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文献名1王仁文庫
文献名2第3篇 瑞能神歌よみ(新仮名遣い)
文献名3いろは歌(そ一)よみ(新仮名遣い)
著者
概要
備考
タグそしもり(ソシモリ) データ凡例2017/9/15校正。 データ最終更新日2024-06-01 17:06:27
ページ9 目次メモ
OBC B115003c04
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本文の文字数10494
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本文 い鹿郡綾部本宮、拾里四方は宮内、下津岩根国、高天原と称えつつ、天に坐す神八百万、地に坐す神八百万、集りまして幽世と、現つ世をば知ろしめす、其神業を神議り、議り玉ひて常夜往、烏羽玉世を照さむと、伊都御魂と現れまして、天津日嗣動ぎなく、目出度御代を松、常磐堅磐礎を、搗固めます霊地を、知らずに暮す世、心仇曇り、晴るる由なき憐れさよ。
ろんどんカラ都に預けたる、金山姫御宝は、何時還り坐す術を無み、御姿さえも瑞穂国、豊葦原中国、力を削る曲津霊は、英米西大国西海、底藻屑と鳴る神に、臍を奪られし姿なり。
はに安神言現はれて、雲井に懸る群雲を、伊吹き放ちて春日なる、天津日蔭隈も無く、輝き渡る日、国稜威は弥高く、鳴戸弥深き、神鳴り鳴りて、鳴りも合はさる仇波を、大海原に加々呑て、世大本一筋、誠統べ玉ふ、国常立代を、来さん為に三千歳、道有る御代を松大本神出口畏こけれ。
にし東南と北荒海に、艦充ち続け寄せ来る、醜荒び猛く共、御空に震ふ鳥船、羽音は如何に高くとも、空より降らす迦具槌、三ツ都を夜芸男、如何なる神猛びにも、少しも怖ぢぬ日国に幸ふ言霊、ウとア水火にカラ鳥、胆を抜かれて落ち此方に、神稜威著じるく、頭を地に逆様に、神御国に何時までも、仇波立たぬ松代と、駿河不二山、気高き姿を其儘に、世界上に聳ゆなり。
ほ日現はれて、海内外嫌ひなく、降らす血雨河と成り、屍は積みて山を為す、カラクレナイ敷島、赤き心は日本魂、火にさへ焼けぬ国魂、光り輝く時となり、体主霊従身魂を焼き尽し、水火中津国、下津岩根に現はれし、厳御魂勲功、天照る御代楽もしさ。
へだて無き、神恵みは弥高き、高天原に現れまして、乱れ果てたる現し世、諸々人草救はむと、誠道をたてよこ、二柱神勲功は、天之岩戸を開くなる、奇磐間戸手力男、日本人も外国人も、神教に手撫槌や、足撫道に迷ひたる、身魂を善きに導びきて、ミロク守ります、常磐世に、覆して統ぶる世、国常立神ぞ尊とき。
とつ国仇浪いや猛く、秋津島根に打寄せて、国半分を洗ひ去り、浪花土を汚しつつ、五十鈴川に襲ひ来て、清き宮川泥と為し、御国魂を盗まむと、深き奸計は三重県、尾張半田に押寄せて、手配り為せる其刹那に、伊勢神風吹起り、怒れる浪物凄く、心黒き黒船、浮瀬に沈む神罰、忽ち来ると白人、国末こそ憐れなりけれ。
ち早振神代ながら神国、千代も八千代も動ぎなき、天津日嗣大君は、豊葦原中津国、瑞穂主師親と、現はれまして天下、四方国々隈もなく、言向平し御恵、露御玉に潤ひし、日本御国民草は、我大君知食す、大御神業にあななひて、内外国を助く可き、神依し天職を、身も棚知らに弥広に、尽せ日本子等。
