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文献名1霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻
文献名2第1篇 紫微天界よみ(新仮名遣い)しびてんかい
文献名3第5章 言幸比古の神〔1836〕よみ(新仮名遣い)ことさちひこのかみ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ速言男の神は紫微宮圏の世界のよろずの神々を指揮して修理固成をなし、永遠に天の世界の経綸に全力を尽くした。そして、造化三神と四柱の神の宮殿を造った。造化三神とは、天之峯火夫の神、宇迦須美の神、天津日鉾の神である。四柱の神は、左守として大津瑞穂の神、天津瑞穂の神。右守として高鉾の神、神鉾の神。宮殿の造営は、霊力体(ひと、ふた、み)の三大元によって霊の御柱を造り、この柱を四方に建て並べ、その上に霊の屋根で空を覆った。これが、天極紫微宮である。紫微宮が完成すると、霊力体の三元は、スの言霊の霊妙な力によって、巨大な太陽を出現させた。大虚空中に最初の宇宙が生まれ出た瞬間である。紫微宮天界の神々は集まり来たって、大宮造営完成の祝の歌を歌った。速言男の神が紫微台上に上って天の数歌を繰り返し謡うと、大音響が四方に起こって紫微宮天界が振動し、紫の光が四方を包んだ。太陽の光は光彩を増して、現在の世界にある太陽より七倍ほども強い光で輝いた。速言男の神は天の数歌を終わると、紫微台の高御倉に端座し、目を閉じて天界の完成を祈った。速言男の神の左守神、言幸比古の神は、紫微宮を祝して七十五声を縦にのり上げた。すると天界はますます清らかに明らかに澄み切り、ウアの神霊元子(コエノコ)が大活動をはじめ、一瞬に千万里を照射した。次に右守の言幸比女の神は、七十五声を横に謳った。八百万の神々はこれに唱和してタカタカと拍手をなし、喜んだ。日高見の神は、これまでの世界創造を祝歌に歌った。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月06日(旧08月17日) 口述場所天恩郷 千歳庵 筆録者森良仁 校正日 校正場所 初版発行日1933(昭和8)年11月22日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 36頁 修補版 校定版22頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7305
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本文  速言男の神は紫微宮圏の世界の万神を指揮し修理固成し、永遠無窮に天の世界の経綸に全力を尽し給ひ、茲に造化三神を初め四柱の神の宮殿を造りて、至忠至孝の大道を顕彰し給へり。天の世界の造化三神とは、天極紫微宮に坐す天之峯火夫の神、宇迦須美の神、天津日鉾の神に坐まし、左守と仕へ給ふは大津瑞穂の神、天津瑞穂の神の二神なり。又右守の神と仕へ給ふは高鉾の神、神鉾の神なり。速言男の神は一二三即ち霊力体の三大元を以て大宮に要する霊の御柱を造り給ひ、此の柱を四方に建て並べて霊の屋根を以て空を覆ひ、光輝燦然たる紫微の大宮を造営し給ひぬ。抑も此の宮は天極紫微宮と称へ奉り、造化三神を初め左守右守の四柱神を永遠に祭祀し給はむが為めなり。
 此の時霊力体の三元スの言霊の玄機妙用によりて、紫微宮の世界に大太陽を顕現し給ひ、大虚空中に最初の宇宙を生り出で給ひたるなり。紫微宮天界の諸神は幾億万里の果よりも集り来りて、大宮造営完成の祝歌を謡ひ給ふ。速言男の神は紫微台上に昇りて声も厳かに、

『一二三四五六七八九十百千万』

と繰返し繰返し謡ひ給へば、百雷の一時に轟く如き大音響四方に起りて、紫微宮天界は為に震動し、紫の光は四辺を包み、太陽の光は次第々々に光彩を増し、現今の我宇宙界にある太陽の光に増すこと約七倍の強さとなれり。速言男の神は以上の天の数歌を唱へ終りて紫微台の高御座に端坐し、両眼を閉ぢて天界の完成を祈り給ふ。
 茲に速言男の神の左守神として仕へ給ふ言幸比古の神は、言霊の発動に生れる紫微宮の荘厳を祝して、
『ア オ ウ エ イ
 カ コ ク ケ キ
 サ ソ ス セ シ
 タ ト ツ テ チ
 ナ ノ ヌ ネ ニ
 ハ ホ フ ヘ ヒ
 マ モ  メ ミ
 ヤ ヨ ユ エ イ
 ラ ロ ル レ リ
 ワ ヲ ウ ヱ ヰ
 ガ ゴ グ ゲ ギ
 ザ ゾ ズ ゼ ジ
 ダ ド ヅ デ ヂ
 バ ボ ブ ベ ビ
 パ ポ プ ペ ピ』
と神声朗らかに宣り上げ給へば、天界は益々清く明けく澄切り澄渡りつつウアの神霊元子大活躍を始め、一瞬にして千万里を照走する態電気よりも速かなりき。茲に右守の神言幸比女の神は左守の神の後をうけ給ひて、
『アカサタナハマヤラワガザダバパ
 イキシチニヒミイリヰギジヂビピ
 ウクスツヌフユルウグズヅブプ
 エケセテネヘメエレヱゲゼデベペ
 オコソトノホモヨロヲゴゾドボポ』
と七十五声の真言を横に謳ひ給へば、八百万の神々は之に和して謹み敬ひ言霊を奏上し、タカタカと拍手をなして喜び歓ぎ給ひける。此の宮の祭りに仕へ給へる日高見の神は、声厳かに祝し給はく、
『久方の天に生る生る主の神霊
 澄みきり澄みきり澄み徹らひつ
 アとウの水火を合せ給ひて
 紫微の天界を創め給ふ
 其の功績を喜び勇み
 主の神の神霊に生りし
 八百万千万の神は
 此の斎場に集ひ奉り
 神祝言宣り奉る
 一二三四五六七八九十
 布留辺由良布留辺由良由良
 生言霊の大幣を振り翳し
 天津真言の劔を御前に翳し
 大太陽を生みませる
 主の大御神又の御名は
 大国常立神言の
 甚じき功績に報い奉るとして
 紫微の宮居の清庭に
 生言霊を宣り奉る
 嗚呼惟神々々
 主の大神の神御霊
 高天原に満ち足らひ
 幾億万劫の末までも
 鳴り鳴り鳴りて鳴りあまり
 生き生き生きて生き栄え
 神の依さしの神業に
 仕へ奉らむ真心の
 真言の鏡曇りなく
 真言の剣研ぎ澄まし
 弥栄えます八尺瓊の
 生言霊の璽の水火
 尽くる事なく絶ゆるなく
 永久の世の果までも
 主の大神の神力を
 開かせ照させ給へかし
 宮司日高見の神が
 誠をこめて祝ぎ奉る祝ぎ奉る』
(昭和八・一〇・六 旧八・一七 於天恩郷千歳庵 森良仁謹録)
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