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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説 嵐よみ(新仮名遣い)そうせつ あらしあと
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグオリオン(オレゴン) データ凡例 データ最終更新日2020-04-30 15:06:05
あらすじ国祖・国治立命は、逆神・常世彦(初代常世彦息子)反逆に対しても、天地律法を遵守した。邪神に憑かれた常世彦は、国祖が強い態度に出ないことにつけこんだ。国祖部下神々が変幻自在奇策で邪神企みを破ったことを、律法違反として告発したである。国祖は仁慈心を持って、部下諸神人罪悪を一身に受けて千座置戸を負い、根底国にご隠退されたであった。最初はしかるべき神司を得て善神世であったが、数百年を経て年とともに神々は悪化してしまった。国祖大目的は破滅してしまったである。しかしついに時節を待って国祖大神が再臨されたように、たとえ何度失敗を重ねようとも、最善努力を尽くすことである。わが身失敗原因は、得てして自己責任でもある。地上天国実現ためには、各人がまず、自己魂を磨いて水晶魂に建て替える、ということがなければ、とうてい実現できないである。しかしこれも、暗黒中で前途光明を見出すべし、という大神御仁慈なかもしれない。いかなる困窮も勇んで神鞭として甘受するときは、もはやとらわれていない。むしろ執着心が苦痛原因となるである。果たして今日末法世に、オレゴン星座から現れたキリストはどこに再誕再臨し、いつ衆生に安息を与えるであろうか。さて、八王大神を襲名した常世彦は、天津神命によって塩長彦を奉じて地上神界実権を握った。しかし聖地エルサレムには自己神政に都合が悪いため、アーメニヤに神都を遷した。一方、常世城大鷹別は、大自在天大国彦を奉じてアーメニヤ塩長彦・常世彦に反抗を始めた。地上神界はまたしても混乱に混乱を重ね、ついには諾冊二神が降臨して、修理固成を行うに至るである。第一巻で金や銀棒が変化して天地万物となった、というくだりに難癖をつける学者があるそうだが、宇宙間森羅万象、金銀銅鉄など鉱物を含まない存在はない。人間をはじめ動植物も、剛体すなわち玉留魂(たまつめむすび)守護を受けているである。人間小智をもって広大無辺神界経綸を計るべきではない。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月03日(旧12月06日) 口述場所 筆録者 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版1頁 八幡書店版第1輯 515頁 修補版 校定版3頁 普及版1頁 初版 ページ備考
OBC rm050003
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本文  畏くも国祖国治立命は、逆神常世彦以下不従を征するにも、天地律法を厳守し、仁慈矛を振ひて奇策神謀を用ひたまはず、後世湯王桀を放ち、武王紂を征誅するごとき殺伐兵法をもつて、乱虐を鎮定することを好みたまはなかつた。
 これに反し常世彦命らは、邪神に使役され、後世いはゆる八門遁甲陣を張り、国祖をして弁疏する余地なからしめ、つひに御隠退止むなきに至らしめた。
 狼獺不仁なるも、また時としては神恩を感謝して獣魚を供へ、天神を祀り、雛鴉悪食なるも猶ほ反哺孝あり、しかるに永年国祖大神仁慈に浴し、殊恩を蒙りたる諸神神恩を捨て、邪神六韜三略奸計に乗せられ、旗色可なる方にむかつて怒濤ごとく流れ従ひ、国祖をして所謂『独神而隠身也』悲境に陥らしめた。
 常世城会議における森鷹彦に変装せる大江山鬼武彦をはじめ、大道別、行成彦および高倉、旭奇策を弄し、邪神奸策を根底より覆へしたるごとき変現出没自在活動は、決して国祖関知したまふところに非ずして、聖地神人敵にたいする臨機応変的妙案奇策にして、よくそ功を奏したりといへども、天地律法には『欺く勿れ』厳戒あり、神聖至厳なる神人用ふべからざる行為なれば、そ責はひいて国祖大神御位置と神格を傷つけた。現に大道別、森鷹彦、鬼武彦ら神策鬼謀は、国祖直命にあらず、国祖は至仁至直言霊をもつて邪神らを悔い改めしめ、言向和さむと御聖意より外なかつた。しかるに血気に逸り、忠義に厚き聖地神々は、律法如何を顧みるに遑なく、暴に対するに暴を以てし、逆に対するに逆を以てし、不知不識あひだに各自神格を損ひ、国祖大御心を忖度し得なかつたためである。アヽされど国祖仁愛無限にして責任観念強大なる、部下諸神罪悪を一身に引受け、一言半句弁解がましきことをなし給はず、雄々しくも自ら顕要地位を捨て、隠退せられたるは、実に尊さかぎりである。吾人は国祖大御心を平素奉戴して、ある人々言行不穏と誤解結果、吾身災厄に遭遇することしばしばである。されど、心は常に洋々として海ごとく、毅然として山ごとく、動かず騒がず、すべて罪責を一身に引受け、もつて本懐としてゐるである。すべて人に将たるもは、よく人を知り、人を信じ、人に任じ、そ正邪と賢愚を推知して各自そ処を得せしめねばならぬである。しかるに部下選任を余儀なくして、誤らしめられたるは、自己無知識と薄志弱行欠点たるを省み、一言もつぶやかず、大神仁慈鞭として感謝する次第である。
 アヽ尊きかな、千座置戸を負ひ、十字架贖罪的犠牲行動に於てをや。吾人は常に惟神霊幸倍坐世を口唱す。無明暗黒現代を救ふ愉快なる神業に於てをやである。天下に二難事あり、そ一は天に昇ること、そ二は人を求むることである。アヽ国祖大神天国を地上に建設したまはむとして艱難辛苦をつくされ、神人を得むとして、そ棟梁に最適任神を得たまはざりしごとく、吾人またそ例に洩れないである。国祖大神は、聖地に清き高き美はしき宮殿を造り、至治太平神政を樹立し、天下八百万神人安住する祥代をながめて、歓喜に充せたまうたも僅に数百年、つひに善神も年と共に悪化して邪神容器となり、国祖が最初大目的を破滅せしめたるは、たとへば小高き山上に美はしき家をたて、そ座敷から四方風景を眺めて、そ雄大にして雅趣に富めるを歓びつつありしを、家屋周辺に樹木尠く、風あたり激しきを防がむために、種々必要なる木を植付けたるに、一時は木も短くして、風景眺望に少しも障害なかりしも、年を経るにしたがひ、追々と成長して枝葉繁茂し、何時しか遠景目に入らぬやうになつたみならず、つひにはそ大木に風をふくんで、そ木は屋上に倒れ、家を壊し、主人までも傷つけたやうなもである。世成功者といはるる人々にも、これに酷似した事実は沢山にあらうと思ふ。現に吾人は、家周囲に植付けられた種々樹木ために、遠望を妨げられ、暗黒につつまれ、つひにはそ家もろともに倒されて重傷を負うたやうな夢を見たである。されどふたたび悪夢は醒めて、さらに立派な家屋を平地に建て直す機会到来することを確信するもである。国祖大神時節を待つて再臨されしごとく、たとへ三度や五度失敗を重ぬるとも、機会を逸するとも、七転八起は、神または人たるも通常わたるべき道程であるから、幾たび失敗したつて決して機会を逸したとは思はない。至誠神明に祈願し、天下国家ために最善努力をつくすまでである。現代人々は、吾身失敗をことごとく棚上に祭りこみ、惟神だとか、社会組織欠陥そ然らしむる、自然結果なりと思ふなぞ詭弁に依帰してしまつて、自己責任については、少しも反省し自覚するもがない。宗教家中には『御国を来らせたまへ」とか「神国成就五六七神政』とかいふことを、地上に立派な形体完備せる天国を立てることだとみ考へてゐるもが多い。そして地上天国は、各人がまづ自己霊魂を研き、水晶魂に建替るといふことを知らぬもが沢山にある。各自霊魂中に天国を建て、天国住民として愧かしからぬ清き、正しき、雄々しき人間ばかりとならねば、地上に立派な霊体一致完全な天国は樹立せないである。
 アヽされど一方より考ふれば、これまた神界御経綸一端とも考へられる。暗黒もまた清明光輝に向ふ径路である。雛鳥に歌を教へるには、暗き箱中に入れておき、外面より声美はしき親鳥歌ふ声を聞かしめると同様に、一時大本経綸も、雛鳥を暗き箱に入れて、外より親鳥うるはしき声を聞かしむる大神御仕組かとも思はれぬこともないである。ゆゑに吾人は大逆境に陥つて暗黒中にある思ひをするとき、かならず前途光明を認め得るは、まつたく神尊き御仁慈であると思ふ。いかなる苦痛も、困窮も、勇んで神明聖慮仁恵鞭として甘受するときは、神霊ここに活気凛々として吾にきたり、苦痛も困窮も、却て神恩寵となつてしまふ。たとへば籠中に入れられてゐる鳥でも、平気で歌つてゐる鳥は、最早とらはれてゐるではない。暢気に天国楽園に春を迎へたやうなもである。これに反して、天地を自由に翺翔する百鳥も、日々餌食に苦しみ、かつ敵襲来にたいして寸時も油断することができないは、籠、人に飼はれて食を求むる心労なく、敵襲来に備ふる苦心なきは、苦中楽あり楽中苦ありてふ苦楽不二真理である。牢獄囚人苦痛に比して、自由人却て是に数倍せる苦痛あるも、みな執着心強きに因るである。名誉に、財産に、地位情欲等に執着して、修羅争闘に日夜鎬をけづる人間境遇も、神公平なる眼より視たまへば、実に憐れなもである。
 神諭にも、
『人は心持ちやう一つで、そ日からどんな苦しいことでも、喜び勇んで暮される』
と示されたは、じつに至言であると思ふ。一点心燈暗ければ、天地万有一切暗く、心天明けく真如日月輝く時は、宇宙万有一切清明である。吾人は平素心天光明に照らされ、行くとして歌あらざるはない。吾人心魂神恩を謳ふとき、万物みな謳ひ、あたかも天国浄土思ひに楽しむ。アヽ『天国は近づけり、悔い改めよ』聖者教示、今さらごとく、さながら基督肉身に接侍するがごとく、崇敬畏愛念に堪へない。
 アヽ末世澆季今日、オレゴン星座より現はれきたるキリストは、今や何処に出現せむとするか。そ再誕再臨聖地は、はたして何処に定められしぞ。左右掌指節々に、釘跡を印し、背部にオレゴン星座移写的印点を有して降誕したる救世主出現して、衆生に安息を与ふる日は、はたして何れ日ぞ。金剛石も汚穢身体を有する蟇蛙頭部より出づることあり、金銀いかに尊貴なりとて、糞尿植物を肥すに及ばむや。高山頂かならずしも良材なく、渓間低く暗きところ、かへつて良材を産するもである。平地軟土に成長したる大樹、またいかに合抱長直なりと雖も、少し風に撓みやすく、折れやすし。宇宙間万物一として苦闘に依らずして、尊貴位置に進むもはない。しかるに、天地経綸大司宰たる天職を天地に負へる人間にして、決して例外たることを得ない。アヽ人生における、すべて美はしきも、尊きもは、千辛万苦、至善ために苦闘して得なくてはならぬと思ふ。
 神諭に曰ふ、
『苦労咲く大本であるぞよ、苦労なしには真正花は咲かぬから、苦労いたす程、尊いことはないぞよ云々』
 吾人はこ神諭を拝する毎に、国祖が永年御艱苦に省み、慙愧情に堪へないである。
 ここに八王大神常世彦命は、多年宿望成就して、天津神命を受け、盤古大神塩長彦を奉じて、地上神界総統神と仰ぎ、自らは八王大神として、地上神人を指揮することになつた。しかるに聖地ヱルサレムは、新に自己神政を布くについては、種々困難なる事情あるを慮り、常世姫をして竜宮城主管者として守らしめ、聖地を捨て、アーメニヤに神都を遷し、天下諸神人を率ゐて世を治めむとした。一方常世城を守れる大鷹別は、大自在天大国彦を奉じて総統神となし、アーメニヤ神都にたいして反抗を試み、またもや地上神界は混乱に混乱をかさね、邪神横行はなはだしく、已むを得ず、諾冊二神自転倒嶋に降りたまひて、海月如す漂へる国を修理固成せむとして、国生み、嶋生み、神生み神業を始めたまひし神代物語は、本巻によつて明らかになることと思ふ。
 神ながら宇宙外に身をおきて
  日に夜に月ぬ物語する

 王仁は、第一巻において天地剖判章に致り、金や銀棒が表現して云々と述べたるにたいし、人を馬鹿にすると言つて、コンナ馬鹿な説は聞くだけ価値なきもだと、一笑に附して顧みないみならず、他人研究までも中止せしめむとしてゐる立派な学者があるさうだ。
 神諭にも、
『図抜けた学者でないと、途中鼻高には、神申す事はお気に入らぬぞよ云々』
と示されてある。宇宙間森羅万象、一として形体を具ふるも、金、銀、銅、鉄等鉱物を包含せないもはない。人間を初め、動植物と雖ども、剛体すなはち玉留魂守護によらぬはない。金銀等金気大徳によつて現出したる宇宙間森羅万象は、悉皆、鉱物玉留魂神力を保持してゐるであるから、金棒や銀棒から天地万物が発生し凝固したと言つたとて、別に非科学的でも何でもない。神言には俗人ごとき七面倒くさきことは仰せられぬ。すべて抽象的、表徴的で、一二言にて宇宙真理を漏らされるもである。
 それで神諭にも、
『一を聞いて十百を悟る身魂でないと、誠御用は勤まらぬぞよ』
と示されてある。半可通的学者鈍才浅智をもつて、無限絶対無始無終神界事柄にたいして喃々するは、竿を以て蒼空星をがらち落さむとする様なもである。洪大無限力に比べては、虱眉毛に巣くふ虫、そまた眉毛に巣くふ虫、そまた虫眉毛に巣くふ虫放つた糞に生いた虫が、またそ放つた糞に生いた虫、またそ放つた糞に生いた虫虫よりも、小さいもである。
 ソンナ比較にもならぬ虫分際として、洪大無辺神界大経綸が判つて耐るもでない。それでも人間は万物長であつて、天地経綸司宰者だとは、どこで勘定が合ふであらうか。されど、神容器たるべき活動力を有する万物長たる人間が、宇宙間に絶無とは神は仰せられぬは、いはゆる神界にては無形に視、無声に聴き、無算に数へたまふてふ、道大原聖句に由るであらうと思ふ。
 蚤虱蚊にもひとしき人
  神為すわざ争ひ得めや
      大正十一年一月三日 旧十年十二月六日
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