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文献名1霊界物語 第27巻 海洋万里 寅の巻
文献名2第1篇 聖地の秋よみ(新仮名遣い)せいちのあき
文献名3第1章 高姫館〔783〕よみ(新仮名遣い)たかひめやかた
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ末で一つになる仕組(秋彦のセリフ「末になりたら~」) データ凡例 データ最終更新日2024-06-03 23:27:38
あらすじ桶伏山の東麓に建つ高姫館に、高山彦・黒姫夫婦がやってきた。門番の勝公・安公は丁寧に出迎えて、奥へと迎え入れた。高姫は奥の間へ現れ、火鉢の前に座ると四角張って、二人が夫婦連れでやってきたことに嫌味を言った。黒姫は高山彦のたもとを引っ張って、早く帰れと促した。高山彦は、高姫の嫌味に賛同を表し、黒姫と口げんかをしている。黒姫は、このようなことをしに来たのではない、と言って来意を告げた。国依別が高姫に進上するようにと、魚だと称して川石をどっさり持って来たので、高姫に処置を伺いに来たのであった。高姫、黒姫は、これはてっきり国依別が意趣返しだと合点した。高姫は、国依別本人に問いただすのだと言い出し、安公に国依別を呼んで来るように言いつけた。安公が国依別を呼びに行くと、秋彦も着いて来た。二人は滑稽を演じながらやってきて、安公を巻き込んで高姫館の門口で三文芝居をしている。高姫は声を聞きつけて門口に出てきた。国依別は芝居の姿のまま、高姫の問いかけに俳句で答えている。そのまま国依別、秋彦は奥の間に入った。高姫が、石の魚を寄越した意図を問いただしたが、国依別は相変わらずずっと俳句で答えて、高姫、黒姫を罵倒してなぶっている。黒姫は、高山彦に悔しくないのかとけしかけて、反撃するように促した。高山彦は自分を滑稽に歌った歌を返してしまう。黒姫は怒って国依別の過去をあげつらった歌を歌って返した。それを聞いた国依別は大笑いして、黒姫の歌を褒め称える滑稽歌を返した。さすがの高姫もあきれてしまう。再度の高姫の問いかけに、国依別は、石より固い高姫の心に敬意を表したのであり、食ってくれとは一言も言っていないと洒落の意を明かした。高姫も、あきれが過ぎて感心してしまう。そこへ夏彦と常彦が、高姫のご機嫌伺いにやってきた。二人は案に相違して国依別、秋彦がその場に居たのでどぎまぎしている。国依別と秋彦は、密談の邪魔になるだろうから、と言って高姫館を去って行った。帰り道、国依別は高姫もずいぶん辛抱強くなったと感心している。二人は滑稽口をたたきながら、国依別の庵まで戻ってきた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年07月22日(旧閏05月28日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年6月20日 愛善世界社版9頁 八幡書店版第5輯 245頁 修補版 校定版9頁 普及版3頁 初版 ページ備考
OBC rm2701
本文のヒット件数全 2 件/宣伝歌=2
本文の文字数12082
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  五六七の神世の経綸地  青垣山を繞らせる
 霊山会場の蓮華台  桶伏山の東麓に
 旭を受けて小雲川  清き流れを瞰下する
 風景絶佳の岩が根に  丸木柱に笹の屋根
 厚く葺いたる神館  静かに建てる冠木門
 天然石を敷き並べ  梅と松との庭園を
 可なりに広く繞らして  建てる館は四間造り
 奥の離れの一棟は  高姫さまが書斎の間
 萩の小柴を編み立てて  造り上げたる文机
 天然石の硯をば  お鍋が味噌を摺る様に
 焼木杭をクリクリと  連木の様に摺り減らし
 竹の篦にて造りたる  筆に墨をば染ませつつ
 青く乾きし芭蕉葉に  何か知らねどスラスラと
 書き記し居る時もあれ  門を開いて入り来る
 高山彦や黒姫の  姿眺めて下男
 勝公安公両人は  竜宮様の御入来と
 いと丁寧に腰屈め  敬意を表せば黒姫は
 高姫様は在宅か  高山彦の夫婦連れ
 参りましたと奥の間へ  伝へてお呉れと促せば
 ハイハイと答へて勝公は  コレコレ安公門の番
 しつかり頼むと言ひ捨てて  いそいそ奥へ駆けて行く
 暫くありて勝公は  二人の前に腰屈め
 高姫さまの仰せには  待兼山の時鳥
 お二人共に奥の間へ  早くお進み下さんせ
 以ての外の御機嫌と  話せば黒姫羽撃きし
 高山彦も教服の  塵打払ひ悠々と
 細き廊下を伝ひつつ  奥の間さして忍び入る
