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文献名1宣伝使心得
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3宣伝使覚悟と職責よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2017-05-16 05:25:22
ページ141 目次メモ
OBC B195600c29
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本文 昭和七年二月七日
 昔から国東西を問わず、古今を論ぜず、すべて神仏教を開く人を宣教師、布教師或は、訓導などといろいろな名をつけて居りますが、宣伝使と云うは現界に於ては大本が初めてであります。霊界物語を見ますと、神界では宣伝使と云うが沢山あります。昔は宣伝神であったが、中古から宣伝使となったであります。なぜ他宗教ように「教」字をつけないかというと、それはすべて既成宗教はみんな人造った人造教であります。そ人造教を開くでありますから、布教師と云って差支えない。しかしこ大本は宇宙大元霊なる幽幽にましますところ、吾々目にも見えない、耳にも聞えない本当に世界唯一神様意志を、私と開祖様が伝達司となって表示したもを、そままに自分考えを加えず世中へ伝えるでありますから、宣伝使と云うであります。もしも、たとえ少しでも自分意志が入り、自分勝手がはいったならばこれは宣伝使ではないであります。
 仏教に諸善諸菩薩と云う言葉がありますが、こ菩薩というもは恰度、大本宣伝使ようなもであります。しかし釈迦教はあ時代婆羅門教、非常に苛酷な階級制度に反抗して起ったところ平等主義教であって、いわゆる釈迦そ人が昔からある印度仏教および婆羅門教、そ宗教から脱出して、いろいろな宗教粋を集めて、一ツ社会主義的仏教を開いたでありますから、やはりこれは人造教と云ってよいであります。こ人造教を布教宣伝する人を菩薩と唱えて居るであります。大本菩薩はこれとは少し意味が違うであって、いわゆる菩薩以上であります。仏方では如来(仏)と云っている。仏ということは先覚者、証覚者というような意味であるが、本当宣伝使なれば、これは如来働きをするであります。だから神様そまま教をするが宣伝使であります。
 そういうふうに宣伝使というは尊貴な職責でありますから、最も勇気がなければならず、最も人に優れた正しい智慧を走らせ、最も人に優れた光がなければいかず、最も人に優れたところ信がなければいけないで、いわゆる勇親愛智四魂働きが、すべて凡俗に超越して居らなかったならば宣伝使役はつとまらぬ、誰も聞く者がないであります。
 それでどうしても宣伝使は勇親愛智四つ霊魂──これをばどこまでも活用せねばならぬ。これはお筆先にある通り、学や智慧で出来た鼻高ではいかん、真に腹底から出て来ねばいかぬが、そういう人は先ず少ないから、神様が直接に伝達された教を、そまま間違わないように宣伝したならば、世界一学者であります。別に今からいろいろなもを研究せなくても、神から示された大本教理を、そまま誤らず説いたならば、大本は本当神からじきじき教理が出来て居るでありますから、世界に沢山ある学者や智者は恐るるに足らぬであります。
    ○
 宣伝使中には信者家に行って酒(左傾)を飲んで、無茶苦茶を云ったりする人があるということですが、それは千人に一人か二千人に一人でありましょう。けれども、そういう人があるために、はた人まで一緒に悪くなって、ひいては大本全体宣伝使に影響して来るであるから、勇親愛智四魂を働かしてめいめい相いましめて頂きたいもであります。
    ○
 宣伝使も大正十四年頃には僅か七八人でありましたが、それからだんだんふえて来て、今日ではほとんど六千人ほどある。しかし初め七八人とか十五人位時は非常に精選されて居りました。こ頃は数は多くなって来ましたが、中には永らく信仰して居るから、あ人を宣伝使にしたら、こ人を宣伝使にせねばならぬというような、情実から出来た宣伝使も沢山あるように思います。けれども一旦神からそうされて、神柱となり宣伝使となった以上は、たとえ知識はなくとも、なにはなくともあたうかぎり、宣伝使使命一分なりともつくすという考えをもって頂きたいと思います。そうでなければいたずらに神様位置を空しく充たすということは、かえって神界邪魔になるようなもであります。神界には宣伝使教はチャントきまって居るから、それに満ちたならば、どんなよい人が来ても宣伝使にするわけに行かない。それで充分にそ考えをもって、一旦宣伝使となったならばこ進展主義大本でありますから、後へ退却せないように、どこまでも宣伝使使命をはたすようにお考えあらんことを希望致します。
    ○
 大本宣伝使は現界みならず、吾々肉眼で見えないところ霊界、天国に籍を置いて、宣伝使となって居るでありますから、深夜疲れてグッスリ寝ている間は天界を逍遙して居る、肉体では気がつかなくてもいろいろと活動して居る、また地上もめぐって居る、天かけり、国かけりして居るであります。そして日本既成宗教ごとく、ただ日本内地みならず、海外諸国にまで魂は飛んで行くであります。それでもと本当魂を清めて置かんと濁った魂がよそへ飛んで行くとかえって邪魔になります。
 私も昼はこうして居るが、夜になると、あちらからもこちらからも、いろいろな声が聞えて来る、するとそこまではやはり、飛んで行くであります。そ時は誰が来たかわからないから、いろいろと姿を表わすことがあります。これは私が行くではなくして、私精霊があちらやこちらで活動して居るで、つまりジットして居ってもやはり、宣伝はやって居るであります。本当に神意志が判ったならば自分は寝て居っても、宣伝使というもは神様からそ霊を使って貰って、あちらやこちらへやられて居る。現界宣伝使は口で説くだけであるから、なかなか聞かない人が多いけれども、霊界に入った、すなわちすでに国替して宣霊社に祀ってあるところ宣伝使は、霊身であるからまず人霊にかかって、現界宣伝使行くを待って居るであります。思わぬところがよくひらけたというような場合は、昇天せる宣伝使がさきに回って居るである。そうでなかったならば、今日頑迷不戻な、我利我欲人間がききそうなことはない。また光をきらい、善をきろう悪魔が、光や善に近づく道理はないであります。それで大本宣伝使は現界にも、霊界にもともに活動して居るであります。また生きながら現幽に亘って活動して居る宣伝使もあるであります。
    ○
 大病人が全快するもみんなこれは間接内流によるもであります。たとえば電灯がポッととぼるも、そ電灯だけ力でとぼるではなくして、もとに会社があるからである。中には、こ人を癒してやったとか、自分がお蔭を頂かしたとか云って澄まして居る人があるが、これは電灯が自分勝手にとぼるように考えていると同じことであります。自分がとぼしたと思うは神徳を横領することになる。霊界物語にある「天賊」というはそれであります。これは誰でもウッカリ云って居るであります。私信者であるとか、私癒した人であるとかいうことは、誰しも当り前ように思って居るけれども、しらずしらず間に天賊になって居るである。これをよく注意して貰わないと折角神様御用をしながら、神様に不快な念を与えるというようなことが起って来るであります。
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