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文献名1霊界物語 第62巻 山河草木 丑
文献名2第3篇 四尾よみ(新仮名遣い)よつおみね
文献名3第14章 神幸〔1589〕よみ(新仮名遣い)しんこう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年05月12日(旧03月27日) 口述場所竜宮館 筆録者隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年10月16日 愛善世界社版158頁 八幡書店版第11輯 188頁 修補版 校定版173頁 普及版61頁 初版 ページ備考
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本文
  第三八二

    一

 三月三日花  五月五日実や
 菖蒲咲き匂ふ  厳吉き日は来りけり
 遠き神代昔より  弥永久に定まれる
 神光は妹と背  生代を契る神柱
 祝日とぞなりにける。

    二

 山と山と谷間を  流るる水底清く
 菖蒲花は朝夕に  妙なる薫りを放ちつつ
 わが庭前面に  影をば映す水鏡
 上と下とは紫  花と花と妹と背が
 睦びし如く映ろへり。

    三

 此世憂きも悩みをも  又喜びも楽しみも
 共におひつつ睦じく  厳栄光神園をば
 望みて進む妹と背  正しき道楽しさよ。

    四

 八千代と寿ぐ百鳥  歌調も長閑なり
 神御庭に集まりし  珍信徒睦び合ひ
 花莚に嬉しげに  うごなはり居る有様は
 天津使如くにて  妹背幸を祈るなり
 あゝ惟神々々  恩頼を願ぎ奉る。

  第三八三

    一

 妹と背道を開きし那岐那美
  神御声は今尚聞ゆも。

    二

 厳御霊瑞御霊下り来て
  今日喜び幸はひ給はむ。

    三

 現し世に立ちて働くわが友を
  与へ給はれ妹と背道。

    四

 須勢理姫出雲神とならばして
  結び給ひぬ妹背道を。

    五

 産土とりなしに
  結び終りぬ妹背道を。

    六

 幾千代も幸はひ給へ大御神
  産土神と力協せて。

  第三八四

    一

 元津神厳と瑞と二柱に
  仕ふる家内は永久に楽しき。

    二

 兄弟も家族親族も親しみて
  喜び分つ家楽しさ。

    三

 朝夕に業勤しみて皇神
  御栄光あれと祈る朝宵。

    四

 霜枯れし浮世に住めど楽もしき
  常世心地するなり。

  第三八五

    一

 天津国花御園に建つ家は
  黄金薨四辺まばゆき。

    二

 火に焼かれ水に流るる現し世
  家居は夢果敢なきを知れ。

    三

 八重葎門を鎖せし賤ケ家も
  祝詞聞えて宮居となれり。

    四

 逸りてし己が心を笑ひつつ
  今落ち着きぬ神言葉に。

    五

 湧くままに野中清水掬びつつ
  瑞御霊恵さとりぬ。

    六

 玉井に宿る月影いと清し
  魂を研けと教へ給ふか。

  第三八六

    一

 芝垣一重中も楽しけれ
  神を讃へて世を渡る身は。

    二

 わが妹は花と笑みつついとし子は
  鳥と歌ひて神を称へり。

    三

 円山に登りて四方を眺むれば
  神栄光は目あたり見ゆ。

    四

 橄欖花咲き匂ふ円山に
  胸をどるかも瑞垣跡。

    五

 皇神宮居砕かれし
  跡見る度に涙こぼるる。

    六

 八重葎茂れる賤ケ伏家にも
  月は窓より覗かせ給ふ。

    七

 御恵雨は枢を潤して
  生命水をそそがせ玉へり。

    八

 わが家は皇大神御住居
  珍宮居と尊み守らへ。

  第三八七

    一

 ほと東空は明けにけり
  はや昇るらし待ちわびし日は。

    二

 大空にかすみし月も奇びなる
  光を放つ夜とはなりぬる。

    三

 冬籠り春待ちわびし白梅
  神御園に身をひそめ居つ。

    四

 声高く鶯雲雀野に叫ぶは
  神御稜威を謳ふなるらむ。

    五

 梅柳花橘色清く
  主栄えを粧ひぬるかな。

    六

 皇神同じ身魂を受くる身は
  男女区別あるなし。

    七

 珍らしき花匂ふなる庭面に
  導かれ行くも神まにまに。

  第三八八

    一

 時鳥深山奥に身をかくし
  瑞枝栄ゆる夏を待ちつつ。

    二

 時鳥泣く音に醒めて起き出づれば
  有明月かがやき渡らふ。

    三

 花蓮白梅如薫りつつ
  神御旨を教へ示せり。

    四

 月涼し秋亦涼し野も山も
  涼しき空に月は輝く。

    五

 旅人なやむ真昼夕立に
  心塵は洗はれにけり。

    六

 皇神御稜威称ふる珍声は
  天津御空神に通はむ。

  第三八九

    一

 皇神教に交らふ友垣は
  兄弟よりも親しかりけり。

    二

 来ります主待ちわびて長月
  消息をきく花莚かな。

    三

 麻柱赤き心は紅葉
  奇き色香に通ひぬるかな。

    四

 永久望みはさやかなる
  御空月にさも似たるかな。

    五

 田面に稔る稲穂を鏡とし
  謙遜りつつ御世を渡らへ。

    六

 秋泣く音に合せつつ
  小琴調に御代を謳はむ。

  第三九〇

    一

 日は流れ月は歩みて星移り
  今年も余り尠くなりぬ。

    二

 御恵深きも知らず白雪
  中にまよふも夢心地して。

    三

 野も山もはや冬枯れて見る目淋し
  頼りとするは御光みなる。

    四

 皇神睦びこそ
  花咲き匂ふ永久春かも。

    五

 いと清き教交らひは
  後世かけて変らざらまし。

    六

 埋火深き心を知らずして
  煙如くさまよひ巡るも。

  第三九一

    一

 豊栄昇る朝日影  さすや迷ひ雲晴れて
 天津御国に永久に  あれます元津祖神
 御稜威は四方に輝きぬ  神御子なる人草
 打仰ぎつつ御空をば  恋慕ふこそ床しけれ。

    二

 瑞御霊下します  恵露を身に受けて
 罪や穢に萎れたる  青人草に御栄光
 再び花を咲かしむる  目出度き時は近づきぬ
 仰ぎ敬へ神徳。

    三

 神御稜威を譬ふれば  風も誘はぬ春
 雲もかからぬ秋月  朝日豊栄昇る如
 いと明かに天地に  弥永久に栄えます
 仰ぎ敬へ大稜威  慕ひまつれよ神愛。

    四

 神御前に集ひ来て  瑞御声を聞く時は
 心底より勇み立ち  果てしも知らぬ嬉しさを
 包む術なき薄衣  畳むも惜しき心地かな
 仰ぎ敬へ神稜威  慕ひまつれよ神愛。
(大正一二・五・一二 旧三・二七 於竜宮館 隆光録)
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