王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第65巻 山河草木 辰
文献名2第3篇 虎熊惨状よみ(新仮名遣い)とらくまさんじょう
文献名3第14章 山川動乱〔1670〕よみ(新仮名遣い)さんせんどうらん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグスーラヤ湖(スダルマ湖別名) データ凡例 データ最終更新日2018-07-07 22:28:45
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年07月16日(旧06月3日) 口述場所祥雲閣 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1926(大正15)年4月14日 愛善世界社版164頁 八幡書店版第11輯 669頁 修補版 校定版171頁 普及版77頁 初版 ページ備考
OBC rm6514
本文のヒット件数全 118 件/ノ=118
本文の文字数2174
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文 デビス姫『三五教神司  厳三千彦が
 妻となりたるデビス姫は  スダルマ湖岸辺にて
 初稚姫誡めを  蒙り茲に三千彦と
 互に袂を別ちつつ  山川渡り野路を越え
 深霧包む谷道を  潜りて漸く虎熊
 山密林に  かかる折しも岩窟に
 巣を構へたる泥棒  手下奴に囚へられ
 縛られて岩窟  牢獄中に投げ込まれ
 セール横恋慕  朝な夕なにつき纏ふ
 其うるささを科戸辺  風吹き払ふこと
 厳言霊限りをば  尽して曲を逐除けつ
 清き操を保ちけり  かかる所へブラヷーダ
 姫命も隣室に  悪魔擒となり果てて
 苦しみ居るを悟りしゆ  以心伝心歌をもて
 互に心を通はせつ  救ひ出でますを
 神に祈りて待つ内に  又もや入り来る治道居士
 牢獄中にありますと  聞くより心勇み立ち
 心も清きヤク、エール  二人を密に使とし
 作戦計画打ち合せ  三人身代りこしらへて
 漸く牢獄を逃れ出て  時を計らひセールをば
 改心させむと思ふ折  岩窟中をとどろかし
 響き来れる宣伝歌  夜光玉を携へし
 珍伊太彦が  救援隊と知るよりも
 蚊竜忽ち時を得て  天に上りし其如く
 互に力を協せあひ  セール其他を言向けて
 醜岩窟に火を放ち  又もや此処に治道居士
 伊太彦司ブラヷーダ  をしき別れを告げながら
 神教を相守り  いとも淋しき山路を
 妾は女ただ一人  神を力に進み来る
 あゝ惟神々々  神は吾等と共にあり
 天地はすべて皇神  守らせたまふ懐ぞ
 まこと道に叶ひなば  仮令百千万億
 虎狼や曲津神  醜大蛇現はれて
 行手にさやる事あるも  何かは恐れむ敷島
 大和御霊御子  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 誠力は世を救ふ  誠は此世御宝
 夜光玉や如意宝珠  黄金其光
 如何に奇しくあるとても  直日御光に
 比ぶる宝あらざらめ  此世を造りし神直日
 心も広き大直日  直日御霊を経となし
 厳御霊を緯として  瑞御霊大神
 珍教を伝へ行く  吾等は清き宣伝使
 三千彦司妻なれば  如何でか道に迷ふべき
 正義に刃向ふ刃なし  仁慈太刀を抜きかざし
 信仰楯を身に帯て  生言霊を打ち出し
 寄せ来る曲を言向けつ  国治立大神
 いや永久に鎮まれる  貴都に進むべし
 あゝ惟神々々  守らせ玉へ一人旅
 恵ませ給へ吾が魂  偏に願ひ奉る』
 斯く謡ひ、とある山裾を進む折しも、轟然たる大音響と共に、背後にあたる虎熊山は俄に爆発し、熔岩を降らし、山野樹木、禽獣を傷つけた。デビス姫は此爆音に思はず知らず立ち止まり、後ふり返り眺むれば、満天墨を流したる如く、空翔つ鳥はバタリバタリと地上に落ちて来た。デビス姫は一生懸命に神言を奏上し、一時も早く熔岩止まらむ事を祈願し始めた。そこへ何者か悲しげな声が聞えて来た。よく見れば傍叢に、尾半分許り白い野狐が、熔岩断片に臀部を打たれて、もだえ苦しんで居る。デビス姫は見るより野狐前に走り寄り、両眼に涙を浮べながら、天津祝詞を奏上し、且つ親切に四辺土を掘起し、唾をつけ、臀部岩片をえぐり出し、傷痕を埋て、労はつた。野狐は頻りに頭をさげ、尾を幽かにふつて感謝意を表はしてゐる。暫くすると野狐はむつくと起き上り、足をチガチガさせ乍ら、後ふりかへり ふりかへり、身丈にも余る茅草中に隠れて行く。
デビス姫『虎熊山は俄に破裂して
  艱ましにけり野狐身までも。

 草も木も鳥も獣も虎熊
  猛き唸りに恐れ戦く。

 獅子よりも虎熊よりも恐ろしき
  彼爆音に天地ふるひぬ。

 皇神教へ給ひし現世
  あらたまり行くしるしなるらむ。

 野も山も熔けたる岩や火山灰
  被りてふるふ今日ぞ淋しき。

 人は皆皇大神生宮と
  ほこれど今は顔色もなし。

 虎熊荒びにあらし野
  虎熊獅子もふるひ戦く。

 三千彦司を禍に
  合はせたまひそ是艱みに。

 玉国別教司上を
  偲びけるかな此爆発に。

 ブラヷーダ姫命は幼ければ
  ひやしたまはむ小さき胸を。

 治道居士こ爆音を聞きまさば
  勇みたまはむ法螺を吹きつつ。

 法螺音はいとも大きく聞ゆとも
  虎熊山に及ばざるらむ。

 初稚姫伴ひたまふスマート
  吠猛る声偲ばるるかな。

 虎熊此爆音を耳にして
  勇みたまはむスマート君。

 野も山も怪しき霧に包まれぬ
  虎熊山伊吹なるらむ。

 古エトナ噴火より
  いと恐ろしき虎熊山。

 言霊別神あひましし
  百艱みを偲ばるるかな。

 エトナ山震ひ出して地上は
  大水あふれ風吹きまくる。

 救ひをば叫び悲しむ民声も
  こ爆音に聞えずなりぬ。

 東御空を眺むれば
  日は落ち月は後に輝く。

 盗人たて籠もりたる高山を
  破らせにけむ神は怒りて。

 虎熊生血を絞る岩窟も
  火洗礼を受けて清まる。

 噴火みか山尾上に山潮
  みなぎりおつる様ぞ恐ろし。

 熔岩を数多噴き出四方八方
  人命をやぶらむとしぬ。

 爆発山地ひきならし
  太しく立てむ神宮居を。

 日も月も皆みあらかに納まりて
  常夜暗を照したまはむ』

(大正一二・七・一六 旧六・三 於祥雲閣 加藤明子録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki