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文献名1霊界物語 第73巻 天祥地瑞 子の巻
文献名2第2篇 高照神風よみ(新仮名遣い)たかてるしんぷう
文献名3第17章 駒の嘶き〔1848〕よみ(新仮名遣い)こまのいななき
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ高照山の聖地を指していくと、途中の小川に、禊をしている美しい比女神がいた。顕津男の神が名を問うと、八十柱の比女神の一人、如衣比女(ゆくえひめ)であるとわかった。如衣比女は顕津男の神への想いのたけを歌うが、顕津男の神は、諸神の目があること、聖地高照山への途上であることなどを気にして、承諾しかねている。大御母の神はその様子を見かねて、顕津男の神の心は確かなので、ただ時がくるのをしばらく待つよう、如衣比女に歌い諭す。如衣比女は、大御母の神の歌に感謝し、三頭の銀の馬を献上する。馬の名はそれぞれ、天龍、銀龍、須佐、といった。顕津男の神が天龍に、大御母の神が銀龍に、如衣比女が須佐にまたがり、高照山の聖場に向か
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月13日(旧08月24日) 口述場所水明閣 筆録者白石恵子 校正日 校正場所 初版発行日1933(昭和8)年11月22日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 72頁 修補版 校定版153頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7317
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本文  太元顕津男の神は、大御母の神に導かれ、数多の諸神を従へて、真清水流るる天の八洲河を向津岸にうち渡り、麒麟の足もチヨクチヨクと、高照山の聖地をさして、道の隈手も恙なく、タカの言霊におくられて、とある小川辺に着き給ふ。この川の辺に脛もあらはに禊せる比女神あり、容姿端麗にしての如し。顕津男の神はこの美神に対し、

『由縁ある女神と思へどたしだしに
  われ御名知らず宣らせ給はれ』

比女神『われこそは神の依さしの如衣比女
  岐美来ますよと禊して待ちし

 大神の神言畏みただ一人
  けながく待ちぬ岐美の出でまし』

 顕津男の神はこれに答へて、

『八十神の汝は一つの細女か
  思ひにまかせぬ我を許せよ

 主の神のゆるし給ひし仲なれど
  百神たちの目を如何にせむ』

比女神『千早振神のゆるせし女男の道
  はばかり給ふ心恨めし

 大らかに居まさへ背の岐美天界の
  国を治むるいみじき神業よ

 見るからに川巾狭き須佐川も
  底ひは深きわがおもひかな

 須佐川はよし底ひまで乾くとも
  岐美に仕ふる心わすれじ』

 比古神はこれに答へて、

『高照のみ山にのぼる道なれば
  わが心根をはかりて許せよ』

比女神『村肝の心はげしくどよめきぬ
  いざみともせむ高照の山に

 高照の山は高しもさかしもよ
  わが駒に召せ麒麟をすてて』

比古神『大御母神の賜ひし麒麟なれば
  我いたづらに捨てがてに思ふ』

比女神『この駒は雌にいませば神業の
  みたまと思ひて安く召しませ

 白銀のしろき若駒に跨りて
  国つくりませわが真心に』

 比古神は面ほてりながら答へ給ふ。

『如衣比女神の神言の真心に
  報いむ術のなきが悲しき

 高照のみ山にわれは進みゆく
  汝は後より静に来ませよ』

 比女神は面をくもらせながら、

『情なき岐美の心よおほらかに
  雄々しくいませ世に憚らで

 凡神の眼を恐れ給はずて
  神の依さしの神業召しませ』

 ここに大御母の神は、両神が応答歌を聞きて痛ましく思ひ給ひしが、忽ち麒背を下り、如衣比女の神の御手をとり、熱き涙をたたへながら、

『妹と背の道は知らぬにあらねども
  暫しを待たせ良き日来るまで

 汝が神の清き心はわれも知る
  須佐の流の深きおもひを』

 比女神は打ちうなづきながら、

『情ある神の言葉にまつろひて
  良き日足る日をしのびて待たむ』

 如衣比女の神は須佐の川瀬に合掌し、声もしとやかに、マモムメミの言霊歌を宣り給へば、川の流れは真つ二つに分れて、中より銀の駒三頭躍り出で、高く嘶きながら比女神の側近く寄り来る。比女神は駒の頭を撫で擦りながら、

『この駒は顕津男の神召しませよ
  高照山はさかしくあれば

 この駒は大御母神召しませよ
  勝れて高きしろがねの駒

 いや果にのぼり来りし白駒に
  跨りわれは御供に仕へむ』

 顕津男の神は、

『比女神の生言霊ゆ生れたる
  駒をし見れば心動くも

 比女神の言霊清し白銀の
  駒は三つまで生り出でしはや』

と謡ひ給ひて麒麟をひらりと下り、駒の背に乗りかへ給ふ。この駒の御名を天龍と言ふ。天龍は鬣を振り尾をふり、比古神の僕となりしを喜びて、高く清く幾度となく嘶けり。如衣比女の神は駒の轡を右手に握らせながら、

『白妙の黄金の駒に跨りし
  岐美の姿は雄々しかりけり

 この駒の清く白きは岐美おもふ
  わが真心の色とこそ思へ』

 比古神は欣然として謡ひ給ふ。

『一度のみとのまぐはひ無けれども
  こころ楽しき白駒の背

 汝もまた駒に召しませ高照の
  山はさかしとわれ聞くからは』

 如衣比女の神は、

『ありがたし岐美の言葉は命かも
  駒の御供を仕へまつらむ』

 ここに大御母の神は銀龍の駿馬にまたがり、顕津男の神は天龍に、如衣比女の神は須佐にまたがり、轡をならべて戞々と、高照山の聖場に進み給ふぞかしこけれ。麒麟にまたがる万神も鳳凰の背に乗れる神々も「ウオーウオー」と叫びつつ歓呼の声は天に満ち、高照山の聖場も動くばかりに見えにけり。
(昭和八・一〇・一三 旧八・二四 於水明閣 白石恵子謹録)
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