王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第16巻 如意宝珠 卯
文献名2第1篇 神軍霊馬よみ(新仮名遣い)しんぐんれいば
文献名3第10章 白狐出現〔600〕よみ(新仮名遣い)びゃっこしゅつげん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-01-27 17:11:26
あらすじ鬼雲彦が無念思いにそ場に沈んでいると、鬼雲彦妻子死体は巨大な白狐に還元し、這い出した。手下と見えた鬼彦らも、白狐正体をあらわして、鬼雲彦を取り囲む。鬼雲彦は暴れ狂い、鬼ケ城山を指して逃げていった。多く従卒も鬼雲彦に続いた。しかし鬼ケ城山方面からは、亀彦宣伝使らが向かって来た。鬼雲彦は元来た道を逃げ戻り、大江山本城に逃げ込んだ。本城で妻鬼雲姫と合流したが、夫婦共に城内井戸に落ち込んでしまった。そこを亀彦に引き上げられた。一方、鬼武彦はさいぜん、鬼彦らを閉じ込めた洞窟蓋岩を開けた。鬼彦一行は大江山本城に戻ってみると、鬼雲彦夫婦が、亀彦らに囲まれて説諭を受けていた。鬼彦一行は亀彦らと宣伝歌を唱和した。いたたまれなくなった鬼雲彦夫婦は、一目散に駆け出して伊吹山方面指して逃げていった。鬼武彦は、大江山は邪神集まる霊界四辻であるで、神政成就暁まで、自分がここを守護することを宣言した。亀彦、英子姫、悦子姫は鬼武彦働きと神術を激賞した。そして東を指して進んで行った。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年04月14日(旧03月18日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年12月25日 愛善世界社版126頁 八幡書店版第3輯 447頁 修補版 校定版130頁 普及版56頁 初版 ページ備考
OBC rm1610
本文のヒット件数全 121 件/ノ=121
本文の文字数2673
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  八洲国を駆け巡り  こ世を曇らす自在天
 自由自在活動を  続けて茲に婆羅門
 大棟梁と仰がれし  鬼雲彦猛将も、
 最愛非業最後に又もや続いて子女浅ましき此姿を見て胸も張り裂く許り、魂消え、魄亡びる如き心地し乍らドツカと其場に打倒れ無念涙にくれ居たり。鬼彦は肩を揺り乍ら大口開けて高笑ひ、
『アハヽヽヽ、吾こそは鬼彦とは詐り誠は大江山に現はれし白狐鬼武彦、汝悪神計略を根底より覆へさむと千変万化活動を続け、神素盞嗚大神大命を奉じ、汝が一類を征服に向うたり、汝が力と恃む鬼彦は魔窟ケ原岩窟に匿ひあれば汝が神力を以て索め出せよ、さり乍ら彼は最早汝意志に従ふ者に非ず、立派なる三五教信者となりて居るぞ、汝が妻と見えしは汝が眼誤り、吾眷族名もなき白狐変化』
と言葉終らずに鬼雲姫は忽ち巨大なる白狐となつてソリソリと這ひ始め、鬼雲彦に向つて眼を光らせ牙を剥き飛びかからむとする勢を示し居る。鬼虎は又もや威丈け高に胸を打ち乍ら大口開けて高笑ひ、
『アハヽヽヽ、吾こそは大江山に現はれて四方魔神を征服し言向け和す神使、旭白狐が化身なるぞ、汝が力と恃む四天王随一と聞えたる鬼虎は前非を悔い今は三五教信者となれり、魔窟ケ原岩窟に匿ひあれば未練あらば汝自由に岩戸を開いて面会せよ、汝が伜と見えたるは、之も白狐化身なり、汝が妻子は手段を以て、或処に匿まひあれば改心次第にて親子夫婦対面を許し呉れむ』
と言葉終らぬに又もや一つ網代籠よりソ這ひ出た巨大白狐、以前如く鬼雲彦が身辺に目を睜らし牙を剥きつつ進み寄る。熊鷹は又もや立ち上り、
『吾こそは神素盞嗚大神立てさせ給ふ三五教に仕ふる白狐高倉、熊鷹と見えしは此方が化身』
と言葉終らぬに又もや這ひ出た巨大白狐、同じく鬼雲彦に向つて襲ひ行く。石熊は又もや立ち上り、
『吾こそは月日明神と名を頂きし常夜大江山に現はれたる白狐なるぞ、汝は今より前非を悔い婆羅門教を振り棄てて三五教に信従するか、違背に及ばば大江山は木端微塵に踏み砕き、草片葉に至る迄焼き亡ぼさむ、返答如何に』
と詰めかける。又もや一つ駕籠よりは巨大白狐現はれて鬼雲彦を前後左右より取り巻きコンコンと啼き立て乍ら改心を迫る。鬼雲彦は忽ち精神錯乱して大刀を引き抜き前後左右に荒れ狂ひ、館を後に木茂みを指して姿を隠したり。数多従卒共は鬼雲彦が後を追ひ、山を越え谷を渉り鬼ケ城山方面さして力限りに遁走したりける。
 鬼ケ城山方面より亀彦を先登に英子姫、悦子姫は宣伝歌を謡ひ乍ら此方に向つて前進し来る。流石鬼雲彦も前後に敵を受け死物狂勇気を現はし、長刀を引き抜いて亀彦目蒐けて斬つて掛るを、心得たりと亀彦は右に左に身を躱し飛鳥如く挑み戦へば鬼雲彦は踵を返し、もと来し道を一目散に帰り行く。数多従卒は吾後れじと三十六計手を出して散り散りバラバラ、足に任せて逃げて行く。何時間にやら鬼雲彦は又もや本城門前に帰り来たりぬ。門内には鬼雲姫が叫び声、
『鬼雲彦夫はあらざるか、虎彦、亀彦、山姫、河姫は何所ぞ』
と身を藻掻き声を限りに叫び居る。鬼雲彦は息も絶え絶え門戸を敲き、
『ヤアさう言ふ声は女房なるか、俺は無事に此処まで帰つて来たぞよ。鬼武彦は如何なつた、白狐奴等は何処へ行つた、返答せよ』
と呶鳴り立てる。鬼雲姫は門内より、
『アヽ恋しき吾夫、能くも無事に帰らせ給ひしぞ』
と中より門を颯と押し開き鬼雲彦が手を執つて奥へ奥へと進み行く。余り嬉しさに足許見えず鬼雲姫は夫手を携へたる儘、かねて穿ち置いたる城内井戸に夫婦共々にドスンと許り陥みぬ。大江山本城は敵も味方も影を隠し幽かに鼠泣き声み聞え居る。門前には大江山山颪、岩も飛べよと許り吹き荒みゐる。月は早西に没し黒雲四辺を包み咫尺を弁ぜず、暗黒帳は下されたり。鬼雲彦夫婦は千仭井戸底に数多蝮と諸共に世間知らず楽隠居、否蝮地獄苦き生活哀れなりける次第なり。
 かかる処へ後追ひ来たる亀彦はツカツカと門内に進み入り城内隈なく探せども人影さへも見えざれば如何せしやと三人は四辺に心を配りつつ窺ふ折しも井戸底より怪しき叫び声、はて訝かしやと手燭を点して覗へば紛ふ方なき鬼雲彦が夫婦者、九死一生此苦みを見るに見かね館井桁に太縄を打ち掛けツルツルと井中に釣り下せば、鬼雲彦夫婦は無我夢中になつて手早く此綱に跳び付くや否や綱はツルツルと何物にか引き上げられて再び旧処へ帰り行きぬ。暗を通して聞ゆる三五教宣伝歌、鬼雲彦夫婦は叶はぬ時神頼み、婆羅門教神歌を唱へ声を限りに哀願する。一方鬼武彦は先に据ゑ置きたる千引岩を取り除き岩蓋をサツと開けば待ちかねたる如く現はれ来る鬼彦、鬼虎、熊鷹、石熊其他数多帰順せし人々は、枯木に花咲きしが如く喜び勇み、大江山本城目蒐けて帰り来たりぬ。
 東空はホンリと白み初め、明け鵲がカアカアと啼き初めたり。漸く山上鬼雲彦が門前に立ち帰れば亀彦、英子姫、悦子姫三人に取り巻かれ、鬼雲彦夫婦は何事か説諭を受けつつありぬ。鬼彦初め一同は亀彦一行に一礼し天津祝詞を奏上し三五教宣伝歌を声を揃へて宣りつれば、鬼雲彦夫婦は居たたまらず館を捨てて一目散に雲を霞と駆け出し伊吹山方面を目蒐けて天岩船に手早く打乗り夫婦諸共中空を翔り行く。
 亀彦、英子姫、悦子姫は、鬼武彦神を言霊を以てさし招けば忽ち昼天を掠め白煙となりて南方より現はれ来り忽ち三人前に英姿を現はしたり。
亀彦『ヤア鬼武彦殿、貴下活動天晴れ天晴れ、吾は之より聖地に向つて再び進まむ。貴下は此処に留まり給ひて、旭、高倉、月日諸使と共に悪魔征服守護をなし給へ』
鬼武彦『委細承知仕る、当山は天下邪神集まり来る霊界四辻なれば国武彦大神、以前如く国治立大神と現はれ給ひ、神素盞嗚大神、瑞御霊と現はれて、神政成就暁まで代る代る当山を守護し奉らむ、吾々此処にあらむ限りは豊葦原中津国なる自転倒島は先づ先づ安心なされ度し、貴下は素盞嗚大神様御後に従ひ天下に蟠る八岐大蛇を言向けて神政復古神業に奉仕されよ、万一御身上に危急事あらば土地遠近を問はず、鬼武彦、旭、高倉、月日名を呼ばせ給へば、時刻を移さず出張応援仕らむ』
 亀彦、英子姫、悦子姫は一度に満足意を表し鬼武彦千変万化神業を激賞し此処に目出度く袂を分ち東を指して進み行く。
(大正一一・四・一四 旧三・一八 北村隆光録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki