文献名1霊界物語 第68巻 山河草木 未の巻
文献名2第1篇 名花移植よみ(新仮名遣い)めいかいしょく
文献名3第1章 貞操論〔1725〕よみ(新仮名遣い)ていそうろん
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日2018-06-05 19:54:01
あらすじ昔、左守の職を追われたシャカンナは、政敵の一掃と国政への復帰を胸に、山奥に部下を集めて山賊の棟梁となり時宜を狙っていたが、天命を知り塞に火を放ち、部下を解散し、今は一人娘のスバールを老後の力となして暮らしていた。今年十五を数えるスバール姫は、スダルマン太子の来訪より、密かに太子に恋心を抱いていた。シャカンナはある日、スバールに尋ねる。太子がここに踏み迷って来られた際、スバールに思し召しがあったように見受けられたが、もし太子から迎えが来たら、その気があるだろうか、と。スバールは、実は太子が「きっと迎えに来る」と約束したこと、また自分も太子のことを思っていることを明かす。シャカンナは、娘の恋愛によって自分が再び政界に復帰することができると喜ぶ。スバールは、父に対する孝養と、夫に対する恋愛では道が違う、と釘をさす。曰く、今回の恋愛が成就することによって、結果的に、父に対する孝養もできるかもしれないが、恋愛は流動的なものであり、恋愛を主とする限り、父への孝養を保障することはできない。恋愛は理知・道徳と相容れないものであるから、「父への孝養のために太子と結婚する」というような、倫理に恋愛を従属させるようなことでは、恋愛が成り立たない。倫理や道徳にとらわれて、女の一生を霊的に抹殺されることは耐えられない。「神聖な霊魂を男子に翻弄される事は、女一人として堪えられない悲哀」人格と人格との結合によって、初めて完全な恋愛が行われる。恋愛は恋愛として、どこまでも自由でなければならない。だから、もし他にもっと好きな相手ができたら、そちらに恋愛を移すのが自然の成り行きであり、結婚を理由に貞操を守れ、というのは不合理である。倫理の観点から結婚を見るなら、女子に貞操を強要するのであれば、当然夫に対しても貞操を強要しなければならない。しかし、恋愛の観点から結婚を見るなら、夫は女房が他の男に恋するのを押さえつけてはいけないし、妻は妻で、夫の他の女に対する恋愛を遂げさせてあげるのが、真に夫を愛するということになる。また、一夫一婦制に対しての反論男女が平均に生まれないため、一夫一婦制ではない国も、世界にはたくさんある。むしろ君子的人格者はたくさんの妻を持ち、その子供を四方に配ることが、国家にとって利益になる。道徳と恋愛を別のものとして考えることで、家庭は家庭としてうまくいき、恋愛は恋愛として自由に行われる。
主な人物【セ】シャカンナ、スバール姫【場】-【名】スダルマン太子、アリナ、左守、トンク、大国主
舞台
口述日1925(大正14)年01月28日(旧01月5日)
口述場所月光閣
筆録者北村隆光
校正日
校正場所
初版発行日1926(大正15)年9月30日
愛善世界社版7頁
八幡書店版第12輯 151頁
修補版
校定版7頁
普及版
初版
ページ備考
OBC rm6801
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