文献名1三鏡
文献名2玉鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3兇党界と人間よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1934(昭和9)年02月号
八幡書店版108頁
愛善世界社版115頁
著作集
第五版231頁
第三版234頁
全集
初版198頁
OBC kg676
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本文の文字数359
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本文
兇党界の霊とたびたび交渉をもつと離れる事が出来なくなつて仕舞ひ、終ひには兇霊は修行とか何とか云うて、人間を山の奥などに誘き出し、殺して仕舞ふのが落ちである。
伏見に滝本春海と云ふ行者があつて、朝の十時頃から三時頃迄病人の祈祷などをして金を儲けるが、それが済むと其金をもつて方々の飲食店に物を食べに行く。天麩羅、蕎麦、寿司、汁粉と、あらゆるものを食べて食べて儲けただけの金を使つて仕舞はねば止まぬので、どんなにおそくなつても、これだけの行事を済まさねば、腹中の霊が承知しないのであつた。気の毒にも彼は全く兇霊の容器であつた。金を儲けさすのは、春海の肉体を使用して自分らの欲望を満足させむが為めであるのだ。三十年前の話で、其時五十歳位であつて、もう疾うに故人となつたが、兇党界の霊と交渉をもつ人へのよい戒めであると思ふ。