文献名1霊界物語 第66巻 山河草木 巳の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説よみ(新仮名遣い)そうせつ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
あらすじ
主な人物
舞台
口述日1924(大正13)年12月15日(旧11月19日)
口述場所祥雲閣
筆録者北村隆光
校正日
校正場所
初版発行日1926(大正15)年6月29日
愛善世界社版3頁
八幡書店版第11輯 729頁
修補版
校定版3頁
普及版
初版
ページ備考
OBC rm660002
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本文の文字数726
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本文
本巻はフサの国葵の沼の畔にて、斎苑の館より派遣されたる、照国別の宣伝使一行が、黄金姫、清照姫の両宣伝使と袂を左右に別つてから、照国別はバラモン軍の大足別将軍が後を追うて、地教山方面に向ふ所の物語であります。特に本巻記載の事実を摘記すれば、照国別一行が、タライの村の老婆が家に至り、瀕死の状態に在るサンヨを救ひ、且つ二人の娘の家出せし消息を聞いて、従者なる梅公が義侠心を発露させ、次いで同じ村の里庄ジャンクの一人娘や、隣村のサンダーといふ美男子の行方を捜索し救ひ出さむとする一条から国王の命に依りて、トルマン国の首府バルガン城を守るべく義勇軍を起し、ジャンク並びに照国別一行は馬に跨り、大広原を進み行く目ざましい場面や、梅公が只一人列を放れてオーラ山に向ふ途中、ゆくりなくもサンヨの妹娘花香の危難を救ひ、二人同じ駿馬に跨り、宝石を縷めた様な星の空を、男女二人が誰憚らず甘い囁きを恣にし乍ら、オーラ山に進む歯のうくやうなローマンスや、山賊の大頭目ヨリコ姫の岩窟に突入し、詐術を以て人を迷はせゐたる大杉の上の怪しき光を吹消し天狗の仮声を使つて、シーゴー、玄真坊などの悪党共の肝を奪ひし所へ、大胆不敵なる女頭目ヨリコ姫がやつて来て、樹上に梅公や花香の居ることを看破し、縄梯子の結び目をといて、二人を地上に転落させ、隙を窺つて二人を厳しく縛し、岩窟内に投込む一条や、サンダー、スガコの両人と同岩窟内で思はず面会する奇縁から、遂にはヨリコ姫、花香姫姉妹の名乗をなすなどの波瀾重畳たる面白き物語であります。其間には種々雑多の世情人情等が織込まれ、処世上の羅針盤として、強ち無価値でない事を信じます。
大正十三年十二月十八日(旧十一月廿二日)
於教主殿