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文献名1霊界物語 第28巻 海洋万里 卯の巻
文献名2第1篇 高砂の島よみ(新仮名遣い)たかさごのしま
文献名3第2章 無理槍〔802〕よみ(新仮名遣い)むりやり
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-11-11 18:37:16
あらすじタールスの報告を聞いて、サアルボースとホーロケースはヤーチン姫に対して大いに怒った。そして、ヤーチン姫に見方をした侍女のマリヤス姫を詰問した。マリヤス姫は、血だらけになりながら、自分は実は先代アークス王の落胤であり、サアルボースとホーロケースの身辺を探るために侍女となって忍び込んでいたのだ、と明かした。サアルボースらはそれを知ってマリヤス姫に斬ってかかったが、マリヤス姫は刃をかいくぐってサアルボースとタールスを投げ飛ばすと、その場を逃げてしまった。一方カールス王は、日ごろ想いを寄せるヤーチン姫の病気が重いとの報を受けて落胆し、新高山の渓谷から身を投げて死のうと、夜密かに館を抜け出して谷のほとりをさまよっていた。するとヤーチン姫の姿をした美人が、中空を歩きながら現れ、王の手を取って館まで送ると、その姿は忽然と消えうせた。これは、王の自殺を押し留めようとの邪霊の計略であった。また王は姫の姿が煙のように消えてしまったことでヤーチン姫に対して疑念を抱くことになった。そこへ、病気が快癒したヤーチン姫が、王に面会しようとやってきた。しかし王は姫に対して疑念を抱いたままであった。そこへサアルボースとホーロケースがやってきた。サアルボースは本物の姫はすでに死して、邪神が化けているのだと王の前に申し立てた。ヤーチン姫と父・エーリスをはじめ従臣たちは、サアルボースの讒言に怒った。しかしカールス王は前夜の邪神の姿に惑わされ、疑いを晴らすことができなかった。サアルボースは王の疑心に乗じて、数多の部下に命じてヤーチン姫を捕らえてしまった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月06日(旧06月14日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年8月10日 愛善世界社版22頁 八幡書店版第5輯 360頁 修補版 校定版22頁 普及版9頁 初版 ページ備考
OBC rm2802
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本文  タールスの報告によつて、サアルボース、ホーロケースの二人は足音荒々しく、此場に現はれ来り、セールス姫に向ひ、
サアルボース『只今タールスの注進に依れば、姫はヤーチン姫の病気見舞に参り、名状す可らざる虐待を蒙り、拭ふ可らざる侮辱を被りしと聞く。果して真か。サアルに於ても覚悟を致さねばならぬ。事の顛末を包まず隠さず物語つて呉れ。怪我は大きくはなかつたか。気分はどうだ』
と流石の悪人も、吾子の愛に引かされて、胸を轟かせ乍ら、慌だしく問ひつめた。セールス姫はさも苦しげに漸く顔をあげ、
『御父上様、叔父上様、残念で御座います。……どうぞ此讐敵を討つて下さいませ』
 サアルボースは首を縦に振り乍ら、
『ヤア心配するな。天にも地にも掛替のない一人の娘、仮令台湾島を全部手に握るとも、汝の生命には換へられ難し。大切なる娘を打擲致せし憎くきヤーチン姫、今に思ひ知らせてやらう』
と子の愛に掛けては、目の中へ這入つても痛くないセールス姫の針を棒に変へての陳弁を一も二もなく信じて了つた。
セールス『それにつけても残念なのは、マリヤス姫で御座います。彼はいつも妾が侍女として仕へ乍ら、一事々々口答を申し、今日も今日とて、ヤーチン姫に無体の乱暴と恥辱を受けたる主人の妾をいたはらず、却て痛快げに欣々と立帰り、タールスの訊問に対しても一言も答へず、つまり妾親子の悪虐無道を天の戒め玉ふものなりと、口には言はねど、其面色にありありと画いてゐます。それ故妾は女の身として乱暴とは知り乍ら、ヤーチン姫より蒙りたる迫害と恥辱を彼に移して、タールスに見せました。女の身としての乱暴狼藉、心きつき娘と、どうぞ御叱り下さいませぬ様、余り残念が凝つて、マリヤス姫を打擲致しました』
