文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3世界非常時の真因よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
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ページ218
目次メモ
OBC B123900c074
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本文
古来、真実に天地を達観し、顕幽を一呑し、時間と空間とを超絶し、永遠一貫の史実として、わが神代史を解く人の無かった事は実に痛嘆の至りである。
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全一の大神、即ち大宇宙の中をことごとく一身と為し給ふ大御神、及びその御分神の神々御素性並びに御動作等は、古事記の中に明示されてある。これら八百万の神々は奇魂、荒魂、和魂、幸魂をそれぞれ御所持あって大々的御神業を営み続けて居られるのである。故に奇魂の御作用には天も為に動き応じ、荒魂の御作用には火も為に動き応じ、和魂の御作用には水も為に動き応じ、幸魂の御作用には地も為に応ずるのである。
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人道の紊乱が即ち天道の変動を来し、君臣の乱離顛倒が天変地妖の源を為す因となるのである。君主臣民に対応して天地火水の感応することは、天機妙用の恐るべき神約である。我が国は神人合一、祭政一致の国柄と称ふる本意義はここにあるのである。即ち政治は宗教であり、宗教即ち祭事である。祭事とは天上と地上とを真釣り合せ、国土を清めて麻柱の大経綸を整備完成することである。
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天地火水と奇魂、荒魂、和魂、幸魂の詳細なる関係並びに宇宙万有の間に、この四大四魂の活動する有様、生物無生物、有形無形の間に、神徳神業の機を織ります御経綸の詳細は、容易に説き尽す事が出来ないが、要するに大神業の御発動は天地を掌中にもてあそび、万有を指先にて動かしめ給ふのである。
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日本の神代史においては神と人との境目が確然としてゐない。日本の神代史は到底解すべからずなどと云ってゐる学者があるが、かくの如く神と人との区別の分らないほどに日本国は天国に接近した国であり、大宇宙を所領し給ふ大神の神ながらの血統が永遠につづき、人と神とが区別の判然せぬほど接近してゐるのが本来の姿である。故に日本の道を神ながらの大道と云ふのである。即ち、この神人合一、祭政一致の道を離るれば離るるだけ、天の変動を来し、地妖到るところに生ずるのである。世界非常時の真因は実にここにあるのであるから、この真因を覚り、日本人本来の面目を発揮し、祭政一致、神人合一の境に入るべく努力しなければならぬ。