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文献名1霊界物語 第26巻 海洋万里 丑の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3総説歌よみ(新仮名遣い)そうせつか
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ(一)ひの神国の中心地に夫婦の神が現れて、みろくの御代を開こうと四つ尾山の裾に斎の神の口を借りて、神代の有様を説き明かし、大和魂の養成に身も心も尽くして言の葉を百の神たちや諸人たちに宣旨したまう。神が表に現れて昔の神代に建て直し、奈落の底に落ちた餓鬼畜生の身魂まで助けようと三五の誠心を振り起して、血潮を吐きつつ雲霧を払う有り難さ。隔てなき世である神の国を待ち、五六七のうまし世を世界に照らすことこそ、実に尊さの極みである。(二)神が表に現れて、唐の身魂も諸共に治めて救う。百八十国の果てまでも照らす霊界物語。東西南北は天津日嗣の御陵厳に楽土と変わる。四方の国を晴らして助ける皇神は、蓮華台上に鎮まって天地と世を清め、梅の花が開くようにたちまち現れ出る。国常立大御神は、永遠に五六七の世を治め給う。高天原に隈なく照り輝く御光に我が身の雲を晴らしつつ、心の鏡を瑠璃光如来に磨かれて、いよいよ神の道をのどかに進むこととなる。世の中は紫陽花の花の色のように変化する。鬼も悪魔もたちまち、月の光に照らされて、国常立・豊雲野両神の神魂に見習って至仁至愛の身魂となるのである。これが神の教えにかない、睦び親しむ五六七の世である。日の大神は天の岩戸が開けて出でます。世界は光り輝く神の国となった。秀妻の国も仏教の教えを誤解したがために汚れてしまったのだが、経緯の二柱が波に漂うように迷っていた民草を救い上げた。富んだ人も貧しい人ものどかな園に睦びあい、良い・悪いという固い垣根を取り払って暮らすのが神の御代である。命を長く保ち、神人の光は高く天地にさえ渡るのである。錦の機の御仕組みで瑞御魂と厳御魂が並んで現世の亡びを助けようと大御声をせきこみ給う。しかしそれを聞く人もなく、木々がもまれる有様は並々ならない風情である。世界にとどろく葦原の瑞穂の国の民草よ、野にも山にも神の徳があり、秋の稲の稔りは著しい。それほどに神が守り給える尊さを思え。そして血潮に染まる紅葉や、清く咲く蓮華の花、隆々と登る旭光に倣って、神の道・秀妻の国の精神を世界の果てまで輝かせ、五六七の御代を楽しもう。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年07月13日(旧閏05月19日) 口述場所竜宮館 筆録者 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年6月5日 愛善世界社版3頁 八幡書店版第5輯 144頁 修補版 校定版3頁 普及版1頁 初版 ページ備考
OBC rm260003
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本文 (一)

ひの神国の中心地
ふうふの神が現はれて
みろくの神世を開かむと
よつ尾の山の山裾に
いつきの神の口をかり
むかしの神代の有様を
なにから何まで説き諭し
やまと魂の養成に
こころを尽し身をつくし
ときは堅磐の言の葉を
百の神等諸人に
千から限りに宣りたまふ
万代変らぬ神の愛
 嬉しみ悦び奉る。
かみが表に現はれて
むかしの神代に立直し
ならくの底に落ち込みし
がき畜生の身魂まで
らく土の園に手を曳きて
たすけむものと三五の
まこと心を振り起し
ちしほ吐きつつ雲霧を
はらはせ給ふありがたさ
へだてなき世の神の国
まつの五六七のうまし世を
せかいに照らし給ふこそ
 実に尊さの極みなれ。

(二)

かみが表に現はれて
みろくの神世を開かむと
からの身魂も諸共に
をさめて救ふ神の国
もも八十国の果までも
てらす霊界物語
にしや東や北南
あまつ日嗣の御稜威に
らく土と変る四方の国
はらし助くる皇神は
れん華台上に鎮まりて
てん地を清め世を浄め
せかい一度にかむばしく
むめの莟のここかしこ
とえうの紋の忽ちに
あらはれ出でて開くなる
くに常立の大御神
ときは堅磐に五六七の世
をさめ給ふぞ有難き
たか天原に隈もなく
てり輝きし御光に
わが身の雲を晴らしつつ
けしき卑しき心鏡を
るり光如来に研かれて
ここにいよいよ神の道
のどかに進む春の空
よは紫陽花の七変化
おにも悪魔も忽ちに
つきの光に照らされて
くに常立や豊雲野の
りやう神魂に神習ひ
し仁至愛の魂となり
かみの教に叶ひつつ
むつび親しみ五六七の世
なが鳴鳥の鳴き初めて
ほのかに開く岩戸口
ひの大神は美はしく
こころの儘に出でまして
ここに岩戸は開けにける
ろ西亜亜弗利加大洋洲
もろこし山の果までも
ひかり輝く神の国
ろく地は水に包まれて
きたなき曲津の影もなく
をさまり居たる磯輪垣の
ほ妻の国もいつしかに
なみを渡りて進み来し
ほとけの教を誤解して
ひに夜に汚れし現世を
たて直さむと現はれし
たてと緯との二柱
なみに漂ふ民草を
に本の元の大神の
こころの儘に救ひ上げ
としも豊に賑ひつ
もも千万の神等に
ひかれて遊ぶパラダイス
とみたる人も貧しきも
のどかな園に睦び合ひ
よしとあしとの岩垣を
はらして暮す神の御世
ながき命を保ちつつ
ほまれ目出度き神人の
ひかり天地にさえ渡る
にしきの機の御仕組
みづの御魂や厳御魂
ならびて爰に現世に
ほろびを救ひ助けむと
せき込み給ふ大御声
きく人さへもあら風や
きぎのもまるる有様は
なみなみならぬ風情なり
ほ妻の国と謳はれて
せ界に轟く葦原の
みづほの国の民草よ
のにも山にも神の徳
あきの稔のいちじるく
や百頴千頴の稲の波
まもり給へる尊さよ
ちしほに染むる紅葉や
はちすの花のいと清く
の山に沼にさえ渡る
りうりう昇る旭光に
ならひて照らす神の道
ほづまの国の精神を
せかいの果まで輝かし
 五六七の神世を楽まむ。

   大正十一年七月十三日 旧閏五月十九日   於竜宮館
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