 高姫は別棟の書斎から廊下伝ひに袴も着けず、板縁をめきめき云はせ乍ら、稍空向き気味になつて奥の間に現はれ、木の株を切抜いた火鉢を前に据ゑ、煎餅の様な薄い座蒲団の上に四角張つて、
高姫『コレハコレハ高山彦さまに黒姫さま、お仲の良いこと。独身者の高姫の前にそんなお目出度いとこを展開して貰ひますと、堪りませぬワ。オホヽヽヽ、まあまあ御遠慮は要りませぬ。ズツと奥へ御通り下さい。………さう遠慮をして貰うと、肝心要の話も見えず、お顔も聞えず、大変に都合がよくありませぬワ』
と態とに顔が聞えぬの、話が見えぬのと、脱線振を発揮して、高山彦夫婦に対し大日の照るのに、昼日中気楽相に夫婦連れでやつて来たのは、チツト脱線ぢやないかとの意味を仄かして居る。
 黒姫の顔はサツと変り、高山彦の袂をチヨイチヨイと引張り、早く気を利かして貴方はお帰りと云ふ意味を私かに示した。
高山彦『コレ黒姫、お前は何時も人の袂をチヨイチヨイ引張るが、唖でもあるまいに、何故明瞭と言はないのだ。わしはそんな、狐鼠々々と手真似や仕方で以心伝心の使分けは嫌ひだからなア』
黒姫『エー気の利かぬ……瓢六爺だなア。高姫さまが最前の御言葉、貴方は何と聞きましたか。竹生島でも仰有つた通り、夫婦ありては御用の出来ぬ御道だのに、高山さまを貰うてから、私の間が抜けたとキツパリ仰有りましたでせう』
高山彦『オホヽヽヽ、いやもう恐れ入りました。此高山彦も高姫様の御精神に、大賛成です』
 黒姫目に角を立て、少しく口角より泡を滲ませ乍ら、
黒姫『それ程何々さまがお気に入りますれば、どうぞ御好きな様になさいませ。何と云つても何時も貴方の仰有る通り、色の黒い烏の嫁に、首や手足の長い鶴の婿さまは釣合ひませぬ。ヘン……此頃の空と男の心、折角御邪魔を致しましたが、私は是で御免を蒙ります。高山彦に鷹鳥姫様、高と鷹との情意投合、私も是にて断念致します。こんな厄介な爺を誰が好き好んでハズバンドにしたい者が御座いませうか。高姫さまの御紹介だと思つてお道の為、国家の為に今迄辛抱して参りました。男鰥に蛆が湧く、女鰥夫に花が咲く、ヘン…済まないが私だつて……ヘーン』
高山彦『大変な所へ鋒鋩を向けるのだなア。ここを何と心得てる』
黒姫『ヘン、仰有いますな、そんな事の分らぬ様な黒姫ですかいな。擬ふ方なき高姫さまの御館、桶伏山の朝日の直刺す景勝の地、小雲川の畔で御座んすぞえ』
高姫『オホヽヽヽ、随分御気楽なことですな。私等は春の花も仲秋の月も、楽しむ暇は無く、何だか神様の為にかうヂツとして居ても、気が焦々し、忙しくつてなりませぬワ。小心者の高姫に比べては、余裕綽々たる御夫婦仲、実にお羨ましう御座います。ホツホヽヽ』
黒姫『今日は左様な貴女の嘲罵的御話を聞きに参つたのぢや御座いませぬ。国依別が高姫さまに進上して呉れと云つて、妙な物を持つて来ました。開けて見れば大変な立派な重の内、上に一つの短冊が載つてゐる。其文面には………鮒もろこ、鯰からかぎ鯉に鱒、酒の肴に鰌ニヨロニヨロ、ふんぞくらいに砂くぐり、石食ひ魚に釜掴み、直におあがり下さらねば、直に石に変化する虞あり………と書いてありました。こら妙だと開けて見れば、不思議も不思議、上の重も中の重も下の重も残らず石ばつかり、何程国依別が悪戯好きだと云つても、まさか石を初から持つては来ますまい。貴女に怒られると大変だと思ひ、一寸私の宅に其儘預つておきました。どう致しませうかな』
 高姫俄に面を膨らし、
高姫『黒姫サン』
と言葉尻をピンと撥ね、
高姫『お前さまは余程良い馬鹿ですね』
黒姫『ヘー……』
高山彦『何分にも竜宮の乙姫様が一つ島とやらへ、御旅行遊ばした不在宅のガラン洞ですからなア、アハヽヽヽ』
黒姫『情意投合のお二人様、どうなつと仰有りませ。あなたは何時もサカナ理屈を言うておイシが悪いから、意趣返しに団子理屈………オツトドツコイ団子石を国依別が態と持つて来たのでせう。そんな事の気の付かぬ様な黒姫ぢや御座りませぬ。金剛不壊の宝珠でさへも御呑み遊ばす高姫さまだから、今度はお生憎様、堅い玉がないから、これなつと御あがり遊ばして、腹の虫を御癒やしなされと云ふ、国依別の皮肉な謎ですよ』
高姫『兎も角国依別を招んで来ませうか。本人に直接承はれば一番近道だから………コレコレ安公さま、お前ちよつと御苦労だが、杢助館の隣の豚小屋の様な小さい家に、国依別が今頃は昼寝の夢でも見て居るに違ひないから、高姫さまが此間の御礼に御馳走をあげたい。就いては折入つて御頼みしたい事があるから、最大急行で御出で下さいと、呼んで来るのだよ』
安公『ハイ、さう御註文通り、国依別さまが来て呉れませうかな』
高姫『来いでかい。もし来なかつたら……系統の生宮の命令を何故聞かないか、日の出神を何と心得て御座る……と一本、槍を突つ込んでおくのだ。さうすると国依別は取るものも取り敢ず、スタスタとやつて来るよ。サア早く往つてお呉れ』
