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文献名1霊界物語 第62巻 山河草木 丑の巻
文献名2第3篇 四尾の嶺よみ(新仮名遣い)よつおのみね
文献名3第13章 神祈〔1588〕よみ(新仮名遣い)しんき
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年05月12日(旧03月27日) 口述場所竜宮館 筆録者隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年10月16日 愛善世界社版146頁 八幡書店版第11輯 184頁 修補版 校定版160頁 普及版61頁 初版 ページ備考
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本文
  第三七二

    一

 天の下四方の国々安かれと
  日毎に祈る外なかりけり。

    二

 わが愛づるうましき国を朝夕に
  恵ませ玉ふ元津大神。

    三

 内は安く外より襲ふ仇もなく
  御国穏に進ませ玉へ。

    四

 神に出でし誠の智慧に充ち溢れ
  御国の花と匂はせ玉へ。

    五

 常永久に我神国の生命となりて
  恵の露に潤し玉へ。

  第三七三

    一

 国々の幸を祈らむとりわけて
  わが日本の行末の幸を。

    二

 四の海波風立たず浦安く
  田畑は稔る珍の神国よ。

    三

 鄙都恵に隔てあらねども
  民の心に差別あるかな。

    四

 神の子のこぞりて神に仕へつつ
  御代を祝ぐ声聞かまほし。

    五

 願はくば元津御神の御教を
  普く四方に知らせたきもの。

    六

 野も山も響き渡れり言霊の
  珍の御声はいと爽かに。

    七

 岩よりも堅き神代に住みながら
  何驚くか神国の民。

  第三七四

    一

 磯輪垣の秀妻の国を朝夕に
  守らせたまへ伊勢の大神。

    二

 打寄する荒ぶる波を凪ぎ払ひ
  治めたまはれ大君の国を。

    三

 四海波いとも静かに治まれる
  自転倒島は神の御舎殿。

    四

 日の下の稜威の光を四方の国に
  輝し玉へり伊勢の大神。

    五

 四方の国皆同胞と睦び合ひ
  神国の民となる日待たるる。

  第三七五

    一

 雪をもて被ひかくしつ雨をそそぎ
  育み玉ふ畑の種物。

    二

 天津日に暖め尽きぬ露下し
  風を送りて恵ませ玉ふ。

    三

 朝夕に耕作勤むる狭田長田
  稲穂の波は神の御恵。

    四

 よきものは皆御空より下り来ぬ
  神の恵を讃めよ称へよ。

    五

 雨風をよき折々に起しつつ
  種子物をら育み玉ふ。

    六

 花咲かせ鳥を養ひ種子物を
  茂らせたまふ瑞の大神。

    七

 吾等をも御子と称へて朝夕に
  与へたまひぬ生命の糧を。

    八

 永久の魂の生命も身の幸も
  種子物皆神の賜物。

    九

 村肝の清けき赤き心もて
  珍の御前に御饌奉れ。

  第三七六

    一

 春は去り夏過ぎ秋の稔り見て
  冬籠りせむ神の館に。

    二

 秋の田の稲は豊けし百姓の
  野辺に謡へる声は澄みけり。

    三

 日の光月の露にて育みし
  秋の田の面に黄金の波立つ。

    四

 御恵に山々躍り谷謡ひ
  恵の露は玉とかがよふ。

    五

 生業を励しむ民を愛でたまひ
  生命の種子を豊に賜へる。

    六

 皇神に初穂捧げて御恵の
  千重の一重に酬いまつらな。

  第三七七

    一

 いざ共に天津祝詞を奏へつつ
  神の御稜威を祝ひ奉らな。

    二

 皇神の造り玉ひし天地は
  栄光歓喜充ち溢れたり。

    三

 わが母の懐にありしその日より
  踏みて来にけむ麻柱の道。

    四

 今の世も又後の世も災ひを
  除きて神は守り玉はむ。

    五

 神の子と生れあひたる人草は
  神を除きて如何で栄えむ。

    六

 村肝の心の迷ひ洗ひ去り
  恵ませ玉ふ麻柱の神。

    七

 元津神厳と瑞との二柱に
  御栄光あれと祈る神の子。

  第三七八

    一

 万有は栄え輝き喜びに
  充ちて美はし神の御国は。

    二

 御恵の光輝き四方の国
  百の草木も生立ちて行く。

    三

 あぢきなき浮世の中に瑞御霊
  希望かかへて下りましけり。

    四

 誘惑の暗の黒雲かかるとも
  行く先明し神の大道は。

    五

 澄み渡る清き御空を仰ぎ見よ
  瑞の御霊の貴の神姿と。

  第三七九

    一

 雪霜の烈しき冬に先立ちて
  秋の田の面に黄金の波打つ。

    二

 喜びて勇み収穫れ田人等が
  珍の御前に初穂ささぐる。

    三

 顕し世は神の御国の田畑なれば
  畏れ慎み日々に励めよ。

    四

 よき種子を神の畑に蒔くならば
  豊に稔らむ千頴八千頴。

    五

 大本は神の教の田畑なり
  獣来りて荒さむとせり。

    六

 種子蒔けば朝な夕なに気を配れ
  鴉来りて実をや拾はむ。

    七

 よき種子を蒔けばよき花よき稔り
  悪しき種子をな夢にも蒔きそ。

    八

 八束穂の瑞穂の稲を刈り入るる
  秋こそ待ため御使と共に。

  第三八〇

    一

 大前に今立ち祈る妹と背を
  恵ませ玉へいや永久に。

    二

 妹と背の愛の衣の破れじと
  守らせ玉へ弥永久に。

    三

 皇神の恵の露のなかりせば
  安けからまじ妹と背の道。

    四

 八重葎囲める賤の伏屋にも
  愛の光の楽しみは充つ。

    五

 妹と背が互に助け救ひ合ひ
  渡らせ玉へ浮世の旅を。

    六

 相共に神の大道に手をとりて
  進ませ玉へ清く正しく。

    七

 皇神の厳の御楯と選まれて
  今日妹と背を契る嬉しさ。

  第三八一

    一

 妹と背を契る伏屋の神床に
  臨ませ玉ふ須勢理姫の神。

    二

 那岐那美の稜威の心になりませる
  祝の席開く目出度さ。

    三

 大前に立並びつつ慎みて
  結ぶ契は動かざらまし。

    四

 真心の限りを尽し妹と背が
  神の大道に永久に仕へむ。

    五

 妹と背の愛の礎固く据ゑて
  平和の柱永久に樹てむ。

    六

 何事も神に従ひ進みなば
  妹背の道も久しかるらむ。

    七

 妹と背の清き正しき交はりは
  弥永久に楽しみ尽きず。

    八

 苦しみを互ひに分ち担ひつつ
  勇みて進め神の大道に。
(大正一二・五・一二 旧三・二七 於竜宮館 隆光録)
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