文献名1大本史料集成 2 >第2部 昭和期の運動
文献名2第2章 昭和神聖運動 >第2節 昭和青年誌(抄)よみ(新仮名遣い)
文献名3神国日本よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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本文
出口王仁三郎
我国は世界を救ふ神の国人類愛善の徳に靡けむ
支那政府休戦条約蹴破ぶりて懐柔県に軍を進む
河北省独立せむと支那将領はまたも無謀の事たくみ居り
わが軍は飛行機上より支那軍の撤退すべく注意書をまく
わが注意若し聞かざれば懐柔県の敵に対して爆撃はじめむ
聯盟を脱退したるわが国に対して世界の各国は迫り来
斯くなれば日本は世界に味方なしただ神のみがたよりなりけり
悪神の仕組やうやく完成しわが神国を襲はむと計る
この度は神と学との力くらべ最後は神に兜をぬぐべし
世界中向ふにまはして危険なるわが日の本の現状知らずも
うらやすき神の神苑に住みながら心にはなれぬ世界の現状
宗教もまた道徳も権威なくよこしまの道ひとりはびこる
シベリヤに独立国を築かずば日満両国あやふかるべし
マツソンは世界の隅ずみおちもなく世を乱さむとたくらみて居り
世の中の万事万端マツソンの計略のわなにおち入りてをり
地の上の国のことごと占有し壊さむとするフリーメーソン
神職は神をさとらず僧侶また仏を知らずあさましの世や
宗教家の数のみ殖えて神聖の宗教ことごとかげうせにけり
政治家も経済学者も教育者もこの国難に目を廻し居り
非常時に直面したる我国の前途を救ふ力は神なり
日地月星描きてたてる青年旗われは押立て御代につくさむ
宗教にあらず政治にあらずしてただわれは行かむ惟神の道
わが行けば到るところに青年旗飜りつゝ秋ふかみかも
(昭和八年十月廿六日)
(「昭和」昭和八年十二月号)