文献名1聖師伝
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名322 神島開きよみ(新仮名遣い)
著者大本教学院・編
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大正五年、聖師が四十六歳の春であります。聖師の霊眼に坤の方の海中にホーロクを伏せたような島が映ずるのでしたが、それから歯ぐきの上のところがウヅき出し、四十八日目にシャリになって出ました。こころみに手にとって見ますと、毎日霊眼で見せられていた島の形そのままでありました。
聖師は直ちに調査を始められますと、播州高砂沖にホーロク島、一名・神島といわれる島のあることがわかりましたので、旧五月五日踏査されました。この島は、昔から「朝日の直刺す夕日の日照らす高砂沖の一つ島一つ松、松の根元に三千世界の宝いけおく」と言い伝えられた島であります。
さらに旧五月二十五日に、聖師はじめ役員信者一行六十三人が参拝することになり、高砂の港から船を出しました。その日は、朝のうちは大変好い日であったのに、エライ風と雨になって来ましたので、船頭は船を出せないと言いますし、一同は「早く船にのせてくれ」といって、二時間ばかり両方でネリ合っていましたが、一同は船を出しさえしたら、天気は晴れるというので、当時船の準備を頼まれていた漁師の橋本福太郎氏は、とにかく港の口まで船を出すことにしました。
いよいよ船を出しますと、急に今までの雨もやみ風もしずまり、浪もおだやかになって日の光りがさして来ました。一同は祝詞を奏上しつつ進みました。だんだん船が進むに従って風が凪ぎ、南風が北風にかわり、帆をかけて神島に進みました。
午後四時ごろ神島に着き、当日女装をされた聖師は山の頂上で神霊を奉迎され、日の暮れ方一行は無事高砂に帰られました。
この神島は丹後沖の無人島・沓島と相ならんで、大本にとっては非常に因縁の深い島でありまして、沓島は艮の金神・国常立大神の神霊の落ちておられた島であり、神島は国常立大神の妻神、坤の金神・豊雲野大神の神霊の落ちておられた島であるということが明かになったのであります。聖師が女装をして女神の姿で神島にお渡りになったのも、この坤の金神に因縁があったからであります。
「感謝祈願詞」の中に「総ての感謝と祈願は、千座の置戸を負ひて、玉垣の内津御国の秀津間の国の海中の、沓島神島の無人島に神退いに退はれ、天津罪、国津罪、ここたくの罪科を、祓い給ひし、現世幽界の守神なる、国の大御祖国常立大神、豊雲野大神、亦伊都の御魂美都の御魂の御名に幸え給いて聞し食し云々」と示されてある所以であります。
その後、同年の旧九月八日開祖を始め出口家一統、その他多数の役員信者は綾部を出発して、翌九日神島に参拝されました。
この時、聖師は枯枝で箒と熊手の形をこしらえ、地上に投げられましたところ、二代すみ子さんの膝にいた六歳の一二三さんと二歳の尚江さんがそれを拾ってごもくを海の方へ掃き出しました。開祖はすみ子さんにむかって「高砂の尉と姥とが二人の子供にうつって、実地を見せているが、判るか」と言われました。
昔から結婚式を挙げる時に用いられる高砂の尉と姥というのは、お目出度いものであるとされて何の意味かハッキリしませんでしたが、この尉とは艮の金神・国常立大神のことであり、姥とは坤の金神・豊雲野大神のことであるということが明かになったのであります。
この神島の参拝によって尉と姥がそろって大本へ上り、金龍海の大八洲神社に神霊が鎮祭されることになり、それから大本の神業は、いちじるしい進展を遂げてゆきました。神諭に示されている「松の根元の大掃除」が露骨になって行ったのであります。
この日、開祖の手から聖師に関して次のような重大な筆先が出されたのであります。
「五六七神様の霊はみな神島へ落ちておられて、未申の金神どの、素盞嗚尊と小松林の霊が五六七神の御霊で、結構な御用がさしてありたぞよ。
ミロク様が根本の天の御先祖様であるぞよ。国常立尊は地の先祖であるぞよ。
二度目の世の立替については、天地の先祖がここまでの苦労をいたさんと、物ごと成就いたさんから永い間みなを苦労させたなれど、ここまでに世界中が混乱ことが、世の元からよく判りて居りての経綸でありたぞよ。
天地の開ける時節が参りて来たから、守護神に改心が出来んと、人民には判りかけがいたさんから、変性男子があらわれて、世界の実地を分けてみせるなり、次に変性女子があらわれると、ビックリをいたして、世界中が一度の改心を致さなならんやうな神事があるから、改心が一等ぞよ。
今度神島へ坤の金神の身魂が御参りになりたに就て、変性女子の御苦労な御用の事実をあらわすぞよ。
変性女子があらわれると、坤の金神どのの神力が出るから、誠の心で願えば、何事でも直ぐに聞済みあるぞよ。
天の御先祖様が世に落ちて御出ましたゆえ、地の世界の先祖も、世に落ちておりたから、世界中が暗黒同様になりてしもうて、この世の立替いたすのには、なかなかに骨が折れるなれど、何かの時節がまいりたから、これから変性女子の身魂を表に出して、実地の経綸いたさして、三千世界の総方様へ御目にかけるが近よりたぞよ。
出口直八十一歳の時の筆記」