太子チウインは王女チンレイ、右守の娘ハリス将軍、勇将ジャンクを従え、三五教の宣伝使照国別・照公とともに、二千五百騎を駆って、トルマン城を包囲する大足別軍を殲滅しようと、進軍してきた。
大足別は援軍が来たのを見て驚き、もはやキューバーの安否を省みず城を攻め落とすよう、命令を下した。
戦いの中、左守は奮戦の末、敵のために命を落としてしまった。大足別は左守軍の敗北につけこんで城門まで攻め寄せ、トルマン城は危機に陥る。
すると城門に千草姫・キューバーが現れ、城はすでに奪い取ったと大足別に告げる。この虚報に大足別は軍を返して、援軍を迎撃する。しかし、背後からガーデン王の守城軍が攻撃し、大足別軍ははさみ打ちにあって敗走する。
王は勝利の舞を舞うが、敗走した大足別軍が市街に火を放ち、人々の悲惨の声が聞こえてくる。照国別をこの様をみるや、まっしぐらに物見櫓に駆け上り、照公とともに天の数歌、続いて天津祝詞を奏上した。すると火災はたちまちにして静まった。
二人の活躍に、王をはじめ一同は手を打って歓喜した。
左守・右守は特別に王家の墓所に葬り、国家の守護神として祠を建て、永遠に祭祀することとなった。また、王は、照国別・照公の仁義・神徳に感じて、三五の大神を鎮祭することを誓った。
一方、王は居間にいた千草姫とキューバーを詰問するが、その場は千草姫の弁解を信じ、キューバーは許されることとなった。
キューバーは大足別が敗走したことにより、自分の立場を心配するが、千草姫=高姫は、逆にトルマン国の乗っ取り、ひいてはインドの全土の征服をもくろむ。
千草姫は後からやってきた王子、王女、ハリスらも煙に巻いてしまい、キューバーを擁護する。