霊界物語の口述開始からほとんど着手日数二百五十日を要して、ようやく六十三巻を口述し終わった。
天声社の新築もこの物語出版のためであった。
去る二十五日、始めて天声社の二階の間において二席を口述し、今日ようやく完結することとなった。
瑞月は近頃たいへんに身体を痛め、前後二か月間口述を休んでいた。それゆえ予定の巻数に達しなかったところは実に遺憾とするところである。
いまだ病気ははかばかしくなく、また明日ごろより転地療養をなし、全快を待って神の御許しあれば後を続ける考えである。
しかし今日まで口述したところを熟読なしくだされば、すべて神界の御経綸も大神の御心も判然とするはずである。
これにて口述が止まっても、神教を伝える点においてはあまり不便を感じることはあるまいと思う。