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文献名1霊界物語 第51巻 真善美愛 寅の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説よみ(新仮名遣い)そうせつ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
人間はその内分において、至聖至美至善の天界すなわち高天原に向かい、その外分においては地獄界に向かっているものであることは、すでに述べた。ゆえに人間は、常に神の光に背いては、決してその人格を保つことはできない。

本巻物語の主人公たる高姫は、小北山の聖場に至って自己に憑依する兇霊のために誤られ、また兇霊界の妖魅である妖幻坊のためにたぶらかされて熱狂的暴動を敢行する。しかし神威に当てられて逃れ、妖幻坊と共に怪志の森に落ち延びる。そして妖幻坊が紛失した曲輪の玉を、小北山の役員初公と徳公に命じて奪還させようとする。

また浮木の森において妖幻坊の魔法に欺かれて種々の狂態を演じるところ、いったん三五教に帰順した元バラモン軍のランチ、片彦が、高姫が化相した初花姫に誘惑されて苦悶の淵に沈むところ、ケース、初公、徳公が狸のために裸体となって相撲を取らされる悪夢等、波乱重畳の面白き物語である。

読者は一片の滑稽的小説と見ることなく、意をひそめて通読あらんことを願う。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年01月25日(旧12月9日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1924(大正13)年12月29日 愛善世界社版3頁 八幡書店版第9輯 265頁 修補版 校定版3頁 普及版1頁 初版 ページ備考
OBC rm510002
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本文  人間はその内分に於て至聖至美至善の天界即ち高天原に向ひ、その外分に於ては地獄界に向つて居るものである事は既に已に述べた処であります。故に人間は常に神の光りに背いては決してその人格を保つ事は出来ませぬ。本巻物語の主人公たる高姫が小北山の聖場に到りて、自己に憑依せる兇霊のために誤られ、又兇霊界の妖魅なる妖幻坊に欲のために誑かされて熱狂的暴動を敢行し、神威に当てられ身を以て免れ、妖幻坊と共に怪志の森に落ち延び、妖幻坊が遺失したる曲輪の玉を、反逆者なる小北山の役員、初公、徳公に命じ、文助の手より奪還せしむる場面より、浮木の森に於て妖幻坊の魔法に欺かれ種々の狂態を演ずる処より、一旦三五教に帰順したるバラモン軍のランチ、片彦将軍が、高姫の化相せる初花姫に誘惑されて苦悶の淵に沈むところより、ケース、初公、徳公が狸のために裸体となつて角力を取らせらるる悪夢等、波瀾重畳の面白き物語であります。読者は一片の滑稽的小説と見ることなく、意を潜めて通読あらむことを願ひます。
   大正十二年一月廿七日   於天城山麓 王仁識
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