いよいよ大本は開教四十周年を迎えることになりました。
教祖のお筆先には、三十年で世の切り替えをするが、あまりに乱れがひどいので、それが十年延びた、とあります。そうしてみると、ちょうど今が立替建直しの時期になったと信じます。
満四十周年に、神様からかねてご警告になっていた、シベリヤ線を花道とするということがいよいよ実現して来ました。
この事があることは神様から聞かされておりましたので、蒙古を独立させておこうと、大正元年ころから馬の稽古をし、準備をしていました。
それが大正十三年に年来の意思を決行したのです。ジンギスカンの挙兵から六百六十六年目に、日いずる国から生き神が出て国を救う、という蒙古の予言と符合したために、最初は思いのほか事が進みました。
ところが張作霖の裏切りに会って、危うく銃殺されようというところにまでなりました。当時の人々や信者は、大変な失敗であったと感じたのであります。
今、皇軍が連戦連勝でほぼ東三省を平定したのですが、先の蒙古入りが種まきとなって、時がめぐってきています。というのも、武力で平定したとは言え、結局民衆の心をも服従させるのには、宗教をもって行うしかないからです。
国によって垣根を作っていた、その出雲八重垣を破るのには、人類愛善の精神が必要です。すでに先般、満州へ日出麿を派遣しており、また自身も満州へ行って活動したいと考えております。
先に蒙古入りしたときは、とにかく先鞭をつけて、日本国民に満蒙の意義を意識させておかねばならない、ということでした。
しかし今は、日本国民全体が、鉢巻をして多いに考え、尽くさなければならないときが来ています。世界の戦争が起き、日本は世界を相手に戦わなければならない、という悲壮な覚悟をするときであると思うのであります。