文献名1霊界物語 第79巻 天祥地瑞 午の巻
文献名2第3篇 伊吹の山颪よみ(新仮名遣い)いぶきのやまおろし
文献名3第23章 二名の島〔2004〕よみ(新仮名遣い)ふたなのしま
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日----
あらすじ水上山方面の地では、数日の間天災が打ち続き、暴風雨、地鳴り震動が連続的に起こり、大井ケ堰は濁水が流れ落ちた。大井の淵には四頭の竜神が互いに眼を怒らし、一人の艶男を奪おうと絶え間なく格闘を続け、竜体から流れる血汐は濁水に混じって朱のごとくであった。水かさは日に日に増し、低地に住んでいた国津神たちは住家を流され、生命を奪われるものも多くあった。山神彦、川神姫は岩ケ根、瀬音、水音とともに、幼い乳飲み子をかかえ、頂上の神殿に参篭して天変地妖がおさまることを祈願したが、惨状はますます広がるばかりであった。そこへ、黒雲を分けて喨喨たる音楽とともに、四柱の侍神を従えて、水上山の頂へ御樋代神・朝霧比女の神が降臨した。四柱の侍神は、大御照(おおみてらし)の神、朝空男の神、国生男の神、子心比女の神である。朝霧比女の神が厳然として宣言するには、この惨状をもたらしたのは、天津神が生んで治めるべき国を、我が物顔に振舞った罪である、と。竜ケ島根はまだ完全に備わっていない国であり、竜神たちは人の顔を持っているが、身体は獣である。神の子の御魂をもって、獣の姫を娶るのは罪であり、艶男は神の掟にそむいた報いで、命を落とした。今日からは、いずれの神も心を清めて改めるべし、と。そして、朝霧比女の神が天の数歌の言霊歌を歌うと、雷鳴、暴風雨、地震はぱったりと止まって、安静の状態にたちまち戻った。山神彦、川神姫は、濁流が次第に減じていくのを眺めながら、神の治めるべき国を我が物としてきた罪を悟り、悔い改めを誓った。この言葉の誠を知った朝霧比女の神は、二人を許し、国の司として水上山に止まることを許した。山神彦をはじめ、重臣の岩ケ根、水音、瀬音はそれぞれ、これまでの罪を悔い改める述懐の歌を歌った。朝霧比女の神の侍神、大御照の神は、今は完全な神ではない竜の島根の乙女たちも、御樋代神が島に渡れば、島は生きる国となり、伊吹山に集まる曲津見たちも、花となり匂うであろう、と歌った。また、朝空男の神は、山神彦、岩ケ根、瀬音、水音に、力をあわせ、御子が成人したら御子をこの地の司として辺りを治めさせるように託宣した。国生男の神は、葭原の国に降って、都を造る業に携わるであろう、と歌った。朝霧比女の神は、年老いた山神彦・川神姫は政から引退して、岩ケ根に任せること、岩ケ根は御子が成人したら、国の政治を御子に返すこと、そして御子は竜神から生まれたので、国津神たちには育てられず、子心比女の神に預けて育てさせるよう、宣言した。子心比女の神は御子を抱えると、水上山の一同に御子の生い立ちを約束し、御樋代神とともに高光山に居を定めることを宣言した。そして、御樋代神一行は、悠然と雲を起こして、高光山方面を指して去っていった。高光山の東に、御樋代神の御舎は建てられ、土阿(とあ)の宮殿を造って土阿の国と名づけた。そして、高光山より西を、予讃(よさ)の国と名づけた。葭原の国を総称して、貴の二名島(うづのふたなじま)と言うようになった。
主な人物
舞台
口述日1934(昭和9)年07月20日(旧06月9日)
口述場所関東別院南風閣
筆録者白石恵子
校正日
校正場所
初版発行日1934(昭和9)年10月25日
愛善世界社版
八幡書店版第14輯 277頁
修補版
校定版426頁
普及版
初版
ページ備考
OBC rm7923
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