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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第8編 >第6章よみ(新仮名遣い)
文献名3新体制よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ1316 目次メモ
OBC B195402c8608
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本文の文字数1953
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本文  意義ふかい開教七十年を記念する大祭・諸行事をおわるにあたって、あたらしい体制が実現されることになった。すなわち、一〇月九日第六十回審議会において、教団重要人事に関する件が上程され、出口栄二総長以下全総務辞任と新役員任命が決定された。そこで一〇月一一日付で総長・代表役員に桜井重雄、総務・責任役員に伊藤栄蔵・土居重夫・米川清吉・森清秀が発令され、一一月三日開祖大祭を期して、本部機構とそれにともなう新人事が発表された。
 改革要旨は、従来教団運営中心となっていた出口家および教主身内は宗政面からしりぞき、祭事・教研鑚・信徒と交流などに力をそそぎ、宗政面(宗教法人大本代表役員・責任役員)には、信徒なかから適任者がえらばれることとなった。こため祭教院が新設され、教主諮間にこたえて補佐し、重要な祭祀司宰、教典・教義研鑚や大本指導精神確立を目的とし、斎司長に出口日出麿、斎司には出口家ならびにそれにつながるもが任命された。そして従来「総長」という名称は「本部長」と改称された。
 参議は従来栄誉的称号とされていたが、今回改革で常任参議が任命され、総局諮問機関として参議室を構成し、審査院は審査局、総務室は文書課とそれぞれ改称され、審査局長に斎藤継述が任命された。両聖地には総局もとに梅松苑参事・天恩郷参事をおき、綾部・亀岡両本部業務が参事もとにそれぞれ統轄され、梅松苑には祭祀部(祭事・霊祭二課)・庶務部(庶務・神苑二課)と教典史実編纂所・財務部分室がもうけられた。一方天恩郷には、大道場(祭務・道場二課)・宣教部(宣伝・婦人・青年三課)・国際部・編集部・管理部(庶務・神苑・福祉三課と花明山植物園)・財務部と教典史実編纂所がおかれた。すなわち、従来教学部においておこなわれていた修行者講座や実践教学研鑚は大道場所管にうつされ、宣教部広報課を編集部、管理部財務課を財務部として独立した。大本七十年史編纂会は従来まま体制で刊行業務をつづけることとなった。
 一一月二日、人類愛善会評議員会が開催され、教団機構改革とかかわって、出口栄二会長ならびに理事辞任か承認された。そ後対策委員会がもうけられ、運動方針・「人類愛善新聞」刊行などについて慎重な協議がかさねられたが、一二月八日評議員会で、理事長に米川清吉、副理事長に桑原英昭、常任理事に葦原万象・小林正雄・重栖度哉、理事に大国以都雄・伊藤栄蔵・上山南洋・土居重夫・広瀬静水が決定され、総本部機構は宣伝・管理・国際三部、人類愛善新聞社は編集・業務二部とすることとなった。
 こたび教団機構改革、ならびに人類愛善会人事更迭によって、開教七十年以降あたらしい体制が成立した。
 「三千世界一度に開く梅花、艮金神世になりだぞよ」と、開祖に神がかりをみた国祖国常立尊神声にはじまる開教七十年歴史をふりかえれば、みろく聖霊にみたされた聖師によって教団としていとなみがはじまり、立替え立直し予言警告を発して、人類救済をめざし、神教宣布が活発におこなわれた草創期たましいがよみがえってくる。
 だがそ歩みは、けっして平坦なもでもなければ、安易な道でもなかった。幾度か、そ前途には困難な局面がよこたわっていた。ことに二度にわたる大本事件は教団運命を左右し、はてはついに潰滅するではないかという危機すらが到来した。だが国家権力もついに大本を地上より抹殺することはできなかった。踏みにじられてもなお燃えあがる信仰力は、ふたたび花をひらいて、今日教団をささえている。これは実に、各時代教主・教主補を中心に信徒がそ血と肉とを、あますところなくそそいできたたまもであった。
 こ基礎うえにたって、今後大本教団は、厳瑞二神しめされた神慮を奉持し、神教護持発展ため、よき「鑑」を世界人類にしめしつつ、みろく世を招来すべくますます神業にいそしまねばならぬとしている。世救済ため如何に奉仕すべきか、そ課せられた責任はそ歴史にかんがみて、ますます重大であるというべきであろう。こ七十年歴史に学びつつ、開教大精神にたちかえり、大本教えをさらに深化して、祈りつつかつ実践してゆく大本前途に期待されるところはおおきい。
 「まこと力は世を救う」、そまことを結集して、使命づけられた課題に奉仕することが、神慮にこたえ、過去歴史にむくゆる道ともなろう。覚悟もあらたに、約束された未来栄光にむかって前進に期待して、ここに『大本七十年史』をおわる。

   大本七十年史 下巻 おわり

〔写真〕
○出口直日筆 p1316
○出口王仁三郎聖師筆 p1318
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