王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅
文献名2第4篇 千山万水よみ(新仮名遣い)せんざんばんすい
文献名3第17章 西方旅〔1911〕よみ(新仮名遣い)にしかたたび
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ古来、文学者たちが神世物語を著すに、史詩(シャンソン)と伝奇物語(ロマン)二種類様式を使ってきた。史詩は歴史と空想混じったもであり、伝奇物語は、史実を踏まえつつ、それをより濃厚な空想で味付けした物語である。古今東西、神界に言及した多く歴史物語が存在してきたが、『天祥地瑞』ように言霊を取り扱った書物はいまだかつてなかった。なぜなら、言霊学は深遠微妙、玄妙な学理であるから、並大抵学者では理解することができなかったである。私(=王仁三郎)は大胆不敵にも、大宇宙極元である言霊活用に基づいて、宇宙成立から神々活動について、史詩形式を借りて、そ大要を述べようとしているである。天地茫漠として修理固成がまだなされていない時代、言霊はたらきから発する意思想念世界ことを説明すると、現代人には奇妙に感じることが多い。一定不変形式をもたないで、神々姿も、竜体・獣体・山岳など、さまざま違っている。なぜなら、意思想念そが現れているからである。一方今日では、人間形態が定まってしまったで、かえってそ意思想念がどようなもか、外から観察することが難しくなってしまった。正しい神道により知恵正覚を得た人は、精神を看破することができるが、大多数人には難しい。そこで、主大神は、ミロク神柱を地上に下して、正しい教えを天下に施して人類眼を覚まさせ、光らせ、悪魔跳梁を絶滅させることで、ミロク御世を樹立しようとなさっているである。さて、玉藻山に二人女神を残して真鶴国を旅立った顕津男神は、宇礼志穂神、魂機張神、結比合神、美味素四柱神を従者として、玉藻山千条滝が集まる大滝川に禊をした。そして、主大神を伏し拝み、西方国土造り・神生み神業完成を祈る歌を歌った。従者神たちもそれぞれ、真鶴国造営を省み喜びつつ、西方国へ旅立ち決意を、それぞれ歌った。宇礼志穂神が案内に立ち、顕津男神、そして残り三柱従者神たちがそれに続いた。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年11月29日(旧10月12日) 口述場所水明閣 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年2月3日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 376頁 修補版 校定版325頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7517
本文のヒット件数全 214 件/ノ=214
本文の文字数3260
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  古来文学者等が、天地開闢以後史実を説明せむとするに当り、二つ方法を用ゐて来た。其一つは史詩であり、其一つは伝奇物語であつた。而して史詩は歴史と空想と交錯であり、伝奇物語は史的要素を、より濃厚な空想で賦彩したもである。ダンテ如き、又は竹取物語如きは、総て伝奇物語形式を取つたもである。中にも史詩は其大多数を占めて居たやうであるが、後世に至つて学者達が散文体に翻訳し、之を広く発表するに至つたもである。併しながら我国は言ふも更なり、泰西諸国に流布さるる史的物語にも、英雄、神、悪魔等を取扱つて居るも多く、吾が述ぶる『天祥地瑞』如く、言霊を取扱つた書籍は絶無である。要するに言霊学は深遠微妙にして、凡庸学者脳髄に到底咀嚼し能はず、又夢にも窺知するを得ざる玄妙なる学理なるが故に、今日迄閑却されて居たである。一知半解頭脳をもつては、到底言霊学を題材とする史詩又は伝奇物語は絶対不可能である。私は大胆にも不敵にも、大宇宙極元たる言霊活用に基づき、宇宙成立より、神々御活動に就いて、史詩形式を借り、弥々茲にそ大要を述べむとするもである。
 未だ天地茫漠として修理固成光輝かざりし時代物語にして、言霊妙用より発する意志想念世界を説明せむとするもなれば、現代人目より耳より不可思議に感ずる事最も多かるべし。人間は神形に造られたりと、総て学者は言つて居る。故に神は総て人間形をなしたるもと想像して居る人々が多いである。然れども意志想念情動によりて、最初世界は一定不変なる形式を保つ事出来ないは明瞭なる真理である。竜体神もあれば獣体神もあり、又山岳形をなせる神もあり、十数箇頭を有する大蛇身もあり、千態万様である。何故なれば、意志想念其も現れであるからである。人間面貌は精神索引なりと称ふるも此理由である。併しながら今日にては人間形態定まりたれば、意志想念によりて其体を変ぜず。唯面貌に変化を来すみとなつたで、表面より見ては其性格を容易に知る事が出来なくなつて居る。外面如菩薩、内心如夜叉如き悪魔横行するも、善悪共に同一形態を備ふるに至りしより、悪魔に便宜を与へて居るである。細心に注意する時は、形態は人間なれども、其面貌に、声音に、動作に、悪魔状態を現ずるもなれども、一般人間目よりは、其精神状態善悪を容易に窺知する事が出来ないやうになつたである。正しき神道を踏み、日夜に魂を清め、智慧証覚を得たる真人間眼よりは、容易に之を観破する事が出来るであれども、盲千人目明き一人譬に漏れず、大多数人は欺かれ禍ひにかかるもである。茲に主大神は、ミロク神柱を地上に下して、正しき教を天下に布き施し人類眼を覚させ、光らせ、悪魔跳梁を絶滅し、以てミロク神世を樹立せむとし給へるこそ、有難き尊き限りなれ。
 茲に太元顕津男神は
 玉藻聖所に
 二柱女神残しおき
 玉野宮居に礼辞
 宣り終へまして悠々と
 駒に跨り鈴音も
 いと勇ましく百神に
 そ御尾前を守られて
 傾斜面坂路右左
 伝ひ伝ひて下りまし
 千条滝よりおちくだつ
 谷清水に禊して
 馬に水飼ひ荒野原
 勇み進みて出でたまふ
 其御姿雄々しさよ
 百神等は御尾前に
 仕へまつりて霊光
 輝きたまふ御後より
 畏れ謹み出でたまふ
 紫微天界国土生みや
 御子生み物語
 水明閣に端坐して
 東雲社員に筆とらせ
 心いそいそ述べてゆく
 嗚呼惟神々々
 神御霊幸ひて
 此物語いや広に
 いや審かに後
 鏡ともなり塩となり
 花ともなりて世
 御魂に光与ふべく
 守らせ給へと願ぎ奉る。
 顕津男神は宇礼志穂神、魂機張神、結比合神、美味素四柱神と共に、玉藻山千条滝水集れる大滝川清流に禊し給ひ、おもおも駒に水飼ひながら、主大神を遥かに伏し拝み、西方国土造り神生み神業を、𪫧怜に委曲に完成すべく、声も清しく祈御歌詠ませ給ふ。

