文献名1霊界物語 第48巻 舎身活躍 亥の巻
文献名2第3篇 愛善信真よみ(新仮名遣い)あいぜんしんしん
文献名3第13章 月照山〔1267〕よみ(新仮名遣い)げっしょうざん
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日2023-05-28 12:01:29
あらすじ治国別、竜公が十二人のエンゼルに導かれて進み入った宮殿は、兜率天の前殿または前宮であった。最奥の御殿は大至聖所と称えられる大神の御居間である。大神の御居間には、いかなる徳高いエンゼルでも踏み入ることはできない。日の若宮といい、証覚のもっともすぐれた天人がただはるかに大神の御姿を拝することができるのみである。大神は天人の諸団体の前に太陽として現れ給い、その徳に応じて和光同塵的に光を減じて現れるのである。大至聖所における大神の御経綸とその御準備に至っては、いかなる証覚のすぐれた天人といえども明白にこれを意識することはできないのである。高天原に置いては、大神を源泉とする善徳の程度によって差別が生じるのみである。大神はすべての天人を導き、おのおのその所に安んぜしめ、天人が愛と信と智慧と証覚を得てその生涯を楽しましめ給う。言霊別命は奥殿深く進み、治国別と竜公が神界の都合によって天国巡覧の修業に上り来った由を奏上し、大神の許しを受けて盛大な酒宴を前殿において催すこととなった。正面に言霊別命が正座し、並んで西王母が右に座を占め、治国別と竜公はそのそばに席を設けられた。十二人エンゼルは麗しき葡萄の酒を捧げた。そして麗しい桃の実を一つずつ載せて治国別と竜公の前に据えた。西王母は、大神の血と肉にもたとえられる貴重な葡萄酒を治国別と竜公の杯に注いだ。この葡萄酒を飲むときは心のすべての汚れを払しょくし、広大な神力を授かり永遠の生命をつなぐことができる。次に西王母は桃の実をすみやかにこの場で食すよう二人に促した。この桃の実は前園になったものであった。西王母は一言も発せずにこにことうれしげに二人の顔を眺めていた。十二人の天所は音楽を奏し歌を歌い、舞を舞った。竜公は玉依別という神名を賜った。竜公は感謝の意を表そうとしたが、天国の光に打たれて一言も発することができなかった。西王母でさえ、大神の御側近き神殿においては謹慎し一言も発し給わないのである。しばらくすると、天女の舞姫は二人の婦人を先に立ててこの場に現れた。治国別がよくよく見れば、婦人は一人は紫姫、一人はお玉の方であった。紫姫は玉照彦、お玉の方は玉照姫を抱いていた。二人は西王母の目配せで玉照彦を治国別に、玉照姫を竜公の懐に抱かせた。しばらくすると天女二人が治国別と竜公の前に進み来たり、玉照彦と玉照姫を大事そうに抱き取ると、奥殿の大神の御殿に進んで行った。言霊別命は西王母に目礼をなし、二人を手招きして御殿を去って行った。二人が玉照彦・玉照姫を懐に抱いたことには深い意味があったのだが、二人はまだそれを解し得なかった。いずれ判然とする時が来るであろう。読者は楽しんで発表の時機を待たれることを希望する次第である。三人が表門に出ると、幾千人もの麗しい天人が、金色の旗を翻しながら三人を祝し出迎えた。治国別と竜公は夢ではないかと思いながら、天津祝詞を奏上しつつ天人の歓びの声に送られて言霊別命と共に進んで行った。言霊別命は麗しい山上に二人を伴い、四方の風景を眺めながら腰を下ろして休息した。言霊別命は、ここは第一天国の楽園で聖陽山であると二人に説明した。そして自分の使命はこれで終わったと告げた。今や生命の酒と天国の桃の実をいただいた二人は、天人の言語を明瞭に理解できるようになっているので、自由に天国団体を巡り、月の大神のまします霊国の月宮殿に参拝の後、帰還するようにと言い残すと大光団と化して姿を隠し給うた。治国別と玉依別(竜公)は感謝の涙に袖をうるおした。これより二人は天国の諸団体を訪問し、天人より歓待を受け、霊国の月宮殿を目指して進んで行った。二人はさまざまの花咲き匂う霊国の大野ケ原に立っていた。一人の宣伝使があたりに霊光を輝かせながら近づいて二人を呼び止め、自分は大八洲彦命であると名乗った。二人は月照彦神の前身である霊国宣伝使に出会い、感謝の涙に暮れ、大八洲彦命についていく。大八洲彦命は月照山に二人を導き、この奥に月の大神様の月宮殿があると案内した。三人は七つの門をくぐって邸内深く進んで行った。大八洲彦命は殿内にて珍しい果実や酒で二人を饗応した。二人は食しつつ、天津祝詞を怠らなかった。奥殿より金色燦爛たる御衣を着して現れた大神は、西王母であった。大八洲彦命は西王母にうやうやしく頭を下げ、治国別と玉依別両人が天国の修業を果たせたと報告し、感謝の念を述べた。大八洲彦命は、西王母を月の大神様と呼んだ。西王母は二人をねぎらい、これから天の八衢に戻ってアーク、タールの両人が迎えに来るのを待て、と伝えた。そうすれば二人は元の肉体に帰り、素盞嗚尊の神業に参加できるであろうと言い残して別れを告げた。二人はその後ろ姿を拝み、感慨無量の態であった。大八洲彦命もまた両人に別れを告げて姿を隠した。二人は祝詞を奏上しながら中間天国、下層天国と下りて行き、神業に参加すべく天の八衢指して帰って行く。
主な人物
舞台
口述日1923(大正12)年01月13日(旧11月27日)
口述場所
筆録者加藤明子
校正日
校正場所
初版発行日1924(大正13)年10月25日
愛善世界社版187頁
八幡書店版第8輯 658頁
修補版
校定版194頁
普及版98頁
初版
ページ備考
OBC rm4813
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