文献名1三鏡
文献名2玉鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3怒りと毒素よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1931(昭和6)年11月号(八幡版、愛世版)?1931(昭和6)年12月号(著作集)
八幡書店版150頁
愛善世界社版221頁
著作集20頁
第五版295頁
第三版297頁
全集
初版253頁
OBC kg744
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本文の文字数440
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本文
怒つたり怖れたりすると人間の体内に毒素が出るものである。その毒素の香ひを嗅ぐと敵愾心になつて来る。犬の嗅覚は特に敏感だから、直ぐそれを知つて吠えついて来る。泥棒などを犬が知るのはこの理由によるのである。誰にでも多少感じては居るのだけれど、明瞭に感じると感じないとの差がある。如何なる猛犬に遇つても、獅子虎の如き猛獣に対しても平気でゐたらよい。愛の心をもつて、一緒に眠るやうな気になれば決して害をしないものである。どんな動物でもさうである。況や人間に於てをやで、愛の心をもつてさへをれば誰でもが愛して呉れる。人間は虎や熊に遇へば怖れるであらう。が其下心にはあいつを甘く殺したら毛皮が何百円……とはや銭勘定をして居る。その敵意が早速毒素となつて感応してゆくから、牙をむいて飛びかかろうとする。小鳥などを見ても、どうして捕つてやらうかと、直ぐ人間といふものは敵愾心を持つからいけない。敵意をもつて事に処すれば万物皆敵になる。愛をもつて向へば皆味方となる。愛は絶対権威をもつものである。