安公『アイ』
と一声後に残し、国依別の矮屋の前に走り着いた。
安公『もしもし、国の大将さま、大変だ。高姫さまの御居間で高山彦と黒姫が夫婦喧嘩をおつ始め、組んず組まれつ、乱痴気騒ぎ、イヤもう大変な事ですよ。それに就て、国依別が愚図々々吐すと、日の出神の生宮だ、系統の身魂を何と心得てる……と云うて剣突を……ドツコイ違うた。槍を一本突つ込んで帰れと仰有つた。もう邪魔臭いから何も彼も一緒に申し上げますワ』
国依別『アハヽヽヽ、夫婦喧嘩ぢやあるまい、石の問題だらう、此頃は陽気が悪いで、早く料理するか、煮しめん事にや、石に変化して了ふさうだ。山の芋が鰻になつたり、鮒が化石したり、青雲山ぢやないが、木の枝に魚が実つたり、川の瀬に兎が泳いだりする例しもあるからなア』
安公『国さま、最大急行だよ。早う来て貰はないと、高姫館は地震雷火の車、地異天変のガラガラ、ドタンバタンの幕が下りる。急行々々』
と国依別の手を取りて無理に表へ引摺り出す。
国依別『オイ安公、手を放せ。コレから往つてやらう』
と先に立ち高姫の館に行かんとする時、秋彦は後より走り寄つて、
秋彦『国依別さま、どこへ御出で遊ばす、高姫館ぢやありませぬか』
国依別『オウさうだ。これから一談判始まる所だ。お前も来ぬか、随分面白いぞ』
秋彦『有難う、サア参りませう。……オイ安公、しつかり案内せいよ。何分天地暗澹、黒姫の世の中ですから、道路の石の高姫に躓いて、鼻の高山彦を台無しにしちや堪らないからなア、アツハヽヽヽ』
と嘲笑ひ乍ら、スタスタと高姫の門前迄立向うた。秋彦は形計りの門を開いて先へ飛び込み、少しく腰を曲げ、右の手指を固めて細くし乍ら、
秋彦『コレハコレハ国依別の宣伝使様、妾が如き見窄らしき茅屋へよくこそ御入来下さいました。日の出神の生宮、心の底より光栄に存じます。又先達ては黒姫様の御手を通し、結構な結構な堅いお魚を沢山に頂戴致しまして有難う厶います。何か御返礼をしたいと思ひましても、御存じの通り貧家に暮す高姫、御礼の仕様も厶いませぬ。併し乍ら折釘のかます子に、最後屁のかます、手製の左巻き、かいちう虫の饂飩、雪隠虫の汁の子、青菜に塩の蛭の素麺、蛇の蒲焼、蛙の吸物、なめくじの胡瓜揉み、どうぞ御遠慮なく、サア奥へチヤツと行つて腹一杯おあがり下さいませ。ホツホヽヽヽ、あのマア国依別さまの御迷惑相な御顔付…』
国依別『コレコレ鹿さま……ではない……お鹿さま。いい加減に戯談仰有いませ』
秋彦『お鹿さまが申すのでは厶いませぬ。高姫さまの副守護神が此門を入るや否や神憑りされまして、斯様な事を仰有ります。決して秋彦のお鹿が言うたとは思つて下さいますな、オホヽヽヽ』
と出歯の口を無理にオチヨボ口にしようと努むる可笑しさ。
国依別『左様ならば、遠慮なしに罷り通るツ。出歯鹿殿、案内召され』
安公『アハヽヽヽ、門芝居がお上手な事、高姫さまが御覧になつたら嘸御笑ひでせう…イヤ腮を外してひつくり返り、又もや外科医者を頼みに行かねばならない様なことが突発したら、又候……安公さま、御苦労乍ら、お前一寸外科医の山井養仙さま所へ、最大急行で頼みに往つて呉れ……なんて仰有るのは目のあたりだ、腮阿呆らしい。ワツハヽヽヽ』
国依別『汝安公とやら、今日只今より国依別が直接の家来となし、名を安彦と授くる。其積りで国依別に随いて来るがよからう』
安公『コレハコレハ思ひもよらぬ御恩命、安彦の宣伝使、確かに御恩命を拝しませぬ、アタ阿呆らしい、言依別神様から頂くのなら、結構だが、巡礼上りの胸の悪い宗彦に宣伝使を任命されて堪らうかい』
秋彦『どうでも良いぢやないか。兎も角頂戴しておけ。お前は松鷹彦になるのだよ。さうしておれはお勝になつて、此宗彦さまと巡礼に歩くのだ。少し川は届かぬけれど、あの小雲川を宇都山川と見做し、高姫館を松鷹彦の茅屋に擬し、茲で一つ面白い芝居をやるのだな』
安公『そんな事言つたつて、松鷹彦がどうするのか、ちつとも分らぬだないか』
国依別『そこは臨機応変だ。そこは……此方から言ふのに応じて答へればよいのだ。お前は霊界物語の如意宝珠の未の巻を読んで居ないから、其間の消息が分るまいが、其時は又其時の絵を書くのだ』
安公『よし、棹が無いが、茲にチツと太いけれど物干し竿がある、これでマア鷹や鴉を釣ることにしようかい。サア早く巡礼御夫婦、やつて来なさいや』
国依別『よし、ここを川辺と見做し、向ふから宣伝歌を歌ひつつやつて来るから、お前は太公望気取りで竿を垂れて居るのだ』
と云ひ乍ら国依別、秋彦は門を出て一二丁後返りをなし、出鱈目の歌を歌ひ乍ら進んで来る。
 安公は庭先の飛石を川の瀬と見做し、物干し竿の先に藤蔓を糸の代りに付け、太公望気取りで魚釣りの真似をして居る。そこへ勝公が飛んで来て、
