王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子
文献名2第3篇 東雲神国よみ(新仮名遣い)めしんこく
文献名3第29章 無花果〔1860〕よみ(新仮名遣い)いちじく
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ顕津男神は、大御母神、眼知男神、味豊神、輝夫神を高日神司と定めた。一方、大物主神、近見男神、真澄神、照男神を伴って(次章では明晴神も加えて五柱になっている)、天白駒にまたがって旅立った。大御母神は、美玉姫命を主大神御霊と崇め奉り、そ成人を待っていた。大御母神は、眼知男神、味豊神を伴い、花咲きにおう野原に美玉姫命と野辺遊びをはじめた。味豊神は、無花果実を腕いっぱいにもいで、美玉姫前に捧げ置いた。姫はそ一つをとって口に入れると、たちまち背は高く伸び上がり、成人してしまった。大御母神、味豊神は感嘆あまり、喜び歌を詠った。美玉姫命は詠った:自分は月世界より生まれたで、成長が早いだ。また、月露を浴びて育った無花果が自分体を生かす食べ物である。これより、高日司となろう、と。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月17日(旧08月28日) 口述場所水明閣 筆録者内崎照代 校正日 校正場所 初版発行日1933(昭和8)年11月22日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 113頁 修補版 校定版300頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7329
本文のヒット件数全 228 件/ノ=228
本文の文字数2964
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  茲に高日神司太元顕津男神は、主言霊かかぶりて猛き心駒立て直し、大御母神、眼知男神、味豊神、輝夫神を高照山麓、高日神司と定め置きて、大物主神、近見男神、真澄神、照男神を伴ひ、天白駒に跨がり、国魂神を生まばやと、心いそいそ出で給ふ。
 茲に大御母神は美玉姫命を、主大神御霊と崇め奉り、朝な夕なに心をこめて育てはぐくみ仕へ奉り、其成人を待ち給ひける。大御母神は大御前に畏まり貴言霊唱へ給ひて、八尋殿清庭に降り、玉御池に禊を修し給ひ、心も清く朗かに謡ひ給ふ。そ御歌、

