文献名1霊界物語 第81巻 天祥地瑞 申の巻
文献名2第1篇 伊佐子の島よみ(新仮名遣い)いさごのしま
文献名3第1章 イドム戦〔2028〕よみ(新仮名遣い)いどむせん
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日----
あらすじ高照山の西南、万里(まで)の海上に、伊佐子の島という面積の大きな島国があった。島の中央に大栄(おおさか)山脈という大きな山脈が、東西に横切っていた。大栄山脈より南がイドムの国、北をサールの国といった。伊佐子島は、万里の海の島々の中でも最も古く生成された島であり、国津神たちが大勢住んでいた。イドム、サールの両国はお互いに領土を占領しようと数十年にわたって戦争を続けており、国津神たちは苦しみ、救世神の降臨を今か今かと待ち望んでいる様子であった。大栄山の中腹に、真珠湖という大きな湖があった。南北十里、東西二十里もあり、その湖水は不思議にも塩分を帯びていた。また、遠浅で、膝ほどの深さしかなく、水上を徒歩でわたることができたのであった。この真珠湖には人魚が多数住んでおり、国津神のように茅で屋根をふいた住居に住み、生活ぶりも国津神のようであった。真珠湖は大栄山の南側でイドム国領内にあった。イドムの国の人々は、人魚を捕らえて来てはいろいろと苦しめ、涙を流させた。すると、涙は真珠の珠となって落ちるのであった。イドムの国津神たちはこれを装飾品にしていた。また、これを内服すると身体が光を放ち、子孫は美しい子のみが生まれるのであった。そういうわけで、時が経つにしたがって、イドムの国津神たちは美男美女のみとなってしまっていた。これに反して、北側のサールの国津神たちは色黒で背が低く髪はちぢれ、醜い者ばかりであった。サール国王エールスは、真珠湖を占領してサールの国の種族を改良しようと目論んでいた。ついにエールスは大軍を率いて大栄山を越え、真珠湖に向かって進軍を始めた。サール国侵入の報を聞いたイドム国王アヅミは、さっそく軍議を召集した。軍議には王妃ムラジ、左守ナーマン、右守ターマン、軍師シウラン、王女チンリウ、侍女アララギが参加した。軍議は、軍師シウラン、右守ターマンの主戦派の意見が取り入れられ、一気に決戦を挑むことになった。王女のチンリウ姫も出陣し、ともに戦うこととなった。イドム国が将軍を場内に呼び集め、出陣の用意をしている折しも、サール国の軍隊はすでにイドム城下にまで迫っていた。イドム国軍は決戦を挑み一日一夜激しく戦ったが、サール国は精鋭決死の兵士ばかりで、イドム国軍はもろくも敗戦し、国王以下、南方の月光山(つきみつやま)を指して逃走した。アヅミ王は月光山に立て篭もって城壁を構え、イドム国再興を図ることとなった。エールス王はイドム城を手に入れてイドム国を統治下に置いた。エールス王、サール国左守チクター、右守ナーリス、軍師エーマンはイドム城に入場し、勝利を祝うと、しばらくイドム城に駐屯することとなった。
主な人物
舞台
口述日1934(昭和9)年08月04日(旧06月24日)
口述場所伊豆別院
筆録者森良仁
校正日
校正場所
初版発行日1934(昭和9)年12月30日
愛善世界社版
八幡書店版第14輯 423頁
修補版
校定版7頁
普及版
初版
ページ備考
OBC rm8101
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