勝公『オイ安、貴様何して居るのだ。最前から高姫さまが大変に御待兼だ、まだ使に行かぬのか』
安公『喧しく云ふない、無声霊話をかけて招んであるのだ。俺は武志の宮の松鷹彦だぞ。まあグヅグヅして居るより見てをれ、かうして居れば国依別や秋彦が引つかかつて来るのだよ。俺が此竿を振るや否や、妙な宣伝歌を歌つてツルツルツルと引摺られて来るのだ』
勝公『そんな馬鹿な事があるものか。是から高姫様に注進するぞ』
と云ひすてて、屋内に隠れた。国依別はどこで寄せて来たか、蓑笠を被り、俄作りの金剛杖を突き、
国依別『嬶が表に現はれて  善ぢや悪ぢやと立騒ぐ
 此世の困つた娑婆塞ぎ  乞食心の高姫が
 只玉々と朝夕に  心を焦つ気の毒さ
 われは宗彦バラモンの  神の教の修験者
 殺生するのは善くないと  高姫さまが言うた故
 小雲の川におり立つて  生物擁護の実行と
 無心無霊の団子石  魚と見做して釣り上げる
 手間暇要らぬ漁りは  経済上の大便利
 刃物も要らねば煮る世話も  一寸も要らぬ石の魚
 さざれ石さへ年経れば  巌となりて苔が蒸す
 瓢箪からも駒が出る  団子石とて馬鹿にはならぬ
 如意の宝珠や紫の  玉に変るか分らない
 サア是からは是からは  宇都の河原の川辺に
 松鷹彦の庵を訪ひ  一つ談判してやらう
 秋公来れ早来れ  オツと違うた妻お勝
 教の道の兄弟が  夫婦気取で面白く
 高姫川の川堤  やつて来たのは安公が
 芝居気取の太公望  もうし もうしお爺さま
 お前は古い年をして  水なき川に竿を垂れ
 何を釣るのか気が知れぬ  諸行無常や是生滅法
 高姫さまの目的は  寂滅為楽となるであろ
 黒姫さまや高山の  女大黒福禄寿面
 欲の川原に竿たれて  金剛不壊の玉の魚
 釣らむとするも辛からう  欲につられて高姫が
 南洋三界駆け巡り  黒くなつたる面の皮
 つらつら思ひ廻らせば  燻り返つた釣られ鯛
 睨み合うたる二人仲  恵比須でさへも尾を巻いて
 跣足でサツサと逃げて行く  あゝ気の毒や気の毒や
 安公までが国さまの  言葉に釣られて欲の川
 物干竿に綱をつけ  宗彦お勝の巡礼が
 茲に来るを待暮す  あゝ惟神々々
 叶はん事が出来て来た  高姫さまが腹を立て
 コレコレ国よ国公よ  日の出神の生宮を
 馬鹿にするのも程がある  何程呑み込みよい妾も
 歯節の立たぬ団子石  団子理屈を捏ねやうと
 二重三重に封をして  持つて来たのが憎らしい
 此因縁を聞かうかと  面ふくらして飛びかかり
 胸倉とつて一騒ぎ  おつ始まるに違ない
 スワ一大事と言ふ時に  逃げる用意をしておかう
 秋公横門開けておけ  まさか厠の股げ穴
 脱け出す訳にも行かうまい  太公望の安公よ
 もう釣竿は流すのだ  是から釣るのは高姫ぢや
 もうし もうし高山の  福禄寿爺と黒さまは
 当家におゐで遊ばすか  一寸お尋ね致します』
 此声聞いて勝公は  戸口をガラリ引あけて
 『賤しき巡礼の二人連  国依別や秋彦に
 よう似た声を出しやがつて  瞞しに来てもそりやあかぬ
 スツカリ駄目だと諦めて  早く帰つて下さんせ
 巡礼なぞのノソノソと  出て来る場所ではない程に
 高姫さまが見付けたら  長い柄杓に水汲んで
 頭の上からザブザブと  熱吹きかけるに違ない
 犬ぢやなけれど尾を振つて  一時も早くイヌがよい
 ワンワンワンといがみ合ひ  喧嘩をされては堪らない
 巡礼に化けた国さまや  秋さま二人の宣伝使
 危険区域を逸早く  逃れてお帰り下さんせ
 奥に高姫黒姫が  額の静脈血を充たし
 青筋立てて控へ居る』  早く早くと手を拡げ
 つき出す様な真似をする。
 高姫は門口の怪しき声に、黒姫、高山彦を奥の間に残し、自ら茲に現はれ、
高姫『勝公さま、お前今何を言つて居たの、どこに私が青筋を立てて居ますか』
勝公『イイエ滅相もない、そんな事は申した覚えはテンで厶いませぬ。今そんな男が一寸やつて来ましたので、高姫さまのお目にかけたら、嘸お笑ひ遊ばすだらうと云つて居たので厶います……それ、そこに乞食巡礼が二人立つて居ませうがなア。一人は宗彦、一人はお勝、もう一人は松鷹彦、欲の川で竿をたれ、鷹とか鴉とかつるとか言つて居ました。……ヘーまあ、何で厶います、ザツと此通りで』
とモヂモヂして頭を掻く。
高姫『お前は国依別さま、秋彦の両人でせう。大それた悪戯をなさつて、此高姫に合す顔がなくなり、蓑笠を被つて元の宗彦時代に立返り、心の底から改心を致しました、と云ふ証拠でやつて来たのだらう。そんな芸当は世界の見え透く日の出神の前では通用致しませぬぞえ。サアサア早く正体を現はして這入つて下さい』

国依別『幽霊の正体見たり枯尾花。
 たそがれて山低う見る薄かな』

高姫『俄に風流人めいた事を言つて、誤魔化さうと思つてもあきませぬぞや。サアサアとつとと這入つて下さい。お前さまに尋ねたい因縁があるのだから……』

国依別『因縁の玉を集むる此館……因縁つける高姫大根……
 旅役者大根と聞いて顔しかめ。
 大根役者どこやらとなく魂が脱け。
 玉おちのラムネぶつぶつ泡を吹き。
 今抜いたラムネの泡や高姫……オツト高く飛び。
 黒姫の様な葡萄酒萩の茶屋。
 高山も低う見ゆるや萩の花。
 如意宝珠空に輝く秋の月。
 秋彦の空高くして馬は肥え』

高姫『コレコレ、国さま、何を愚図々々言つて居るのだ。這入れと云つたら、這入りなさい』

国依別『這入れよと言はれて躊躇ふ熱い風呂。
 風呂吹を喰はぬ役者の子供哉。
 大根の役者の芝居チヨボ葱』

高姫『エー、辛気臭い。気が咎めて閾が高いのだな』

国依別『高姫の敷居の欲に股が裂け。
 股裂けた五つの玉は不在の間に。
 黒姫は酒より男好きと言ひ。
 高山に黒雲起り日は隠れ。
 東天に日の出の光暗は晴れ。
 堂々と国依別は進み入り』

と言ひ乍ら秋彦を伴ひ、高姫に先立つて奥の間に進み入る。
 高姫、黒姫、高山彦、国依別、秋彦の五つの頭は火鉢を中に置いて、五弁の梅の花の開いた様に行儀よく並んだ。

国依別『明月や高山頭に照り渡り。
 高山を透かして見れば星低し』

高姫『国依別さま、此間は御心を籠められた沢山な魚を頂戴致しまして、有難う御座います。これには何か御意趣のあることで御座いませう。サア其因縁から包まず隠さず聞かして下され』

国依別『和知川に洗ひ曝した石の玉、我は尊き人に捧げつ。
 身魂相応堅くなつたる石の玉。
 石よりも堅い決心感じ入り。
 激流に揉まれて石は円くなり。
 瀬を早み岩に堰かれて石の魚』

高姫『エーもどかしい。そんなむつかしい事を言つて分りますかいな。救世軍のブース大将が言つた事を知つて居ますか。例へば一軒の家でも一番小さい三つ児か、無学な下女に分る言葉でなければ名語ぢやありませぬぞ。俳人気取りで何を駄句るのだ。お前さまチツト此頃はどうかしとりますねえ。小雲川で一つ顔を冷し目を醒まして来なさい』

国依別『底までも澄みきりにけり秋の水。
 秋の水腐つて居れどいと清し。
 清らかな水には棲まぬ鮒もろこ。
 濁江の深きに魚は潜むとも など川蝉の取らでおくべき』

高姫『おきなさんせ、大石内蔵之助の真似をしたり、何も知らぬと言へば調子に乗つて、人の歌まで自分が作つた様な顔をしようと思つて……本当にお前は歌泥坊だ』
国依別『床の下深きに玉は隠すとも
 など高姫の取らでおくべき。アツハヽヽヽ』
高姫『コレ国さま、どこまでも人を馬鹿にするのかい』

国依別『馬鹿野郎夜這の晨狼狽し ゆき詰りては胸も高姫。………動悸は玉の置所。
 竜宮へおと姫したかと気を焦ち 世界隈なく探す馬鹿者』

高姫『コレ黒姫さま、国さまに是丈馬鹿にされてお前さま何ともありませぬか。チツト日頃の弁舌をお使なさつたらどうですかい』
黒姫『何だか人間らしうないので、話の仕様がありませぬもの』

国依別『人間を超越したり神司。
 黒雲に包まれ星は影潜め。
 高山に黒雲懸り雨は降り。
 涙川忽ち濁る玉の雨』

黒姫『コレ高山さま、今国さまがどうやらお前さまや妾の事を、俳句とやらで罵倒して居るやうだ。お前さまも立派な男だないか、何とか一つ言霊で遣り返し、国を遣り込めて了ふ丈の甲斐性は無いのかい』

高山彦『苦にするな国依別けて大切な
 げほう頭は如意宝珠……光は玉の如くなりけり』

黒姫『高山さま、自分の事を言つてるのだないか。国さまに対して言ふのだよ。エーエ、鈍な男に緞子の羽織、女房も随分気の揉める事だなア。そんなら妾が代つて言ひませう。聞いて居なされ、斯う云ふのだよ。……
 黒姫の黒い眼で睨んだら
  神の国依別もなく散る
 桜の花は神風に
  吹かれてバラバラバラモン信者
 聞いてもムネ彦悪くなる
 負てもお勝の尻を追ひ
 肥桶担ぎの玉治別に
 玉を取られし気の毒さ
 泣面に蜂
 止まつて咬んだ如くなりけり』
国依別『アハヽヽヽ、ウフヽヽヽ、此奴ア面白い。始めて聞いた名歌だ。柿本人麿も丸跣足だ。与謝野晶子の所へ持つて往つたら、屹度秀逸点を呉れるだらう。イヒヽヽヽ、エヘヽヽヽ、オホヽヽヽ……

 黒姫の歌にお臍が宿替へし。
 脇の下キユウキユウキユウと鼠鳴き。
 名歌の徳床板迄が動き出し。
 睾玉の皺まで伸ばす此名歌』

高姫『黒姫さま、こんな男にかかつちや、口八丁手八丁の高姫だつて、三舎を避けねばなりませぬワ。もうそんな歌などで話しちや駄目ですよ。……コレ国さま、お前さまは何の為にあの様な物を、私に贈つたのだ。失礼ぢやありませぬか。何程物喰のよい豚だつて石は喰ひませぬよ』

国依別『豚よりも物喰ひのよき人もあり。
 如意宝珠玉さへ噛る狂女哉。
 今の世は砂利さへ喰ふ人もあり。
 嫁入の祝ひに据ゑる石肴 二世を固めの標なるらむ。

マアざつと斯う云ふ精神で、貴方の堅固な精神をお祝ひ申し、お賞め申した国依別の真心。

 岩さへも射貫く女の心哉。

と云ふ様なものですワイ。悪気を廻して貰つちや、折角の国依別の志が水泡に帰しまする。魚だつて……魚が水に棲めば、此石だつて綺麗な流水にすみきつて、神世の昔から永久に川底に納まりきつて居つた石肴ですよ。別に喰つて下されと云つて贈つたのぢやありませぬ。お目にかけると云つたのだから、食へる食へぬはお前さまの御勝手、そんな問題は些いと的外れでせう』
高姫『流石はドハイカラの仕込み丈あつて、巧いものだワイ。オホヽヽヽ。コレコレ黒姫さま、高山彦さま、お前も随分鉈理屈が上手だが、国さまにかけちや側へも寄れますまい。言霊の幸はふ世の中だ。チツト是から言霊の練習をなされませ』
 斯かる所へ夏彦、常彦両人は、言依別の目を忍び系統の高姫に御機嫌伺ひの為、太平柿を風呂敷に包み、やつて来た。勝公は直に奥の間に進み入り、
勝公『もしもし高姫さま、夏彦、常彦の両人が御機嫌伺ひだと云つて今見えました。如何致しませう』
 高姫したり顔に、嫌らしく笑ひ乍ら、国依別、秋彦に目を注ぎ、
高姫『勝公さま、どうぞ御両人様、ズツと奥へ御通り下さい、と丁寧に御迎へ申してお出で………アーアやつぱり身魂の良い者は分るワイ。

 落魄れて袖に涙のかかる時 人の心の奥ぞ知らるる

だ。妾が聖地へ帰つてから今日で三日目だ。それに言依別を始め、杢助迄が不心得千万な、系統のお帰りを邪魔者扱に致して、馬鹿にして居る………エー、今に見ておぢやれよ、アフンと致さして見せるぞよと、日の出さまが仰有るので、先づ神様にお任せして辛抱して居るのだ。人間と云ふ者は薄情なものだ。冷酷無惨の浮世とは云ひ乍ら、人情薄きこと紙の如しだ』
国依別『此国さまは人情厚きこと神の如しでせう』
高姫『さうでせうとも、偶の挨拶に団子石を贈つて来る様な、無情……オツトドツコイ親切なお方ですからな』
国依別『イヤその御礼には及びませぬ。沢山なもので厶いますから……』
 斯る所へ勝公に導かれ、夏彦、常彦は目をギヨロつかせ乍ら、此場に恐る恐る現はれ来り、国依別や秋彦の其場に端坐せるを見て、聊か手持無沙汰な顔付にて、ドギマギして居る可笑しさ。夏、常両人、丁寧に高姫の前に手をつかへ、
両人『是は是は高姫様、御遠方の所永らく御苦労様で厶いました』
高姫『イヤもう御挨拶痛み入ります。何分身魂が研けぬもので厶いますから、不調法計り致して居ります』
両人『滅相もない、貴方は決して無駄では厶いませぬ。神様の御筆にも、人民から見れば何でもないやうだが、神の方からは大きな御用が出来て居るぞよ……と現はれて居りますから、屹度結構な御用が出来てをるに違ひありませぬ。兎角神界のことは人民では分りませぬから、形の上で彼此申すのは、申す人が分らぬので御座いませう』
高姫『ハイ、有難う』
と涙含む。
両人『是は是は高山彦様、黒姫様、つい申し遅れました。あなたも永らく神界の為に御苦労様で厶いました。直様御伺ひ致すのが本意で厶いますけれど、二三日前から杢助さまに………エー、一寸…何で厶いますので………つい遅れまして厶います。マア御無事で御両所共御帰り下さいまして、聖地は益々御神徳が上がるであらうと、一同影から御喜び申してをる様な次第で厶います』
高山彦『ヤア常彦さま、夏彦さま、あなたも御無事で御目出度う』
黒姫『ヨウ親切に此婆アを訪ねて下さいました。年がよると腰が屈む、目汁鼻汁……イヤもう醜くるしいもので、誰もふりかへつて呉れるものは御座いませぬワイ。力と頼むは大神様と、日の出神様、竜宮の乙姫様計りで厶います。人情紙の如き軽薄な世の中に、ようマア御訪ね下さいました。あなたも御無事で結構で厶いますなア』
両人『ハイ、有難う。……ヤア国依別さま、秋彦さま、あなたは何時御越しになりましたか』
国依別『………』
秋彦『つい、最前参りました。お三方が久し振で御帰りになつたので、我々も何となく心勇み、御祝ひ旁お訪ねしたのですよ』