『久方空を仰げばかぎりなく
  高し広しも神まにまに

 限りなき広き天地に神と生りて
  われは小さき事をおもはめ

 高照山はいかほど高くとも
  天高さに及ばざるべし

 高照山は非時雲湧きて
  水火呼吸風光るなり

 ときじくに花咲き実る高照
  山姿雄々しきろかも

 屹然と天に聳ゆる高照
  山いかしき心もたばや

 瑞御霊これ聖地を立ち出でで
  いづれ国に神生ますらむ

 謹みて美玉姫命を育てむと
  朝な夕なをおもへば楽しき

 瑞御霊姫命をあとにして
  旅にたたせるそ雄々しさよ

 瑞御霊いまさぬこれ大宮を
  われは代りて朝夕守らむ

 駒並めて瑞御霊は出でましぬ
  み空冴え渡る夜を

 大前に祝詞白せば清しけれ
  主大神にまみゆる心地す

 国を生み神を生ませる神業
  貴はたらきおもへば畏し

 われは今心駒を立て直し
  瑞御霊神をうべなふ』

 眼知男神は清庭に立ち、禊ぎ終りて謡ひ給ふ。

『玉池清き鏡に写りたる
  月をし見れば岐美偲ばゆ

 天わたる月を写せし玉池は
  瑞御霊鏡なるらむ

 朝夕を仕へ奉りし瑞御霊
  今はいづく果にますらむ

 大御母神功を今ぞしる
  姫命を育みましつつ

 みいさをも高日神司
  大御母神に仕へまつらむ

 大御母神は高日大宮
  貴三柱けがさじとおもふ

 厳御霊いづ教にかたよりて
  瑞御霊を無視せしを悔ゆ

 今日よりは心くもり吹き祓ひ
  あしたゆふべを神言宣らむ

 言霊幸ふ神国なれば
  われ一日だも怠るべけむや

 月も日も高照山神奈備に
  仕へて心くもらふべきやは

 高照山に湧き立つ紫
  雲こそ神心なるらむ

 朝夕に月日光あび乍ら
  高照山は紫雲たち立つ』

 輝夫神は謡ひ給ふ。

『朝夕をみたま輝夫神ながら
  いつか心くもらひを恥づ

 瑞御霊いまさぬ今日を謹みて
  こ大宮に仕へ奉らむ

 清きあかき真心をみがきつつ
  仕へ奉らむ神み前に

 一日だに厳言霊をおこたらば
  こ国原はくもらひ乱れむ

 言霊力によりて生れし国よ
  朝夕べ祈りわすれじ』

 味豊神はまた謡ひ給ふ。

『足曳山野実も味豊
  神み代こそめでたかりける

 言霊光によりて生れませる
  天津国なり天津神なり

 吾もまた主神うしはぐ高天
  ア言霊ゆ生れし神なり

 天界に初めて命生れましぬ
  瑞御霊と比女神なかに

 美玉姫神命はめづらしも
  こ天界に身体もたせば

 想念世界もつぎつぎ物質と
  化して栄えむ言霊幸に』

 天界現象は意志想念世界にして、愛情動に満ちたれば、普く国土は清くすがしく美しく、七色光彩四方に満ち、山は青く野は平らかに、所々に花爛漫と咲き匂ふ小山散在し、吹き来る風も清く、やはらかく、実に住みやすき境界なり。大御母神は、眼知男神、味豊神を伴ひて、百花匂ふ野辺遊びを始め給ひ、美玉姫命を楽しく遊ばせ給ひぬ。美玉姫命は其性質怜悧温厚にして、艶美しく肌細やかに、あだかも鳥玉子如し。百神達はこ姫命を此上なく慈しみ且つ敬ひ奉りて、種々花など取り御手に握らせ奉り、姫命喜び給ふ笑顔を見て楽しみ居りき。
 味豊神は、野辺に実れる無花果実を、腕もたわわに毟り来りて、姫命御前に横山如く置き足はし、捧げ奉れば、姫命は細き白き御手を伸ばさせ給ひ、そ一つを掴みて忽ち口に入れ給ひしに、見る見る御背は長く伸びあがり、御身体は弥太りに太り、今まで幼かりし姫命は俄に成人してそ言霊さへも大人びつつ、側にある三柱神達を驚かせ給ひしぞ不思議なれ。茲に大御母神は、美玉姫、見る見る成人し給ひし御姿に驚き給ひて、感嘆あまり御歌詠まし給はく、

『天晴々々姫命は無花果
  味豊かさに大くなりましぬ

 味豊いさをに無花果
  木実は清く生れ出でにけり

 斯くならば高日神司
  姫命よわれはゆづらむ

 主恵み著けし目あたり
  姫命は生ひ立ちませり

 喜びかぎりなるかも美玉姫
  命斯くまで生ひたたすとは』

 味豊神は喜びあまり手を拍ち、足拍子をとり、花野中に踊り狂ひつつ謡ひ給ふ。
『天晴々々
 主言霊ゆ生れませる
 美玉命はや
 高日宮は今日日を
 はじめとなして弥栄に
 栄え奉らむ嬉しさに
 手舞ひ足踏みどさへ
 知らずに吾は踊るなり
 こ神国にただ一人
 からたま持たす姫命
 天降りまししは言霊
 厳力を物質と化し
 広き世界神々を
 安く住はせ給はむと
 主大神神言もて
 生れ出で給ひし嬉しさよ
 吾は味豊神にして
 百果物五穀
 甘き味はひもたさむと
 朝夕けぢめなく
 貴忌鋤忌鍬に
 こ天界をひらきつつ
 貴実はややややに
 実らひ満ちて果もなく
 百神達朝夕
 御饌たてまつる嬉しさよ
 とりわけ今日は姫命
 わが生り出でし無花果
 木実をとらせ給ひてゆ
 にはかに身丈伸び給ひ
 そ顔も大人びて
 いよいよ宮神柱と
 たたせ給はむ目出度さよ
 得耐へぬ儘に手を拍ちて
 吾は狂ひつ踊るなり
 嗚呼惟神々々
 恩頼幸ひし
 今日花野嬉しさよ
 天御空ゆ降ります
 主言霊に生り出でし
 美玉命こそ
 これ神国柱なれ
 嗚呼惟神々々
 御霊幸ひましませよ』
 眼知男神、御歌うたはせ給ふ。

『おもひきや姫命は忽ちに
  無花果召して伸び立ち給へり

 無花果香具いさをしを
  われ今更にさとりけるかも

 主恵みかたまりか
  こ無花果に太り給ひぬ

 天高く野辺また広し花中に
  遊ばす姫命美し』

 茲に美玉姫命は異様光を放ちながら、花野中に儼然として立ち上り給ひ、御歌宣らせ給はく、

『吾はしも月世界ゆ生れましし
  神霊なりせば生ひたち早しも

 月露あみて太りし無花果は
  わが身体を生かす御饌なり

 今よりは高日宮に司とし
  天津神国を安く守らむ

 大御母神いさをは天渡る
  月稜威に等しかるべし

 味豊いさをぞ畏けれ
  わがからたまを育み給へば

 あら尊と眼知男神なれば
  これ清庭を見立て給ひし』

 大御母神は再び謡ひ給ふ。

『姫命宣らす言葉かしこさに
  嬉しき涙止めあへぬも

 嬉しさに口ごもりつつ言葉も
  出でざるままに黙し居につつ』

 味豊神はまた謡ひ給ふ。

『今日よりは此神国も安らけく
  ひらけゆかなむ命稜威に』

 眼知男神は謡ひ給ふ。

『あら尊と眼知男神吾は
  答へ言葉も出でざりにけり

 いざさらば高日宮に帰らむと
  前に立たせる姫命よ』

(昭和八・一〇・一七 旧八・二八 於水明閣 内崎照代謹録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki