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文献名1
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3(一)聖師様ご希望よみ(新仮名遣い)
著者井上留五郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ147 目次メモ
OBC B116500c111
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本文の文字数2644
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本文 第一ご希望 出来得れば神宣示には絶対服従を望みたし。
第二ご希望 御用を否む人々、または不平人々はせめて邪魔をせぬよう、黙って見ておって貰いたい。

ことでありまして、そして「大本経綸は後から判る仕組であって、必ず後から皆に喜ばれる仕組であるから、辛抱して黙って見ていて貰いたいである」と仰せになったであります。明治四十二年旧十月六日御神諭(索引参照)に
「……こ筆先を元から役員と、遠くから出て来る役員腹へ全部入れておかんと、取違いをして貰うと、肝心御用いたす人邪魔になるから、口をつまえて黙りておりたら、こういう御用でありたという事が判りて来るから、智慧や学では判らん経綸と申すであるぞよ。錦旗が織り上がりてしまわんと、仕組てある事は分かりは致さんから、綾部大本経綸は出来上がらんと何も知れんぞよ。何事も口へ出さずに腹に持ちておらんと、後から判る仕組がしてあるから、腹ある人でないと、誠御用は出来んから、口を第一に静かにいたして、筆先をよく見ておくが良いぞよ。みな仕組てある事が漸次に出て来るであるから、今筆先を見るが良いと申すは出口直が書いても手を借るばかりであるぞよ。国常立尊が口で申す代わりに筆先にかかすであるぞよ。何事も筆先通りになりて来て九分九厘行きたなれば、手掌を覆すと申して知らしてあるぞよ。男子と女子とにこれだけ実地をさして見せてあるに、これに取違いは出来は致すまいなれど、……中略……今は初発で皆が御苦労であるなれど、仕上がりたら先ずは外にはない結構な所であるぞよ。何も心配はして下さるなよ。神申すように致しておれば、こ方が守護いたすから、色々と心配をして貰うと、かえりて慈悲が仇になるによりて、神界御用出来る人は広い心を持ちて、何事も天地神に任しておりて下されよ」
と諭示してあります。
 さて神書を参照してよく考えてみますと、絶対服従は当然ことであって、ココに大本信者として信仰生命があるであります。しかし体主霊従中に埋没していたであるから、ナカナカ急に生ぶ心にはなれないで、こ当然服従が出来ぬと云うことは、けだし、やむを得ないことかも知れませぬ。よく現代式に、絶対服従などとは自己人格を無視し、侮辱するもだ、と普通誰でも云うところでありますが、なるほど怪疑、不諒解、反対意見ある人には、出来ないが当然であります。前にも述べた通り聖師様は、
「服従出来ない場合には、心中で批評は各自随意として、外的には黙ってみておって貰いたい。後から判りてきて誰も喜ぶことになるから、大本信者として御神業に参加した以上は、せめてこことだけは承知して貰いたい」
ことでありまして、決して無理なご注文でも困難なことでもないと信ずるであります。もっともそういう人に限って黙っていることが出来ないもでありますが、しかし言霊は神と人と連絡掛橋になる重要であって、言揚げをせぬ、口を静かにするということが、第二章において述べた如く不正精霊と関係上(憑依霊はそ人を介してでなくては現界ことは判らぬ)いかに重要なる注意事項であるかは、信者誰でもが諒解されているはずでありますから、少し努力で「黙って見ておる」ことぐらいは出来ないわけはないと思うであります。
 私はご参考までに公文直太郎氏談を申し添えておきます。同氏は印度より中央亜細亜に亘り十余年間も滞在して、回々教を研究した知名氏であります。回々教即ちマホメット教、アラビア語ではイスレアム教と云うであります。こイスレアム教とは服従ということであって、回々教徒はそ経典と教主とに対しては、絶対服従を唯一信条としているであります。従って何れ宗教でも称うるところ「服従を離れて信仰生命はない」という信念を、最も完全に所有している大宗教団であるとことであります。
 こ談を聴くにつけても、聖師様をしてこお言葉あらしめたということは、我々信者として実に相済まざる次第であります。要するに一方大本使命と聖師様神格が判り、一方自己改心が出来さえすれば、努めずして絶対服従が出来るわけであります。よろしく明治三十七年旧七月十二日神諭を精読すべしであります。(索引参照)
 最近、聖師様より誠に肝要なお諭しを承りましたから、そままお伝えいたします。問は私、またご神命というは無論聖師様を通じてご神命であって、即ち聖師様ご命令を指したもであります。
問「神様から試験的にご神命を下さることがありましょうか」
答「それはある。が、そ時は自分でも御ためしであるか否かは判らぬ。しかし命ぜられた人がそ通り実行さえすれば、たとえどんなことでも、神様はそれを御経綸中へ善用さるるであるから、ご神命にはただただこれ従うという考えが一番肝要である。たとえば開祖様にせよ、外国へ行けとご神命下にわずか五円に足らぬお金を持って、実際行くおつもりで八木までお出でになったである。それが一方お試しであると共に、一方こ八木行きが神界では重要神事であったである。また自分に対し糞壺へ飛び込めとご神命があったも同様である。近く蒙古入り如きもただただ神命まにまに出かけたであるが、人間から見れば全然失敗に了ったようであるが、それが実際重大な御用であったである。故に誰に限らずご神命に接した時は、直ちにこれを実行せねば、グズグズして日を延ばしていると、神様方では神機を逸するからお差し支えとなるである。また神様ご命令には一つも無益なことはないである」
問「あまり無遠慮過ぎて恐れ入りますが、聖師様お言葉に対して、あれは肉体で仰せになった、これは神様仰せだという人がありますが、こ点はいかがでありましょうか」
答「それは神様と人間と関係、精霊と肉体と状態が判れば何でもないではないか。自分でも肉体で云うか、神命であるか、判らぬことがあるが、ただそ時々に応じて適当処置を取るまでである。ことに五十二歳からは自分肉体は全然神様占有であるということを知っておって貰いたい。忌憚なく云えば神人合一であるから、自分に服従することは神様に絶対服従することになるではないか。因縁によりて集められた信者は早くこれを諒解しなくては、万事御神業支障となるである」
 右よろしく熟慮反省すべしであります。
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