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文献名1霊界物語 第54巻 真善美愛 巳
文献名2第5篇 神光増進よみ(新仮名遣い)しんこうぞうしん
文献名3第19章 流調〔1405〕よみ(新仮名遣い)りゅうちょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-04-17 18:20:57
あらすじ続いて治国別が歌い、またタルマンが歌った。松彦、左守キュービット、右守エクスもそれぞれ述懐を交えつつ、これから決意を込めた祝歌を歌った。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年02月23日(旧01月8日) 口述場所竜宮館 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年3月26日 愛善世界社版234頁 八幡書店版第9輯 705頁 修補版 校定版237頁 普及版109頁 初版 ページ備考
OBC rm5419
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本文  治国別は謡ふ。
治国別(謡曲調)『久方八重雲掻きわけて  名さへ目出度きフサ
 ビクトル山頂上  上つ岩根を搗きこらし
 下つ岩根に搗固め  礎固く敷き並べ
 金銀瑪瑙瑠璃硨磲  琥珀や玻璃に擬ふべき
 ライオン川清き真砂を  上つ岩根に敷き詰めて
 大峡小峡幹を切り  本と末とは山口
 皇大神に献り置きて  神御稜威も三つ栗
 中つ幹を忌斧忌鋤もて  心を籠めて削りたて
 飛弾業もあざやかに  御代光を現はす真木柱
 つきたて  木組も細やかに
 天御蔭日御蔭と  大屋根をしつらへ
 桧いと厚く  葺きつめ給ひしこ
 高天原天国  皇大神御舎を
 天津風時津風吹き捲るまにまに  茲に現世
 国守りと定めつつ  霊国にありては月大神と現はれまし
 天国にありては日大神と現れませる  大国常立大神
 珍御舎つかへまつり  国王君を初めとし后宮や
 世継御子  左守右守宮司をはじめ
 百司も悦びて  今日御祭祝ぎ奉り
 天津御空極みなく  底つ岩根果てもなく
 澄み渡りたる大空や  紫浪漂ふ大海原如くいや高く
 いや深き大御恵を喜びて  治国別を初めとし
 三五教神司  今日喜び永久に
 神賜ひし村肝  心に銘じ忘れまじ
 ああ斯る目出度き聖代に  扇御代末広く
 国要と現れませる  神に等しき聖
 五風十雨序よく  山河は清くさやけく
 百種物はよく実り  万民鼓腹撃壤
 至幸至楽境涯を  全く神と国王御徳と
 仰ぎ奉らむ今日御典尊さよ  朝日は照るとも曇るとも
 大空渡る月影は  或は盈ち或は虧くるとも
 金砂銀砂を布きつめし  天河原
 浜真砂数多き  蒼生上を
 恵ませ給へ皇大神  ミロク御代を来たさむと
 朝な夕なに仕へたる  闇夜も清く治国別
 神使  常磐松彦や
 世は永久に竜彦  司悦びは云ふも更
 亀万公が  今日盛典を心より
 歓ぎ喜び祝ぎ奉る  ああ惟神々々
 御霊恩頼を祈り奉る  御霊恩頼を祈り奉る』
と謡ひ終り元座についた。タルマンは前ウラル教宣伝使たりしが、此度治国別弟子となり、三五教御教や儀式を教へられ、宮司となつて長く仕へ、王家を初め国家安泰を祈るべき職掌となつた。タルマンは宮司として祝意を表すべく立ち上り謡ひ始めた。
タルマン(謡曲調)『赤玉は緒冴へ光れど白玉  君がよそひし尊くもあるかな
 抑もビク国は  天地開闢初めより
 ビクトリヤ家遠つ御祖  国国王と現はれまして
 上は神を崇め奉り  下万民を慈み
 五日風や十日雨も  ほどほどに与へられ
 御国は栄え民はとみ  天国浄土有様を
 いや永久に伝へたる  珍御国も時ありて
 曲醜風吹き荒び  千代住所と定めたる
 ビクトリヤ城も  既に傾かむとする所へ
 天八重雲掻きわけて  天降りましたる神司
 此世闇をすくすくに  治国別神人を
 初め三人神司  下り給ひし尊さよ
 タルマン司は云ふも更  国王君も后宮も
 左守右守宮司も  迷ひ雲を吹き払ひ
 御空に輝く日月  光に擬ふ三五
 教道に照らされて  誠道をよく悟り
 愛善徳に住し  信真光を浴び
 ビクトル山下つ岩根に  大宮柱太しき建てて
 皇大神を斎ひまつり  天下泰平国土成就
 万民安堵祈願を凝らし  賤しき身をも顧みず
 吾師君や国王  任けまにまに
 おほけなくも此玉  神司と仕へ奉り
 朝な夕なに身を清め  汚れを避けて只管に
 誠を尽すタルマンが  心を諾ひ給へかし
 天津御空日影は  或は照り或は雲り
 月は盈ち或は虧くる夜ありとも  誠一つ三五
 神教を力とし  ライオン川水永久に
 絶ゆる事なく涸るる事なき  赤心あらむ限りは
 骨を砕き身を粉にし  神御為君為め
 御国為に尽すべし  ああ畏くも此世をば
 統べ守り給ふ  大国常立大神を初め奉り
 天地八百万大神  従ひ給ふ百神達御前に
 謹み敬ひ願ぎ奉る  ああ惟神々々
 御霊幸倍ましませよ  御霊幸倍ましませよ』
 松彦は又歌ふ。
松彦『千代万代も色かへぬ  常磐松彦が
 いや永久ビク国  いや永久にいつ迄も
 栄えませよと大神  御前にひれ伏し朝夕に
 赤心籠めて祈りしが  皇大神は速に
 吾等が願を聞召し  百日百夜其中に
 かく麗しき御舎を  造らせ給ひし嬉しさよ
 抑ビク神国は  神守りいや厚く
 恵み給ひし国なれば  ビクトル山ごと
 いや永久に動くまじ  斯かる目出度き神国
 国王君は三五  教を悟り給ひてゆ
 いよいよ国は盤石  礎清く固まりて
 松青々と  果てしも知らず栄ゆべし
 抑此国は四方山  見渡す限り松林
 木々間にちらちらと  見ゆるは樫大木か
 但しは樟霊木か  千代に八千代にかたらかに
 命も長く朽もせず  枯るるためしもなき霊樹
 これに因みてビク国  ビクとも動かぬ瑞祥と
 遥に四方を打ちながめ  心に浮かみし其儘を
 茲に写して惟神  神宮居御祭りを
 祝ぎつかへ奉る  ああ惟神々々
 御霊幸倍ましませよ』
 左守は老躯を起して嬉しげに歌ふ。
左守『ああ有難し有難し  神恵は目当り
 傾きかけしビク城  立直します神
 三五教を守ります  厳御霊や瑞御霊
 皇大神は云ふも更  斎苑館を後にして
 天降りましたる神司  治国別一行が
 鳩如くに下りまし  吾大君を初めとし
 百司や国人  難みを救ひ給ひたる
 大御恵はいつ世か  いかで忘れむ大空
 限りも知らぬ星かげ  忽ちおつる事あるも
 浜真砂尽くるとも  誠御恵は
 いや永久に忘れまじ  抑国を治むるは
 まづ第一に天地  尊き神を寿ぎ奉り
 神教に従ひて  下国民に相臨み
 国司と現れませる  模範を示し詳細に
 民心をやはらげて  世を永久に治むべき
 誠道を悟りけり  左守司も今迄は
 霊光暗くして  心を政治に焦ちつつ
 現世に心傾けて  元つ御祖神様を
 次になしたる愚さよ  知らず知らずに神
 幾多罪を重ねたる  吾をも懲めたまはずに
 広き心に見直して  許させ給ふみならず
 左守職掌を  元如くにおほせられ
 いと重大な任務をば  任けさせ給ひし有難さ
 お礼言葉は尽されず  いざこれよりはキユービツトも
 心を研き身を清め  先づ第一に大神を
 祈り奉りて君為め  いと麗しき政治
 助けまつらむ吾心  諾ひ給へ惟神
 御前に謹み願ぎまつる』
と歌ひ座についた。右守エクスは又歌ふ。
『ビク御国刹帝利  ビクトリヤ王重臣と
 仕へまつりし右守司  エクスは茲に謹みて
 皇大神御高恩  治国別御恵
 畏み畏み赤心を  捧げて感謝し奉る
 此世を造りし神直日  心も広き大直日
 ただ何事も人世は  直日に見直せ聞直せ
 身過ちは宣り直せ  かくも尊き御教を
 授けられたる上からは  孫子代に至るまで
 畏れ慎み三五  誠教を遵奉し
 右守職掌を  一心不乱に相守り
 神と君と御為に  心限り尽すべし
 ああ惟神々々  一度は醜魔軍
 バラモン軍に囲まれて  社稷危く見えけるが
 仁慈無限大神は  仁徳高き吾君
 其窮状を憐みて  救はせ給ひし有難さ
 唯何事も世中は  神御旨に従ひて
 如何なる小さき事とても  決して我意を主張せず
 神まにまに行へば  キタリキタリと恙なく
 箱さすやうに行くもと  初めて覚りし神
 ああ惟神々々  皇大神よ永久に
 此聖代を守りまし  御国を栄え給へかし
 ああ惟神々々  神御前に願ぎまつる』
と歌ひ終り悠然として座についた。
(大正一二・二・二三 旧一・八 於竜宮館 加藤明子録)
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