『久方天津高宮神に
  禊終りて願ぎ言申さむ

 真鶴国土はやうやく固まりぬ
  西方国土生み守らせたまへ

 玉野丘膨れ上りし神業に
  ならひて我は国土生みせむとす

 もろもろ曲神等を言向けて
  神依さし国土生みをせむ

 わが伊行く道隈手も恙なく
  進ませたまへ主大御神

 科戸辺風も静にふくよかに
  わが行く道に幸ひあれかし』

 宇礼志穂神は御歌詠ませ給ふ。

『わが岐美御後に従ひ進みゆく
  道隈手も恙あらすな

 真鶴日南河
  向つ岸までおくらせたまはれ

 真鶴国土はやうやく固まれど
  まだ地稚し駒はなづまむ

 玉藻山千条集りし
  大滝川水底は澄めり

 澄みきらふ大滝川真清水は
  瑞御霊心なるかも

 大滝川清き流れに禊して
  わが魂線は甦へりぬる

 水底砂利さへ小魚さへ透きとほる
  大滝川清くもあるかな

 駿馬は嘶き鶴は万代を
  うたひて岐美がみゆき送るも

 大滝川岸辺に萌ゆる夏草
  緑若草わけて進まむ』

 魂機張神は御歌詠ませ給ふ。

『魂機張る命清水よ真清水よ
  千条滝より落つる流れは

 たうたうといや永久におちたぎつ
  滝ごとあれ岐美齢は

 永久に涸るるためしはあらたき
  いや高長に流るる生命よ

 かかる世に生れてかかる楽しさを
  味はひにけり岐美に仕へて

 玉藻山千条音高く
  響きわたらへ岐美御名は

 百千草四方に香ひて百鳥
  声冴え渡る大滝川

 川水に五つ水飼ひて
  進まむ今日旅面白し

 行く先に如何なる神さやるとも
  退けたまへ言霊水火に

 旅立たす岐美御供に仕へつつ
  わが身わが魂わくわく躍るも

 極みなき望みかかへて旅立たす
  岐美面わを勇ましく思ふ

 御面は月日如くかがやきて
  射向ふ神とならせたまひぬ

 わが神は面勝神よ射向ふ神
  如何なる曲もさやらむすべなし

 大野原吹き来る風も柔かに
  みゆきことほぐ響をつたふ』

 結比合神は御歌詠ませ給ふ。

『大滝川清き流れは永久
  岐美生命と澄みきらひたり

 雲上に浮きたつ玉藻神山は
  紫雲に包まれにけり

 紫上より玉野比女
  生代比女は岐美を送らむ

 生れませし御子生ひ立ち楽しみて
  西方国土に立たす岐美はも

 真鶴山玉藻山や三笠山は
  真鶴国要なるかも

 月も日も清く流るる大滝
  川は底まで澄みきらひたり

 夕ざれば星真砂数々は
  水面に清く浮ぶなるらむ

 霊線結び力に月も日も
  星も虚空にやすく定まれり

 まだ稚き国原なれど月日星
  霊線糸に動くともせず

 天川南ゆ北に大空を
  くぎりて清き真鶴国』

 美味素神は御歌詠ませ給ふ。

『玉藻山玉泉ゆおちたぎつ
  千条水はあまきも

 地総てを霑して
  育くみ守れ千条滝水

 神々食ひて生くべき稲種は
  こ川水に育くまるなり

 天狭田長田に注ぐ大滝
  川清水味はひよきかも

 言霊水火こもらずば真清水も
  あまき味はひ備はらざらむを

 天地総てら美味素
  神守り味はひもてるも

 神々魂線までも味はひを
  授けて守る美味素神よ

 川辺に鳴く鈴虫声さへも
  味はひうましく耳に響けり

 おちくだつ千条響さへ
  耳なぐさむる味はひなりけり

 いざさらば岐美よ召しませ駒背に
  吾は御供に仕へまつらむ』

 斯く歌ひ終り給へば、太元顕津男神は、

『美味素神言葉味はひに
  我は進まむ駒に鞭うちて』

と宣らせつつ、馬背に跨り、五色絹もて造りたる御手綱を左手にもたせ、右手に玉鞭を打ち振りながら、駒に翳せる鈴音もさやさやに、神跡なき若草原を進ませ給へば、宇礼志穂神は案内為めと御前に立ち、三柱神は御後に従ひまつり、湯気立ち昇る大野原を、西へ西へと進ませ給ふぞ勇ましき。
(昭和八・一一・二九 旧一〇・一二 於水明閣 加藤明子謹録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki