謹み願ぎ奉る』
と歌ひ終り、階段を下つて、もとの受付に帰り行く。
(大正一二・一・二三 旧一一・一二・七 北村隆光録)
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