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文献名1霊界物語 第62巻 山河草木 丑
文献名2第6篇 聖地よみ(新仮名遣い)せいちはな
文献名3第28章 神滝〔1603〕よみ(新仮名遣い)しんろう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年05月16日(旧04月1日) 口述場所教主殿 筆録者隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年10月16日 愛善世界社版333頁 八幡書店版第11輯 241頁 修補版 校定版363頁 普及版61頁 初版 ページ備考
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本文
  第五二二

    一

 水晶魂を選りぬいて  身魂あらため為し給ふ
 絶体絶命世となりぬ  こ世は変る紫陽花
 早七度も近づきて  神審判も目あたり
 驚き騒ぐ醜魂  身果こそは憐れなり
 さは然りながら何人も  心柱を立直し
 誠道に還りなば  本津御神はよろこびて
 平和御国にやすやすと  進ませたまふぞ尊けれ。

    二

 こころ改め大道に  向つて進む人々は
 神恵みに助けられ  常世春に遊ぶべし
 悪念晴れず疑ひ  強く神慮に反きなば
 心ず懲戒来たるべし  皇大神御言葉は
 巌ごとく山如  いや永久に動き無し。

    三

 人表面は変るとも  易りがたきは霊魂なり
 神御言をかしこみて  天授魂を良く研き
 やがて来らむ皇神  さばき備へせよ
 神は愛なり権威なり。

    四

 わが脚下に注意して  かならず過つことなかれ
 源涸れて川下  水汲み得べき道理なし
 山野木草もそ如く  根本なければ幹もなく
 花咲き匂ふ枝もなし  根本と幹と枝葉とは
 同じ一木身魂なり  根本を大切に守るべし。

    五

 三千世界花  一度に開く時は来ぬ
 スメール山に艮  皇大神あれまして
 治めたまはる五六七代  月日と倶に迫りけり
 敬ひ畏み大道に  叶ひまつれよ諸人よ。

  第五二三

    一

 金竜面に清く照る月は
  五六七御代鏡なるべし。

    二

 円山御空に望月照りて
  円く治まる神御代かな。

    三

 四方海皆静かなる神代は
  望月波間にも澄む。

    四

 千早振神代ながら月影を
  うつす金竜池冴やけさ。

    五

 相恋ふる衣薫る夏夜に
  しづ心なく月は傾く。

  第五二四

    一

 久方戸開けて厳御霊
  降り給ひぬ桶伏山に。

    二

 天川竿をかざして瑞御霊
  更生舟をひきて下りぬ。

    三

 夕ざれば桶伏山もかすむなり
  空にいざよふ月おぼろにて。

    四

 池波にくだけし月見れば
  神偲ばれにけり。

    五

 獣等荒れ狂ひたる神園に
  すまし顔なる月影かな。

  第五二五

    一

 太刀剣弾丸は何処と潜水
  底まで探る獣愚かさ。

    二

 四尾山木葉揺ぎて神園に
  あやしき風吹き荒みけり。

    三

 蜘蛛子を散らすが如く戦きて
  果敢なく失せぬ醜仇司は。

    四

 小雲川底月影つかまむと
  くだり来れる山猿。

    五

 頭掻き恥かき己が手をかきつ
  神御園を猿かきまはす。

  第五二六

    一

 玉井に映る木実をむしらむと
  悶え苦しむ高山猿。

    二

 鬼火かと思へば淋し五月雨
  雨に息する螢なりけり。

    三

 頭には赤き冠をせ乍ら
  尻み光螢虫かな。

    四

 暗夜にはかすかに光る螢虫も
  月し出づれば影消ゆるなり。

    五

 草上に露命を保ちたる
  螢は月光を怖づるも。

  第五二七

    一

 夕されば勢ひよき螢虫も
  旭影に消え失するなり。

    二

 千早振る尊き聖き神山に
  醜曲津見登りて驚く。

    三

 如何にして此神山を穢さむと
  醜魔神は心砕きけむ。

    四

 今暫し時待てよかし円山
  空に輝く黄金薨を。

    五

 竜神も時を得ざれば玉
  水底深く姿かくしつ。

  第五二八

    一

 月となり竜神となりミカエルと
  なりて輝く時近づきぬ。

    二

 四尾山に隠れし国武彦
  厳光を待つ間久しき。

    三

 大八洲清く囲れる池水は
  瑞御霊姿なりけり。

    四

 澄み渡るこ真清水も夕立
  水呑みあきて濁る忌々しさ。

    五

 真清水も亦泥水も否まずに
  めどうつらぬ金竜池。

  第五二九

    一

 月照れる夕御空静かにて
  柳梢に春は来にけり。

    二

 大前を恋ふる心なかりせば
  浮世旅も淋しかるらむ。

    三

 大道前に口ごもりぬ
  思ひ丈を述べむとすれど。

    四

 何事か思ひ丈を述ぶべしと
  教言葉に口は開けぬ。

    五

 海山つもる思ひもしかすがに
  言葉慄ふみなる。

  第五三〇

    一

 千早振る神に親しみ愛すてふ
  心ありせば言葉花咲く。

    二

 神柱遠く敬ひ居る身には
  言霊車押しあぐみつつ。

    三

 親しみと愛心を楯として
  広く言問へ教司に。

    四

 わが思ふ心たけ一節も
  神柱前に語りかねつつ。

    五

 わが袖露に月照りぬ
  祖神問はば如何に答へむ。

  第五三一

    一

 夕暮れて妹とし登る円山
  月を仰げば恥しきかな。

    二

 小雲川水心を白波
  上漕ぎ渡る汚家釣舟。

    三

 月も日も波間に浮ぶ小雲川
  清きは神心なるかも。

    四

 桶伏山を写して小雲川
  いや永久に清く流るる。

    五

 小雲川たつ荒浪に驚きて
  淵を出でけり竜おとし子。
(大正一二・五・一六 旧四・一 於教主殿 隆光録)
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