高照山の聖地を指していくと、途中の小川に、禊をしている美しい比女神がいた。
顕津男の神が名を問うと、八十柱の比女神の一人、如衣比女(ゆくえひめ)であるとわかった。
如衣比女は顕津男の神への想いのたけを歌うが、顕津男の神は、諸神の目があること、聖地高照山への途上であることなどを気にして、承諾しかねている。
大御母の神はその様子を見かねて、顕津男の神の心は確かなので、ただ時がくるのをしばらく待つよう、如衣比女に歌い諭す。
如衣比女は、大御母の神の歌に感謝し、三頭の銀の馬を献上する。馬の名はそれぞれ、天龍、銀龍、須佐、といった。
顕津男の神が天龍に、大御母の神が銀龍に、如衣比女が須佐にまたがり、高照山の聖場に向か