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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第8編 >第3章 >1 世界連邦運動よみ(新仮名遣い)
文献名3第三回世界連邦アジア会議よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ1126 目次メモ
OBC B195402c8315
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本文の文字数1961
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本文  一九五六(昭和三二年には、日本国際連合へ加入が実現したが、そ翌年一九五七(昭和三二)年一〇月一八日から二一日まで四日間、京都市で第三回世界連邦アジア会議がひらかれた。こ会議は、一九五五(昭和三〇)年にインドネシアバンドンでひらかれたはじめてアジア・アフリカ会議動向を反映して、とくにアジア・アフリカ提携が議題となった。これまで二回アジア会議は、そ呼びかけ対象を主としてアジア地域世界連邦主義者においていたにたいして、今回はアジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国世界連邦主義者にもひろく呼びかけている点が注目される。これは、一九五四(昭和二九)年第二回会議からこ三年間に、国際情勢はおおきく変化し、とくにバンドン会議に集約されたA・A諸国団結が、世界平和を守るため巨大な力に成長してきたことを反映するもであった。
 会議場が京都ときまると、主催団体である世界連邦建設同盟・同日本国会委員会・同平和都市連絡協議会などはそ事務局か遠隔であるため、そ準備実行機関として近畿準備実行委員会をつくることになった。こ委員会では出口伊佐男を会長にえらび、田村義雄・湯川スミ・川嶋貞子・東則正・長岡誠・大槻嘉男・三宅歳雄七人を副会長としたほか、各実行委員をきめた。そして数十回にわたる会合をかさねてそ準備をすすめた。
 人類愛善会では、こ会議を成功させるために、全国支部・連合会に指令して世界連邦都市宣言を全国的に推進した。そ結果、前年一九五六(昭和三一)年末まで宣言都市は二〇都市であったが、会議当日までには四六都市をかぞえることになった。そして会議後二ヵ月余年末には、さらに増加して八一都市にたっした。こ一年間であらたに六一宣言都市実現をみたわけだが、こうち二、三をぞくほかは、すべて大本信徒・人類愛善会員手によって推進されたもである。
 また、こ会議意義を一般に徹底させ、さらに世界連邦運動そをしらせるために、人類愛善会では「人類愛善新聞」特集号(九月上旬号)を三六万部発行して、街頭・戸別訪問等による一部売りを全国各地でおこなった。
 第三回会議に参加した海外代表は、インドA・N・ボース、ブルネイA・M・アザハリ(人民党党首)、シンガポールリム・チェル・ケン(立法議会議員)、イギリスG・オウエン(友和会)、アメリカフレッチャー(作家)、西ドイツB・プライヤー(法学博士、女性)等であり、日本側代表としては、世界連邦建設同盟会長東久邇稔彦、会議議長団にえらばれた賀川豊彦・下中弥三郎・北村徳太郎・湯川スミ・出口伊佐男・蓮沼門三・嵯峨保二らほか、運営委員山田節男・鮎沢巌・赤松常子そ他が多数出席した。
 会場には六〇〇余人国内代表がつめかけ、全国各地から参加した大本信徒もおおかった。人類愛善会は会場で奉仕いっさいをひきうけ、ことに人類愛善会京都連合会からは、前後一週間にわたって、連日、婦人・青年たち五、六〇人が出席して、会議各部署で奉仕した。
 開会当日には、京都市が世界連邦都市宣言をし、高山市長も会議に出席して宣言文を朗読した。
 会議第一議題は「アジア・アフリカ提携と協力問題」、第二議題は「原子核兵器禁止と軍備撤廃問題」、第三議題は「国際連合強化とそ世界連邦化問題」であったが、そうち第一議題が一番おおきな問題としてとりあげられた。最終日総会には、会議宣言・決議が出口会長によって朗読発表され、採択された。宣言には「核兵器全面的禁止と軍備撤廃、戦争絶滅を期し」とうたい、決議では、植民地全面的解放と民族自立保護援助促進、人種差別撤廃と人類福祉普遍平等実現、国連普遍化とそ未加盟国全面的加盟実施、一九五九年国連総会における憲章改定実施等が、国連へ勧告としてかかげられた。また、日本政府にたいしては、世界連邦国家宣言要請をふくむ勧告が決議され、世界連邦都市宣言普及と国家宣言実現が申合わされた。
 海外代表うち、リム・チェル・ケン(カトリック教徒)、フレッチャー(新教徒、女性)、アザハリ(回教徒)三人が、会議を終了した翌日に亀岡天恩郷を訪問した。これら人々は出口直日三代教主と歓談後、東光館であいさつをおこない、さらに亀岡市・人類愛善会共催晩餐会に出席した。なお三人と出口総長とあいだでは、各宗教立場からさかんに宗教談議がかわされた。「人類愛善新聞」は前回同様「世界連邦アジア会議報告」特集号(一一月上旬号)を発行して、これをひろく頒布した。

〔写真〕
○会議に結集されたアジア声は全国につたえられた 人類愛善新聞特集号 p1127
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