文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3大和民族の大使命よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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備考出典不明
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ページ178
目次メモ
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本文
わが国は古来、惟神言挙げせぬ国と云って、不言実行の国である。天祖国祖の御旨を心とし、天上の御制度そのままを地上に写して、君、大臣、小臣、民がおのおのその分を守り、使命に従ひ、持ちつ持たれつ上下相和し、大同団結してただ一条に天業に奉仕すべき国である。
国祖国常立尊は、世界の修理固成にあたり、まづその中心とし、雛型としてわが日本の国土をつくり、これを世界に移して万国を固成せられたのである。即ち欧亜大陸はわが本土を、アフリカは九州を、北アメリカは北海道を、南アメリカは台湾を、豪州は四国を、グリーンランドは樺太を雛型としたものである。
かくの如く、大地は日本をもととして造られたが、人民もまた日本人は神直々の御子として、その言語も、肉体も、最も神に近く造られたものである。もちろん万国の民てふ民はことごとく神の御子であるが、日本は前にも述べた如く、世界の宗主国で、その人民の魂もまた世界無比の大和魂を授けられてゐるのである。だから大地の修理固成と同様に、大和魂をもととして世界万民にその魂を拡め、大神の御旨に応へ奉り、世界を統一しなければならぬのである。由来、日本民族がひたすらに神勅を奉じ、以て祖先の志を継ぎ、静かに神州にあって東西両洋文化の精粋を吸収し、これを消化し、これに大和魂を注入してその根幹を精錬しつつあったのは、実にその為であったのである。
今や世界は、混乱の極に達してゐる。この難局を打開し、地上に真の平和を招来するのは、日本民族が天からの使命であり、その時期は正に到来したのである。即ち吾ら祖先の偉業と過去の歴史を考へ、また現在の世界の趨勢に徴したならば、日本肇国の大精神が世界人類福祉の為であった事が判明するであらう。されば、現在はまさに日本国民が神の子として起ち、祖先の大理想を実行するの秋である。いたづらに理論の時でなく、我が国民性たる不言実行をもって一路直進すべきである。
見よ、世界の趨勢は時々刻々、急角度を以て日本に迫りつつあるではないか。これ即ち最初にして最後の大神業の幕が切り落とされた為である。天孫降臨の御目的は、幾億万年を経たる今日、はじめて完成されむとしつつあるのである。日本国民たるもの、この際この秋、一日も早く肇国の精神に目醒め、この大神業に参加しなくてはならぬ。