入江の里の浜屋旅館に、玄真坊と高姫は、もう十日も滞在することとなった。
玄真坊はなんとかして高姫を自分のものにしようと口説くが、高姫は頑として玄真坊をはねのけている。
そこへ、表の街道に角兵衛獅子がやってきた。玄真坊と千草姫は、獅子を呼んで舞わせたが、それはコブライとコオロだった。
コオロはすぐさま玄真坊を捕まえようと役所へ駆けていく。コブライは役人を迎えに行くが、その隙に高姫は玄真坊を気絶させ、黄金をすっかり奪い取って二階の間へ引っ込んでしまう。
役人は玄真坊がこときれたと思い、戸板に乗せて担がせて行ってしまった。
高姫はその様子を見ていたが、そこへ妖幻坊の杢助が現れて、高姫に合流する。