文献名1霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻
文献名2第2篇 古事記言霊解よみ(新仮名遣い)こじきことたまかい
文献名3第11章 大蛇退治の段〔578〕よみ(新仮名遣い)おろちたいぢのだん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ霊止
データ凡例
データ最終更新日2023-09-20 14:24:48
あらすじ追放された素盞嗚尊が降られた出雲国とは、いづくもの国、という意味で、地上一切の国土のことである。肥河上は、万世一系の皇統を保ち、完全無欠の神政を樹立する日本国、という意味である。また鳥髪の地とは、十(たり)の神の顕現地、ということである。厳の御魂・瑞の御魂が神業に従事する世界経綸の地という意味である。素盞嗚尊は世界を大改良するためにあまねく天下を経歴した後、ついに地質学上の中心である、日本国の高天原である至聖地に降臨し給うた。自分が明治三十一年の八月に、瑞の御魂の神代として高座山より退われて、綾部の聖地に降ったのは、即ち素盞嗚尊が一人の選ばれた神主に憑依して、神世開基の出現地に参り上って神の経綸地であることを感知された、という古事記の予言が実現したのである。肥の河上より箸が流れてきたのを見つけた、という尊の故事は、箸も橋も渡すという意味があり、悪を去って善に遷らしめる神教の意味である。神諭にも、綾部の大本は世界の大橋である、とある。しかしこのような立派な教えも、邪神のために流し捨てられて日に日に神威が落ちて行くことが、ここに暗示されている。設立当時に某教会が開祖の教えを隠し、瑞霊を追い返して自分の教会を開設したような状態が、『ハシ』が川から流れた、ということである。老夫・老女が童女を中に置いて泣いていた、という故事は、変性男子(国常立尊と開祖の身魂)がすべての人民を心配している、ということを表す。またオトメの言霊解は、「日本固有の大和魂の本能、花も実もある神人」の意である。明治三十一年秋に、瑞の御魂に須佐之男神が懸かって、老夫と老女の合体神である開祖に面会した。そして櫛名田姫は本守護神金勝要神である。これはこの古事記の一節が実現したということである。遠い外国の地は、数千年来悪神の企みによって混乱を来たし、またその悪思想によって日本魂が絶滅しつつある。ただひとつ、神国固有の日本魂たるオトメが残ったのみである。変性男子はこれをなんとかお守りしなくてはならない、と天下を嘆き、しかしその方法がわからずに天に向かって号泣されていた。悪神の本体はひとつであるが、その意を汲んで世界覆滅の陰謀に参加しているのは、八人の頭株である。その下には無数の手下があって活動している。これが「身一つに頭八つ尾八つあり」ということである。八つ頭とは、英、米、露、仏、独、伊などの強国に潜伏している現代的大勢力の巨魁のことである。地球上の各国は、みなこの悪神蛇神のために苦悶している。ここに天より降った須佐之男命は、老夫なる国常立尊の神霊に対して、万民の救済を一任して欲しいと宣した。国常立尊は、あなたのご職掌をお教えください、とお尋ねになったので、須佐之男大神は、自分は天照大御神の実弟で大海原をしろしめす職掌である、とお答えになった。変性男子の御魂はそれを聞いて大変喜び、自分の人民を貴神にお預けする、とおおせられた。これが明治三十一年の秋に、変性男子と変性女子の身魂に神懸かりがあったときの御言である。瑞の霊魂である速須佐之男命は、二霊一体である神政開祖の神人より、人民の守護化育を一任され、一大金剛力を発揮して本来の日本魂に立替へ立直しをなし、更に進んでその実行者とし賜うた。天下万民の身魂を改良して、足名椎・手名椎なる変性男子の御魂にお渡しするには、相当の歳月を要した。あるいは神徳、物質力、自然力、教戒、慈愛をもって導かれたそのご神恩を忘れてはならない。速須佐之男命は変性男子の御魂に対して、立派に日本魂を作り上げられたことを神々に報謝するため、瑞垣を巡らして祭壇を設け、清らかな酒を捧げるべきである、と述べられた。しかし八岐大蛇に憑依された悪神の眷属どもが、大神酒を飲んでしまった。瑞の御魂の大神は、世界人民の不行跡を見るに忍びず、神軍を起こしてこの悪鬼蛇神の憑依した身魂を切り散らし、亡ぼされた。「肥の河」なる世界の祖国日本の上下人民は、心から改心して血の赤い真心となり、世界の人民と同じ血族のごとくなり、永遠無窮に天下が治まったのである。また、大蛇の尾から都牟刈之太刀を発見した、という故事は、葦原の中津国の下層社会の人民の中に、立派な金剛力の神人を見つけた、ということである。都牟刈之太刀とは言霊学上から言うと、伊都能売の身魂であり、三千世界の大救世主のことである。徳をもって人民を悦服せしめる一大真人、日本国の柱石にして世界治平の基となるべき神器的神人をして、草薙剣というのである。また草薙剣とは、日本国全体のことでもある。この神国を背負う真人は、草薙神剣の霊魂の活用者である。
主な人物
舞台
口述日1920(大正9)年01月16日(旧11月26日)
口述場所
筆録者谷村真友[#講演筆録]
校正日
校正場所
初版発行日1922(大正11)年12月5日
愛善世界社版123頁
八幡書店版第3輯 325頁
修補版
校定版123頁
普及版56頁
初版
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