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文献名1霊界物語 第25巻 海洋万里 子の巻
文献名2第2篇 自由活動よみ(新仮名遣い)じゆうかつどう
文献名3第6章 三腰岩〔752〕よみ(新仮名遣い)みこしいわ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグニユージランド(ニュージーランド) データ凡例 データ最終更新日2021-08-28 19:49:08
あらすじ三人は腰は立たなかったが、口は達者なままだった。チャンーは清公を皮肉ってからかう歌を歌った。清公はそれを聞いておかしさに笑いながら、チャンーとモンーをからかう歌を歌った。清公が歌い終わると、チャンーと清公の腰が、にわかに立つようになった。モンーはその場から動けないままであった。とうとう自棄になって、清公をからかうおかしな歌を歌いだした。歌い終わるとモンーの腰もようやく立った。三人は憎まれ口を叩き合いながら、大蛇退治に郷人の加勢に行くことにし、宣伝歌を歌いながらクシの滝に向かって行った。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年07月08日(旧閏05月14日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年5月25日 愛善世界社版105頁 八幡書店版第5輯 70頁 修補版 校定版110頁 普及版50頁 初版 ページ備考
OBC rm2506
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本文の文字数4012
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本文  大蛇の尻尾に跳ね飛ばされた清公は、広言を吐いたチヤンー、モンーの二人の目の前に腰を抜かし、醜態にも顔を顰め、大腿骨を痛め、苦虫を噛んだやうな、六ケしい顔をして気張つて居る可笑しさ。腰の立たぬ三人は、口ばかりは相変らず達者である。
チヤンー『モーシモーシ清公さま  お前は余つ程偉い奴
 竜宮嶋の地恩郷  左守神まで登りつめ
 雪隠の虫の高上り  漸う大地へ這ひ上り
 カンピンタンになつた上  蠅に孵化して王さまの
 頭の上まで登らうと  企んだ事も水の泡
 小便垂れて糞垂れて  宇豆姫さまに撥かれて
 ドン底迄も顛落し  いよいよ此処に改心の
 実を示さうと我々を  言葉巧にちよろまかし
 相も変らぬ悪い事  続けるつもりでスタスタと
 タカの港までやつて来て  誰の船かは知らねども
 屋根無し船を何々し  吾物顔に悠々と
 浪を渡つて夜のうち  人目を忍んでヒル港
 改心したとは何の事  大事の大事の他人の船
 代価も遣らずにぼつたくり  三五教を此郷に
 開かうとしたのが運の尽  俺まで矢張盗人の
 そのお仲間に引き込んで  大将顔を提げ歩き
 クシの雄滝の手前まで  口と心のそぐはない
 宣伝歌をば歌ひつつ  同じ教の道の子の
 我々二人を頤の先  チヤンーモンーと口の先
 汚い言葉で扱き使ひ  主人面してやつて来た
 その天罰は目のあたり  大蛇の尻尾に撥ねられて
 左守神になつたやうに  一旦高く舞ひ上り
 スツテンドウと土の上  忽ち変る地獄道
 腰弱男が腰抜かし  お尻の骨を打ち砕き
 吠面かわくは何の事  お尻の仕末のつかぬ人
 そんなお方と知らずして  従いて来たのが我々の
 不覚と悔んで見たとこが  六日の菖蒲十日菊
 改慢心の清公の  猫の眼球のお招伴
 こんな約らぬ事はない  チヤンーモンー騒いでも
 お腰が立たねば仕方ない  私等二人をこんな目に
 遇はして置いて清公さま  何うする積りで御座るのか
 余りと云へばあんまりぢや  お前の腰は何うなろが
 お尻の骨は砕けやうが  私は些とも構やせぬ
 お傍杖をば喰はされた  私等二人は此儘に
 此処で死んだら化けて出て  お前の影身に附添うて
 生首かかねば置かぬぞや  あゝ惟神々々
 目玉飛び出るやうな目に  私は遇はされ耐らない
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令大地は沈むとも  清公の奴は死ぬるとも
 私にとつては大蛇ない  早く改心した上で
 我等二人が壮健で  お前を見捨てて帰るやうに
 どうぞ祈つて下さんせ  此世を造りし神直日
 心も広き大直日  唯何事も人の世は
 直日に見直せ聞き直せ  身の過ちは宣り直せ
 さはさりながら我々は  清公の奴にこんな目に
 遇はされ何うして此儘に  恨み返さでおかれやうか
 尻尾の毛迄一本も  無い処迄抜かれたる
 チヤンー、モンーは云ふも更  肝腎要の清公は
 肝を抜かれて腰を抜き  悲惨極まる為体
 お互一様に身の上は  気の毒なりける次第なり』
と自暴自棄になりて、出放題を喋り立てて居る。清公も此滑稽な揶揄半分の歌に痛さを忘れてクツクツ笑ひ出す。
清公『セイロン島の土籠  黒ン坊人種の成れの果
 チヤンーモンー両人が  小糸の姫に頼まれて
 可愛い妻子を後に置き  お金の欲に目が眩み
 義理も人情も打ち忘れ  海洋万里の浪の上
 汗もたらたら漕ぎ廻る  時しもあれや天狗風
 魔島に船は打ちあたり  木端微塵となつた時
 肝腎要のお客さま  小糸の姫を顧みず
 船は無けれど黒い尻  帆をかけ登る岩の上
 三年三月も雨風や  天日に曝され泣き面を
 乾かし蟹や貝を採り  食つて漸々惜しからぬ
 命をながらへ時を待つ  高姫さまや蜈蚣姫の
 船が来たのを幸ひに  玉を匿した匿さぬと
 やつさもつさの押問答  囀る折しもテンカオの
 島は忽ち海底に  沈んだお蔭で魔の神は
 浪に呑まれて大勢が  蚊の啼くやうな情けない
 声を絞つて居たところ  玉治別の一行に
 安い命を助けられ  ニユージランドの玉森で
 エツパツパーを喰はされて  泣く泣く竜宮の一つ島
 タカの港に上陸し  地恩の郷に登りつめ
 チヤンーモンーと呼び捨てに  皆の奴等に馬鹿にされ
 雪隠の中の掃除まで  やつて居たるを見た俺は
 可愛さうだと慈悲心を  起してタカの港より
 黙つて船を拝借し  鳥無き郷の蝙蝠に
 出世をさせようと連れて来て  働かさうと思つたら
 卑怯未練の馬鹿者が  大蛇の姿に腰抜かし
 中にもチヤンーの腰抜けは  話を聞いて胴慄ひ
 脛腰立たぬその態で  俺に向つて屁理窟を
 云ふとは些と両人の  見当違ひぢやあるまいか
 大馬鹿者の腰抜けが  二人揃うた岩の上
 愚図々々すると最前の  大蛇の奴が飛んで来て
 今度は深き谷底へ  尻尾の先で振り落し
 身を砕かれて冥途往き  三途の川の鬼婆に
 何ぢやかんぢやと虐められ  末には血の池針の山
 焦熱地獄に墜落し  鬼に喰はれて仕舞ふぞよ
 あゝ惟神々々  叶はぬからの神頼み
 哀れなりける次第なり  アハヽヽハツハ阿呆面
 ウフヽヽフツフ呆つけ者  イヒヽヽヒツヒ因果者
 オホヽヽホツホ大馬鹿よ  エヘヽヽヘツヘエーやめて置かう』
と喋り終つた途端に、清公の腰はヒヨツコリと立つた。続いてチヤンーの腰も亦立ち上つた。
チヤンー『ヤア、余り清公がしようも無い事を云ふものだから、言霊の口罰が当つて、堅磐常磐に鎮座ましました石座を離れ、又徐々働かねばならぬやうになつて仕舞つた。……モンー、貴様は幸福者だ。何処迄も泰然自若として、安楽に岩の上に暮らせる身分だ。我等両人はそろそろ是から活動に這入るのだ。何卒貴様、生神様になつて其処に胴を据ゑ、俺等両人の幸を守つて呉れ。南無モンー大明神、叶はぬなら立ち上りませだ。アハヽヽヽ』
と二人は面白さうに足が立つた嬉しさに妙な手つきで踊つて居る。モンーは業を煮やし、立つて見ようと焦慮れど藻掻けど、ビクともしない。たうとう自棄気味になつて下らぬ歌を喋り始めた。
『清公チヤンーよつく聞け  俺は誠の生神ぢや
 岩に喰ひつき獅噛みつき  胴は据わつて動かない
 ビクとも致さぬ大和魂  貴様の腰は浮き調子
 又々悪魔に導かれ  大蛇の尻尾に撥かれて
 再び天上するがよい  俺は貴様の墜落を
 空を仰いで待つて居る  雪隠虫の高上がり
 名は清公と申せども  心の色は泥公が
 チヤンーチヤンーと偉さうに  口では云へど何一つ
 チヤンーチヤンーと埒明かぬ  困つた奴が唯一人
 此世の中の穀潰し  娑婆に居つても用はない
 俺は何にも岩の神  万劫末代動き無き
 下津岩根に腰据ゑて  貴様等二人の行末を
 アーイーウーエーオホヽヽヽ  嘲笑ひつつ見て暮らす
 四つ足身魂に汚された  碌な事せぬ二人連れ
 一日も速く此場をば  離れて往けよお前達
 愚図々々してると其辺中  空気の色迄悪くする
 あゝ惟神々々  目玉の飛び出るやうな目に
 遇はせて下さい三五の  皇大神の御前に
 二人の為に祈ります  エヘヽヽヘツヘ得体の知れぬ
 オホヽヽホツホ大馬鹿者奴  カヽヽヽカツカ空威張り
 ヽヽヽ気に喰はぬ  クヽヽヽクツク糞奴
 ケヽヽヽケツケ怪しからぬ  コヽヽヽコツコ困り者
 サヽヽヽサツサ逆とんぼ  シヽヽヽシツシ強太い奴
 スヽヽヽスツス好ん平野郎  セヽヽヽセツセ雪隠虫
 ソヽヽヽソツソそぐり立てた  タヽヽヽタツタ高上り
 チヽヽヽチツチちんちくりん  ツヽヽヽツツツ聾者盲人
 テヽヽヽテツテ天狗面  トヽヽヽトツト呆け野郎
 ナヽヽヽナツナ泣きツ面  ニヽヽヽニツニ憎まれ子
 憎まれにくまれ世に覇張る  ヌヽヽヽヌツヌヌーボ式
 ネヽヽヽネツネ鼠の子  ノヽヽヽノツノ野天狗野狐豆狸
 ハヽヽヽヽツハ薄情者  ヒヽヽヽヒツヒ非常識
 フヽヽヽフツフ戯けた事をしやがつて
 ヘヽヽヽヘツヘ屁理窟ばかり叩きよる
 ホヽヽヽヽツホほうけ野郎  マヽヽヽマツマ曲津御霊の張本よ
 ミヽヽヽミツミ蚯蚓土竜の土潜り
 ムヽヽヽムツム蜈蚣姫臭い婆さま腰巾着
 メヽヽヽメツメ盲目聾者の腰抜け野郎
 モヽヽヽモツモ耄碌魂の二人連れ
 ヤヽヽヽヤツヤ奴野郎の
 イヽヽヽイツイ意地くね悪い
 ユヽヽヽユツユ幽霊腰
 エヽヽヽエツエえぐたらしい
 ヨヽヽヽヨツヨ妖魅面提げて
 ワヽヽヽワツワ悪い事毎日毎夜考へよつて
 ヰヽヽヽヰツヰ一寸先は暗の夜だ
 ウヽヽヽウツウ迂路々々と其辺あたりを魔胡つき出だし
 ヱヽヽヽヱツヱ偉さうに
 ヲヽヽヽヲツヲ大失策を致したる大馬鹿者の臆病者…………
大腰抜けの狼野郎、お目出度い変り者だ。サア何処へなりと勝手に往け。その代りに盗んで来た船を元の所へ返して来い。さうで無ければ三五教の宣伝に歩いても亦此通りだ。脛腰が立たぬやうに致してやるぞよ。ウンウンウン』
と体を揺り、そろそろ発動し初め、岩の上で餅を搗くやうに体を上げたり下げたり、十数回繰り返し、何時の間にやら抜けた腰はちやんと元の通りに納まり、そろそろ歩き出した。
清公『ヤア、モンー、貴様、何時の間に腰が立つたか』
モンー『俺は初めから、決して貴様等のやうに腰は抜かしては居ないぞ。余り偉さうに家来扱ひに致すから、一寸芝居をしてやつたのだ。ウフヽヽヽ』
と肩を揺る。
チヤンー『アレアレ、追々騒がしく聞えて来る老若男女の叫び声、こりや斯うしては居られない。いづれ三人の中一人は船を返しに帰らねばならないが、先づ神様に御猶予を願つて、大蛇の征服を済す事にしようかい』
清公『それもさうだ。余り大蛇に気を取られて祝詞奏上を忘れて居た。其罰で腰が立たなくなつたのだ。……アヽ神様、何卒お赦し下さいませ』
と三人は一所に集まり来り、高らかに天津祝詞を奏上し、天の数歌及び宣伝歌を歌ひクシの滝壺を目蒐けて進みゆく。
(大正一一・七・八 旧閏五・一四 加藤明子録)
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