国依別『来客に其場を外す悧巧かな。
 心から除けて見たきは襖かな。
 石よりも堅き心の集ひかな。
 鐘一つ年は二つに分かれけり』

と口吟み、一同に、
国依別『御密談の御邪魔になりませうから、我々両人は御遠慮致します』
との意を示し、目礼し乍らスタスタと帰つて行く。門をくぐり出た両人、互に顔を見合せ乍ら、ニタリと笑ひ、
国依別『高姫も大分に我が折れたねえ。あれなればもう気遣ひあるまいね』
秋彦『さうでせう。黒姫も、高山彦も余程変つて来ましたよ。何時もなら、あんな石でも贈らうものなら、忽ち低気圧が襲来して雷鳴轟きわたり、地異天変の勃発するところですが、矢張苦労はせんならぬものですなア』
国依別『アヽ是で杢助さまに対し、相当の報告が出来るワイ。神様の御経綸は到底我々には分るものでない。それにつけても貧乏籤を引いたのは此国依別だ。いつとても揶揄役を仰せ付けられて居るのだから、堪つたものぢやない』
秋彦『身魂の因縁で善の御用をするものと、悪の御用をするものとあるのだから、御苦労な…あなたも御役ですな』
国依別『三千世界改造の大神劇の登場役者だから、仕方がない。併し乍ら悪役ばつかりは御免蒙りたいワ』
秋彦『末になりたら、皆一所に集まつて互に打解け合ひ、あゝ斯うであつたか、さうだつたかと云つて、力一杯神様に使はれて、こんなことを思つて居つたのかと、笑ひの止まらぬ仕組ださうですから、さう気投げをしたものぢやありますまいで、常彦や夏彦が忠義顔して、高姫の前で味噌を摺つて居るのも、あれも何かの御仕組の一端でせう。一寸聞くとムカツキますがなア。よく考へて見ると、どんな仕組がしてあるか分りませぬからなア』
国依別『そらさうだ。マア細工は流々仕上げを御覧うじと仰有るのだから、改造鉄道の終点迄行かねば分らぬなア。ヤアもう何時の間にか、国依別館の門前まで来て了つた』
秋彦『ハヽヽヽヽ、何処に門があるのですかい』
国依別『有つても無うても、有ると思へばある、無いと思へば無いのだ。俺の居宅は九尺二間の豚小屋の様に、お前の眼では見えるだらうが、国依別の天空海濶なる霊眼を以て見る時は、錦の宮の八尋殿同様に広く見えるのだからな。これ丈広い世界も心の持様一つで、我七尺の体を置く所もない様に見えたり、又こんな小さい居宅が宇宙大に見えたりするのだから、色即是空、空即是色だ。娑婆即寂光浄土の真諦はこんな小さい家の中に居つて、魂を研くとよく了解が出来るよ。アハヽヽヽ』
秋彦『そんなものですかいな。私の眼には如何しても八尋殿と同じ様には見えませぬワイ。裏口出た所に厠が附着いたり、小便壺が有つたり、その横に井戸が在つたり、走りに竈、何だか醜くるしい様な気分がするぢやありませぬか。一寸聞くと、あんたの御言葉は痩我慢を言つてるやうに聞えますで。何程無形的に広いと云つても、現実が斯う矮小醜陋では、余り大きなことも云へますまい。これから国依別さま、私になら何を言つてもよろしいが、人の前でそんなことを仰有ると、皆が取違して、国依別は負惜みの強い奴だ、減らず口を叩く奴だと却て軽蔑しますよ』
国依別『形ある宝は錆び、腐り、焼け、亡び、流れ壊るる虞がある。起きて半畳寝て一畳だ。広い館に住んで居れば、あつたら光陰を掃除三昧に空費し、肝腎の神業の妨害になるだないか。小さいのは結構だ、何かに都合が好い。第一経済上から云つても得策だからなア』
秋彦『あなた掃除をなさつた事があるんですか。雪隠の虫が竈の前に這うて居るぢやありませんか』
国依別『……ここ暫し家の美醜は忘れけり 神大切に思ふ計りに……
と云ふ様なものだな』
秋彦『ヘーエあなたも余程高姫化しましたねえ。弁舌滔々風塵を捲く。実に揶揄役のあなたは、高姫さまに接するの度が多いから余程の経験が積んだと見えますワイ。都合の悪い時には、発句か川柳か、鵺式の言葉を使つて駄句り続け、腰折歌を並べ随分側から聞いてると苦さうでしたよ』
国依別『苦中楽あり、楽中苦ありだ。それも見やうによるのだよ。一葉目を蔽へば、大空一度に隠れ、一葉を掃へば、大空我目に映ずと云つて、凡て物は見方に依るのだ、見方が大切だ』
秋彦『味方計り大切だと云つて愛する訳には行きますまい。神様は敵する者を愛せよと仰有るぢやありませぬか』
国依別『それだから高姫さまに対し、私は何時も適対ふのではない、適当の処置を取つて居るのだ。ヤツパリ見方によつては味方に見えるだらう』
秋彦『何程贔屓目に見ても、あなたが高姫さまに対して為さることは、余り同情のある遣り方とは見えませぬぜ。何時も高姫さまの鼻をめしやげたり、手古摺らしては痛快がつてるぢやありませぬか』
国依別『……心なき人は何とも言はば言へ 世をも怨みじ人も恨みじ……
燕雀何ぞ鴻鵠の志を知らんやだ。紫蘭満路に咲く、芳香何ぞ没暁漢の知る所ならんやだ。アハヽヽヽ』
(大正一一・七・二二 旧閏五・二八 松村真澄録)
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