文献名1霊界物語 入蒙記 山河草木 特別篇
文献名2第2篇 奉天より洮南へよみ(新仮名遣い)ほうてんよりとうなんへ
文献名3第14章 洮南の雲よみ(新仮名遣い)とうなんのくも
著者出口王仁三郎
概要
備考2024/1/14出口王仁三郎全集第6巻を底本として校正。
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データ凡例
データ最終更新日2024-01-14 02:16:07
あらすじ当地の家屋は馬賊の襲来に備えて、塀高く壁厚い構造になっている。オンドルで昼夜暖かいが、屋外の寒気は厳しく、うっかりするとすぐに喉を痛めてしまう。城内の兵士や巡警にも馬賊上がりの者が多く、治安は良いとはいえない。東蒙古地方の宗教的権威であるラマ教の活仏の名望は地に落ちている。支那人に麻雀で負けて十万余の借金が出来て広大な土地を奪われ、自身梅毒に苦しむ身であるという。岡崎は日出雄から運動費を受け取ると、それを元手に当地の支那官吏に取り入って、彼らの歓心を買って便宜を図ろうとしていた。そのうち、洮南府の将校である某連長を懇意になり、兄弟分となってしまった。気が緩んだ岡崎は大言壮語し、あたりかまわず洮南府を○○しようなどと主張し始めるものだから、ある日四平街の奥村氏がやってきて、ついに岡崎の言動が日本・支那の官憲の耳に入って疑いを受けつつあることを知らせて来た。しかし岡崎は、洮南府の将校連を買収しておいたから大丈夫だと、平気の様子である。一行はいよいよ奥蒙古に入るに当たって、便宜のために家屋を借り、軍器や食料の中継場とした。平馬氏宅に日本領事館員の月川左門氏がやってきて、猪野敏夫氏を長い間談義を交換していた。結局日本と支那との関係を円滑にするためには、日本の実力を示すより仕様がないと、満蒙経営談にふけっていた。満鉄の山崎某という社員が、日出雄一行が洮南府へ来ていることを、四平街の日本憲兵隊へ密告したので、支那側の官憲が活動を始め出したという噂が耳に入った。日本領事館の月川書記生や満鉄の佐藤某が、平馬氏宅を窺うようになった。日出雄は天下万民のために正々堂々と天地にはじない行動をとっているにもかかわらず、身を忍ばせて秘密の行動を採らなければならないというのは、要するに上に卑怯な為政者がいるからである。警戒線を破って神界の経綸を行うべくはるばるやってきたのを、上下狼狽して懸賞付で捜索を始めたという。実に気の毒なものだ。世界平和の共栄の大理想を実行実現するために、日出雄はやってきたのだ。不義と罪悪の淵源である官憲・為政者たちから目を覚ましてくれなければ、到底東洋に国を安全に建てていくことは不可能である。張作霖については、自分は金を出さずに人に苦労させて甘い汁を吸おうというとんでもない男だ。しかし、果たして盧占魁が張の思い通りに動くだろうか、という感想を持っている。
主な人物【セ】源日出雄【場】-【名】満鉄の上村某、岡崎鉄首、平馬慎太郎、洮南府の将校某連長、唐国別、佐々木弥市、大倉伍一、坂本広一、奥村幹造、守高、月川左門(月川書記生)、猪野敏夫、満鉄社員の山崎某、満鉄の佐藤某、張作霖
舞台
口述日1925(大正14)年08月
口述場所
筆録者
校正日
校正場所
初版発行日1925(大正14)年2月14日
愛善世界社版121頁
八幡書店版第14輯 592頁
修補版
校定版121頁
普及版
初版
ページ備考
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