りう球につづく台湾澎湖島、御国に遠きこ島に、心を配れ日本人、外国魂ここかしこ、国売る曲多くして、主人留守間鍋たき、柱を崩すカミ斗り、ヤンキーモンキー騒ぐとも、降る雨リカを妨ぐ由なし。
ぬさ採りて和知川辺に祈りつつ、こ泥を滌がむと、明治二十五年より、直なる針に餌も附けず、川王ツレ無くも、鮒や諸魚みぞ、神糸長く、釣下ろしたる一筋、誠魂が、かかり玉ひし益良夫、釣り合ふ御魂男子女子、太公望大望も、西伯文王に見出され、国を治めし古事、今目前り北空、光り輝き渡るなる、神大橋いや太く、掛けし祈り尊とけれ。
るい卵危ふき国と成り成りて、成り合はざりし異国、国王は位を降されて、夏なほ寒き西伯利亜、荒野果に退らはれし、スラブ王家憐れさは、聞くも涙種なれど、我神国に刃向ひし、支那もスラブも天命、免れぬ道と覚悟せよ。続いて三つ四つカラ国、神御国に仇を為す、報いは今に火車、乗りて奈落ヘ落ぶれ、悪魔頭ぞ憐れなる。
をに大蛇狼よりも恐ろしき、異国魂奸計は、口に蜜をば含み宛、尻に剣持つ蜂如、大砲小砲兵器を、残らず反古紙と為し、尻穴まで見済して、時待つ時火車を、御国空に轟かし、掠め取らんと曲津神、企みは実にも良けれども、日本国は昔より、神御幸ち強き国、人は三分に減るとても、神身魂は永遠に、続く常磐神国ぞ、異国魂末と、成り定まりし幽世、神経綸も白人、世終りこそ憐れなりけれ。
わた津見宮居に鎮まりし、玉依姫現はれて、綾高天に上り坐し、御供神も数多く、集い来まして斯度、神世経綸助けむと、金竜界島々に、今は潜みて時津風、松神代と成る迄は、水分神志那津彦、巌神や地震、荒々しくも荒れ神、一度に開く竜神、伊都雄猛び弥猛く、天地四方国々も、海山河野生物も、震ひ慄き地に附きて、眼も鼻も耳口も、何と詮方泣声も、轟き渡る皇神、言葉限り無く、鳴り渡る時選まれし、日本心身魂み、次神代御柱と、栄誉と共に残るなり。
かくり世も現つ世をも押並べて、天津御祖大神、依さし玉ひし其儘、清き神代御政に、曳き還さむと梓弓、巌も徹ほす敏心、日本心弥固き、矢竹心畏くも、世をうしとら皇神が、下津岩根に現はれて、乱れたる世を正さむと、月日さまねく一筋に、誠道を証しつつ、勤しみ玉ふ惟神、神出口勇ましき。
よに出でし守護神等鼻高く、雲井空に蔓こりて、天津日蔭御光りを、包みかくして葦原、中津御国を曇らせつ、下国民苦しみを、余所に眺めて吾れ、しがく斗りに日も足らず、月日を送る曲津日は、落ちて散り行く秋、木果ぞ憐れにも、踏み付けおきし民草、足に踏れて泥まぶれ、泥海世を固めたる、国御祖大神、御袖に縋り歎くとも、神審判明けく、罪隠るるスキも泣き、人果こそ憐れなれ。
たよりなき、世人々に便るより、神御教にたよりなば、斯世中に恐るべき、物は一つも荒魂、神力に勇ましく、楽しく渡る和田原、隔て遠き外国、果しも知らに行くとても、天津日蔭照る限り、安く守らせ玉ひつつ、恩頼幸ひて、国誉れと諸共に、遺る勲功千代八千代、万代迄も日本、御魂を照らせ日本益良雄。
れん合軍は強くとも、心は割れて四ツ五ツ、いつか勝負果も無く、力は既にイングリス、艮に以太利て雨リカ、フランス跡に地固め、望みもつきてカイゼル、甲斐なき終り世終り、金も兵糧も尽き果てて、互に臍を噛みながら、猶ほ懲りづまに向きを替ヘ、良き支那物を奪はんと、命限りに寄せ来る、其時こそは面白き、茲に仁義国、豊葦原足に掛け、蹴え放ららかし息根を、絶ちて悪魔を絶滅し、世界一つに統べ守り、祭政一致神政を、天地と共に楽しまむ。
そしもり山に天降りし素盞嗚男、神命は恐こくも、綾高天に昇りまし、国に仇為す鬼大蛇、天津醜女や曲津霊を、十握劍抜き持ちて、切り立薙ぎ立て遠近、山尾毎に斬り靡け、河瀬毎に追い払ひ、はらひ清めて四方国、草片葉に至る迄、救ひ助けて艮、皇大神と諸共に、二度目岩戸をば、開けて目出度午春、天斑駒逆剥ぎ、世醜魂を遺ちも無く、退ひに退ひて草薙、心劒皇神に、供え奉りて瑞穂国、瑞御魂美はしき、勲功辰巳や午年、未申なる皇神、称へを酉空、錦織りなす紅葉、赤き心現はれて、鬼さえ戌下、治まる御代は斯神、亥にしへより勲功ぞと、青人草仰ぐ世を、松と梅と大本。
つきも日も隠れて見えぬ叢雲、中にも神恵あり、人を奪り喰ふ鬼大蛇、地震雷鳴火雨も、少しも怖ぢぬ正人は、男女別ち無く、神守りし人ぞかし。マサカ杖と為り、力と為るは信仰、徳より外に何も無し。神御子なる人身は、神を誠親と為し、心限り身限り、仕へ奉りて天地、諸猛びも心安く、凌ぎ凌ぎて松、人鏡と鳴神、轟ろき渡る高き名を、千代に伝へて神国、国真柱搗き固め、勲功を立よ万代に。
国に落行く霊魂を救はむと、厳御魂大御神、瑞御魂と諸共に、綾高天に現はれて、竜宮館渡し場に、救世船を浮べつつ、待たせ給へど烏羽玉、暗に迷ヘる人草は、取り付島も荒塩、塩八百路八塩路、浪に漂よひ迷ひつつ、沖彼方ヘ走せ行くを、救ひ船に掉さして、呼ベど叫ベど不知火、浪まにまに隠れつつ、海藻屑と鳴戸灘、危ふき渦に近寄りて、行衛も波国、流れ行くこそ悲しけれ。
なに波津に咲くや兄花冬籠り、今を春辺と咲匂ふ、我大神言霊、鳴り渡ります竜春、御稜威もたかき大和路、畝火山に参上り、四方国々見はるかし、蜻蛉臀呫せるかもと、詔らせ給ひし神倭、磐余斎きたる、最も畏こき橿原、珍御宮殿伏し拝み、皇御国幸ひを、赤心籠めて祈りけり。
らうそく我身焦して暗夜を、照すは神御心ぞ。神に仕へしともがらは、世為人為ならば、家をも身をも省みず、人譏りも斑駒、耳に東風吹く心地して、世人為に尽さむと、朝な夕なに命毛、筆採り坐して千早振、神御教を説き給ふ、教御祖勲功は、高天原と現はれて、四方民草靡けつつ、神出口道開き、広き斯世宝ぞと、天に坐す神地神、歓こび勇み賞で玉ふ、錦目出度けれ。
むかしより花に名高き吉野山、八幡奥深く、ミロク世まで隠されし、音姫ど御宝、在所尋ねて千代八千代、動かぬ御代大本、千歳子が、鶴殿君に従ひて、未だ散り終へぬ八重桜、日本心大丈夫が、高天原を立出て、折も吉野上市に、一夜を明かし妹背山、吉野川に隔つれど、誠心隔てなき、浅野、豊本、牧、村野、梅田、秋岡、出口王仁、星田、多慶子や金谷、清き身魂は吉野川、流れに添ひて上り行、十里道も山吹、一重花に引かされて、神教へかしこくも、早柏原に着にけり。雲井神人と、ひなに育ちし賤男が、深山奥に手を曳きて、峻しき山を辿りつつ、御国為に赤心を、尽すも神引き合せ、黄金奥深き、神経綸は白雲、花吉野水清く、治まる御代礎を、踏み固めたる千代鶴、八千代末長く、開け行く世を楽しみに、松ま長き真鶴首。
うしとら御言を畏こみて、下津岩根本宮、神に仕ふる教子が、教御祖に従ひて、巳年五月八ツ日に、息長姫祭りたる、木村庵我宮、車軸を流す雨空を、厭ひ給はず出坐し、御供人は四百人、風も福知町過ぎて、車音も静々と、神御前に着き給ひ、唱ふる祝詞声清く、御国為に皇神、東国ヘ神幸を、祈り給ひし赤心を、神も諾ひ玉ひけむ、三日を経たる夕空に、神証しは丹頂、鶴飛び来り高杉、上に宿りて只三声、鳴き渡りつつ産土、一宮神社森、さして飛び行く吉瑞は、千代栄え代を、祝ぎ給ひたる惟神、神稜威いや高き、事証明を水茎、文字に写して皇神に、日々に仕ふる神職、田中大人送られし、御文は神御宝と、世大本に留めけり。
ゐすくわし神光に照されて、曇り果たる村肝、心空も晴れ渡り、月日輝き幽世も、現つ世をも明らけく、覚り開きし神心、瑞御魂と現はれて、御国を守る神と成り、斯世母と成々て、恵を四方にたらちね、心も熱田宮、つるぎ稜威いやちこに、日本建と生れましぬ、是須佐之男身魂なり。
言霊なと反り、なお言霊と反る。あとなおと方舟、真中に住みきるす御霊、すめら御国すがた也。言霊を調ぶれば、地に泥水充ち溢れ、渦巻廻る御霊なり。あ言霊を調ぶれば、天津御空に昇り行き、成り合まさぬ御霊なり。御霊は泥水、世界を浸し山を越え、賤しき身魂辺に、上りて天を汚すなり。さは去り乍ら世人よ、昔事と思ふなよ。御霊災は、今眼当り現れにけり。な言霊を調ぶれば、火水結び御魂にて、天津御空に二柱、鎮まり坐す姿也。お言霊を調ぶれば、汚れし地を清めつつ、六合を治むる御霊なり。地より生れし埴安、神御霊もお声なり。五大州中心に、皇御国天皇、四方国々統べ給ふ。此言霊を省みて、皇御国天職を、覚りてなお方舟、さとし舟に乗り移り、瑞御魂に神習ひ、泥に漂ふ世人を、なお霊に見なおし詔りなおす。神大道に導きて、世人救ひてヒマラヤ、山より高く名を上げて、二度目神代種と成り、万代までも世、救ひ神と鳴り渡る、言霊道尊とけれ。
[#図 アとナオ方舟]
おちこち金仏、金道具、釣鐘までも鋳潰して、御国を守る海陸、軍備へに充つる世は、今眼あたり迫り来て、多具理に成ります金山、彦御代と化り、下国民持物も、金気物は金火鉢、西洋釘折れまでも、御国を守る物具と、造り代えても足らぬまで、迫り来るこそ歎てけれ。
くに挙り上は五十路老人より、下は三五若者が、男、女別ち無く、坊主も耶蘇も囚人も、戦争庭に立つ時、巡りくるま遠からず、遠津御神造らしし、御国を守る兵もと、日本心を振起し、伊都雄猛び踏み健び、厳ころびを起しつつ、海往かば水潜しかばね山往かば、草生す屍大君、御為に死なむ徒らに、閑には死なじ一足も、顧みせじと弥進み、いや迫りつつ山尾に、追伏せ散らし川瀬に、追払ひつつ仇軍、服従え和して浦安、御国を守れ秋津人、現津御神と大八洲、国知食す天皇、高き恵みに酬へかし、日本島根御子。
やすみしし吾大君高光る、天津日嗣御子、聖御代明らけく、大く正しぎ大御代は、都もひなも押並べて、恵み隈も無く、草片葉に至るまで、高き稜威を仰ぐ世、六年末つ頃、四尾佐保姫も、錦機を織りなして、四方景色麗かに、牡鹿妻呼ぶ時もあれ、御国光り照妙、綾山里に、御国母とあを雲、雲路遙に掻別けて、民蚕飼事業を、嘉し給ひて天降り坐す、大御恵を嬉しみて、遠き国より近きより、老も若きも押並ベて、御影を拝む国民、道も狭きまで群集り、伊迎い奉る真心は、嬉し涙に紅、赤きもみぢ柏手、高き稜威を仰ぐなり。千早振神代も聞かず丹波路に、斯るためしもあら尊と、君あなかしこ、賢こき御代に生ひ出し、此上なき幸に大本、神に仕ふる王仁が、御空を仰ぎ地に伏し、身賤けきも打忘れ、心限り身限り、今日行啓を祝ぎ奉る。
まが津霊猛き荒びに奥山、紅葉色も光り浅せ、鳴く鹿声悲しくて、錦織り成す佐保姫、頭も真白に成相、山に連なる大江山、鬼鼻より吹降ろす、冷たき風に遠近、木々稍も皆散りて、行衛も知らず真木、東空に舞ひ狂ひ、狂ひ還りて四ツ尾、山に黒雲天を蔽ひ、世大本を見下せど、古き神代昔より、隠れ坐したる艮、神稜威に退はれて、あと白雲となりにけり。
けがれたる斯世中を如何にせむ、誠御教へを、家をも身をも打忘れ、朝な夕なに一筋に、心を尽し身を尽し、筑紫果も東路も、至らぬ隈も無き迄に、教へ諭せど食う物と、衣るより外に心無き、心卑しきけだも、角振つ立て反対に、力限りに攻め来り、救ひ綱も切れ切れに、何と詮方なく斗りなり。
ふる里に老ひたる母を振り残し、御国に尽す益良夫、心空は五月暗、暗き斯世を照さむと、千々に思ひを砕きつつ、二十年余りて惟神、神御教を伝へつつ、治まる御代を待乳山、山郭公血も涸れて、呼ぶ声さへも暗、人鞍馬山、深山に猛き狼、古巣を潜り蛇むかで、蜂室屋に幾度か、投げ入れられて猶も又、針蓆に居りつつ、袖は涙三瀬川、渡りあぐみし丸木橋、生命を掛けて渡会、宮に坐ます皇神、稜威に開けし大本は、斯世大橋と、遠き近き別ち無く、問ひ来る迄に進みしは、清き和泉、神に仕へし生神、小松林勲功なり。
こきうすき色は変れど紅葉、聞えも高き高尾山、峰間に照妙、綾と錦を織り成して、世人為に歌はれし、其装ひも夢間に、寒き木枯し吹き荒び、元姿もあらし山、嵐淋しさは、こ遷り変り行く、神黙示なり。省み覚れ浮世人、世行末も眼あたり、花咲く春来る迄、神恵みに冬小森、心を尽し身を尽し、常磐長閑なる、御代松ごころ持てよ世人。
えらまれし人み住める神世は、戦ひも無く暗も無く、苦しみ迷ふ人も無く、饑え凍えたる人も無き、天明けく地豊に、見る人毎に神心、曲津潜む蔭も無し。齢も長く病無く、眼涼しく顔清く、現世幽界隔て無く、澄み渡りたる世中に、残る身魂楽しけれ。
てる妙綾部鬼村は、人が倒けよが斃れうが、我れさえ良けりや宵口、酒呑童子さかさまに、神教も聞かばこそ、弱いと見れば人呑みに、因縁付けて酒買はし、貧しき家をば呑み潰す、鬼と大蛇極悪、本宮村ぞ憐れなる。
あらたうと神御教深くして、計り知られぬ味ひは、こ世開けし初めより、今に至りて変り無く、千々に心を砕きつつ、青人草を愛くしみ、陰に陽に守らいて、罪に穢れし空蝉、から身魂を救ひ上げ、神代乍ら霊主肉従、神御国を立よこ、二柱神が現はれて、二度目岩戸をば、開く日本花、四方に薫りて鶯、谷戸開けて初春、鳴く音に優るあはれさを、只白雪、解けぬ霊魂を眼あたり、眺めて忍び玉、底ひも知らぬ皇神、深き御心汲み取りて、清まり澄むを松、楽しき時ぞ待ち玉ふ、いづ御魂畏こけれ。
さか孔子も悟り得ざりし真理を、覚す高天大本に、参来集ひて類無き、神御教を聞人、身幸こそは芽出度けれ。曲津猛き世中に、心平らに安らかに、勇みて暮す信徒、心奥は真寸鏡、光り輝き天地に、貫き徹す赤心、苔開く世は、千年末長く、朽ぬ宝は万代に、生き死生れ死に生れ、限り無き身も魂線も、栄え栄えて皇神、恩頼を蒙りて、誠栄えと歓は、月日と共に続くなり。
きみ為御国為に身を忘れ、家をも捨て尽す身は、俸給も位階も何も無く、世人足に踏れつつ、臣たる道に勤みて、心限り身限り、筑紫端も東路も、南も北も厭ひ無く、神教を敷島、底津岩根に搗固め、上津岩根に突凝し、千代万世礎を、科戸福知山、一宮神社、桐村氏娘と、生れ給ひし我開祖、綾部神宮内、神出口家に嫁り、世艮に隠身し、国常立大神に、久しき間撓み無く、仕へ給ひし勲功、花咲き実る御代と成り、世人為に竭さるる、教御祖ぞ畏こけれ。
ゆみ張光はやましろ、鞍馬山に輝やけど、教御祖御心は、乱れたる世を治めんと、千々思に村肝、心空も懸曇り、木遠近と、深山奥に杖を曳き、岩窟中に差籠り、斯世を乱す鼻高を、言向和し治めんと、柴褥に雲笠、石枕も厭ひ無く、四人伴を引連て、善言美詞神嘉言、心を籠て宣給ふ、其勲功に八衢、醜曲霊も服従ひて、十五有明に、鞍馬山を立出て、綾高天へ復命、申し奉りし大僧正、数多下神引き連て、本宮山に鎮りつ、神御国に尽さむと、誓ひを立し高神、言葉を栞に帰り坐し、百と十日其間、一間を閉ぢて入り給ひ、世神々に神言を、宣らせ給ひし畏こさよ。
めしま男島荒海原を、神御言を畏こみて、明治は三十三年、六月八日未明、上田海潮出口寿美、四方平蔵木下、慶太郎四人を引連て、雨風強く浪猛き、底さへ知れぬ海原を、小さき舟に身を任せ、勇み進んで出給ふ、教御祖雄々しさに、波路半ばを渡る頃、海御神も驚きて、御空を晴し風を和ぎ、波を静めて心安く、送り給ひし尊とさよ。神代遠き昔より、竜宮島と聞えたる、大海原無人島、波打寄る磯辺に、小舟を繋ぎ静々と、上り給へば百鳥、声を限りに鳴叶び、迎え奉りし時も在れ、若狭上に、漂ひ上る天津日、御蔭も最と麗かに、日御姿を、天地四方に光しつつ、神出口出修を、諾ひ給ふ心地して、神御告業も了へ、翌る十日夕暮に、月を頭に星を踏み、世継王麓なる、大本指して帰り坐す、出口御祖勇ましさ。
みづ清き金竜海島々は、日出る国雛形と、祝ひ定めて築きたり。日出る国本は、全く世界雛形ぞ。神倭磐余君が大和なる、火々真岡に登り坐。蜻蛉臀甞せる国と、詔せ給ふも理や。我九州は亜弗利加に、北海道は北米に、台湾島は南米に、四国島は濠州に、我本州は広くして、欧亜大陸其儘、地形を止むるも千早振、神代古き昔より、深き神誓在すなり。豊葦原中津国、秋津根別神国は、世界を統ぶる天職を、神代乍らに具へたる、珍御国ぞ美し国、国真秀良場畳並る、青垣山に囲まれし、綾本宮に、斯世を統ぶる皇神、御稜威も高く四方国、輝き渡る兄、咲耶こ時言霊、照るや斯時畏こくも、皇大神御教を、顕はし奉れ大本、下津岩根に集まれる、心優しき神御子。
しき島大和島根礎と、神選みし益良夫、清き身魂と駿河なる、不二御山に宮柱、太知立て鎮りし、木花咲哉姫神、御言随に丹波路に、天駆り来し芙蓉坊、瑞御魂神代を、明治は三十一年、雪まだ残る如月、十日夜半に奥深き、高熊山に連れ行て、神御詔を宣べ伝へ、神柱と経緯、錦機を織らさむと、心づくし、教甲斐や有明、月を合図に穴太なる、宮宮垣内、賤が伏屋に帰り行く、神経綸奇びなれ。
ゑらまれし神甲斐も無し、早二十年を過ぬれと、神依し神業、万一つさへ、為し遂げ得ざる苦しさに、千々に砕くる村肝、心空は五月暗、袖に涙晴間なく、御国に尽す赤心を、雲井に告よ時鳥、玉御声を待乳山、姿隠して泣き渡るなり。
ひさ方天津御空に照る月は、昔も今も変らねど、変り果たる現世、人心を悲しみて、夜は寝もやらず只一人、加茂川辺に彷徨つ、月に誓ひを掛巻も、恐き神御国をば、元神代に還さんと、乙女心一筋に、思ひ浮ベて行水、流れに沈む月影は、波に砕けて果敢なくも、年も十五朝野子が、御国を思ふ赤心、行る瀬無きこそ憐れなり。
もとと末内外法を過たず、御国為に身を忘れ、家を忘れて惟神、神大道を辿りつつ、審神者道に勤しみて、諸々身魂を夫れ夫れに、立別け調べ神国、柱を造る益良雄、道審神者は経と緯、相並ばして葦原、醜仇草薙払ひ、祓ひ清めて国造り、吾大君に奉る、厳御魂神勅を、謹み恐み弥遠に、弥広らかに伝へ行く、心は清き和知川、瑞御魂と現はれて、世人を救ふ神柱、誉れは世々に流る也。
せまり来る国乱れを治めむと、御国を思ふ大丈夫が、活動く時機を松、国鎮めと木花、咲耶活動は、千代に八千代に動きなき、深き経綸を駿河湾、富士より高き久方、天津御祖御子、御稜威を四方に輝かし、神御徳を刈碁母、乱れ果たる武蔵野に、布て迷へる百姓を、彼方岸に渡さむと、一つ心に大元、教に尽す赤心は、天児屋根や太玉、神御魂御幸なり。長田に植えし種物は、大宜都姫御幸はひ、世人生命弥長に、守らせ給ふ豊受、深き恵は伊勢海、山田奥深き、神経綸一柱、五伴緒厳御魂、瑞能御魂清くして、雲井に上る十四夜、月も隈無く照り渡り、曙勇ましく、天津御空に日、輝き渡り日御子、鎮り坐す高御座、千代に八千代に限り無く、射照徹らす天下、四方国々平らけく、治る御代豊栄、瑞穂国ぞ尊とけれ。
すみきりし国常立大神、神勅畏こみ謹しみて、明治廿五年より、一つ心に仕へたる、教御祖神教に、服ろひ尽す真人が、幽より顕に懸巻も、恐こき神造らしし、御国汚清めむと、二十年余りて言霊、学びに心砕きつつ、息艮放両火脹与血濁緯濁縦、輪搦与玉濁水火続根凝濁水渦巻、浮水火清水起降文向差別吹凝胞衣発、空水割別和回月始搦回日諸瀬洲、京九重、花咲く春を松代に、四十余八文字生御魂、揃へて四方国々を、ミロク御代に進めむと、尽す日本雄心は、一つに成て金竜、生島々神社、中にも別けて大八洲、天岩戸頂きに、真木弥高く、梅薫り芳ばしく、小松林弥繁く、秋紅葉錦織り、澄渡りたる十四夜、月に心を照しつつ、神霊鎮座大祭典、秋面に稔りたる、千五百八束穂や、山海河野種々、御饌献り一向に、今日生日を祝ひつつ、八雲音も清く、天に座神国つ神、千五百万神等も、集まり坐して賑敷、御祭り終へし勲功は、世大本に信従し、清き身魂撓み無く、道に尽せし報ひぞと、代々に伝へて芳ばしく、咲哉木花春空、時代栄へも弥広く、誉も竜棟、十曜キラキラと、月日に照りて照妙、綾部に錦飾る世を、松間長き鶴首、亀万世、固め基と素盞嗚、須賀新宮八雲立、出雲八重垣妻ごみに、八重垣造る八重垣を、瑞穂中国、天皇大稜威、四方に轟く八雲琴、其音も清く澄渡り、天地四方に響きけり。
京浪花東京駿河大和路に、神柱を配置て、二度目岩屋戸を、開く常磐、国常立之皇神は、古き神代初発より、隠身坐して幽世と、現つ身魂をば、最と詳細に取調ベ、天津御祖大神に、奏し給ひて畏こくも、ミロク神代に造らむと、思は胸に三千年、溢れて茲に神柱、出口開祖身体に、鎮り坐て万世、国固め神勅を、或は口に或は手に、写して世人導きつ、曲集へる大江山、鬼も大蛇も言向けて、三段に分てる身魂をば、目鼻を附けて安らけき、常磐御代を待乳山、鳴く郭公血も涸て、叫び給ふぞ尊とけれ。
(大正六年十一月三日)
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