とワツと許りに声をあげて泣き倒れ、身を揺つて悶えて居る。ホーロケースはニヤリと笑ひ、
『ヤア待つて居たのだ。斯ういふ事がなければ、吾々の陰謀は成就致さぬ。……セールス姫、能くも打擲されて帰つた。如何に病気とは言へ、ヤーチン姫の乱暴狼藉、到底カールス王の妃としての資格はこれにて絶無となつた。あゝセールス姫、汝が今日受けたる虐待と侮辱は、却て汝が身の仕合せ、よくもマア苦められた。……時にマリヤス姫、汝はセールス姫の侍女として、昼夜身辺に仕へ乍ら、何故ヤーチン姫に向つて抵抗せなかつたか。何の為の侍女であるか。汝の不忠不義の天罰は忽ち眼前に巡り来つて、此有様、天はセールス姫の手を借つて汝を戒め玉うたのだ。必ず恨むことはならぬぞ。恵の鞭と思つて、有難くセールス姫の前に両手をついて謝罪致せよ』
 マリヤス姫、漸く血汐の滴る顔を拭ひ乍ら、つと身を起し、四人をハツタと睨みつけ、
『妾こそは賤しき汝が娘セールス姫の侍女となり、汝親子が日夜の陰謀を監視せむ為、前アークス王の旨を受け、汝が家に忍び込みし者なるぞ。妾はアークス王の落胤マリヤス姫……言はばカールス王とは兄妹の間柄、汝が如き賤しき親子の侍女として仕へしも、深き仔細あつての事、天は何時までも、汝親子が悪逆無道を赦し玉はず。妾はこれより、カールス王の御兄の前に出で、汝が陰謀を一々申告し国内一般に発表せむ。さは去り乍ら、汝只今より悔い改めて、善道に帰りなば、此儘にて差許す可し。返答如何』
と、勢烈しく詰責し始めた。サアルボース外三人はマリヤス姫の言葉に肝を潰し、如何はせむと暫しためらひ居たりしが、茲まで企みし陰謀、いかで初心を翻さむや、互に目と目を見合し、各長刀を引抜き、マリヤス姫に前後左右より、斬つてかかる。
 マリヤス姫は刃の中を上下左右に潜りぬけ、サアルボースの襟首をグツと握つて、庭前の溜池に投げつけた。
マリヤス『ナニ猪口才な』
と抱つくタールスの又もや襟首とつて高殿より眼下の泉水に投げ込んだ。残り二人は此態に驚き、此場を逃げ去つた。
 マリヤス姫は悠々として鏡の前に立ち、髪をつくろひ、衣服を着替、天の数歌を歌ひ乍ら、何処ともなく、玉の如き姿を隠して了つた。あゝマリヤス姫の行方はどうなつたであらう。
    ○
 カールス王は日頃念頭にかけたるヤーチン姫の危篤の報に接し、失望落胆の余り、新高山の淡渓に身を投げ、恋愛の苦痛を免れむと、夜窃に館を立出で、谷の畔に到り、彼方此方と死場所を求めて彷徨ひつつあつた。
 谷の彼方に忽然として一塊の火光現はれ、其中より容色端麗なる美人、莞爾として中空を歩み乍ら、カールス王の前に近付き来り涙を腮辺にたらし乍ら、細き繊手をさし伸べて、カールス王の手を握つた。カールス王は忽ち精神恍惚として吾身の此処にある事を忘るる計りであつた。能く能く見れば、夢寐にも忘れぬヤーチン姫に容貌、骨格、言葉の綾までも其儘であつた。
 女、言葉静かに、
『妾が最も愛するカールス王よ』
と言つた限り、恨めしげに両眼に涙を湛へて居る其愛らしさ。カールス王は忽ち心輝き、今迄の悲哀の情は全く消え失せた。
カールス『御身はヤーチン姫ならずや。病気危篤に陥り、汝が命旦夕に迫ると聞きしより、吾は失恋の結果、此渓流に身を投げて、汝の来るのを幽界にて待たむと思ひしに、俄に変る汝の容貌、且つ健全なる其身体、如何せしぞ』
と不審顔に問ひつめた。ヤーチン姫は莞爾として打諾き乍ら、カールス王の手を取り、館を指して帰り行く。
 館の前に近付き見れば、今迄伴ひ来りし姫の姿は煙の如く消え、月は中天に皎々と輝き、油蝉の声は彼方此方に騒がしく聞えて居る。カールス王はフツと気が付き、
『サテ訝かしや、吾は失恋の結果、渓流に身を投げむとせし時、ヤーチン姫来りて、此処まで伴ひ帰りしと見しは夢なりしか。何は兎もあれ、館に入りて休息し、其上にて決心の臍を固めむ』
と独語つつ、奥の間に忍び足にて進み入る。
 今現はれしヤーチン姫は、セールス姫が使役せる金狐の邪霊の変化であつた。カールス王の変死を喰ひ止め、吾目的を達成せむとの計略より出でたる魔術であつた。
 カールス王は奥の間に端坐し双手を組んで、ヤーチン姫の雲に乗り谷を渡り、或は吾が館の前にて煙の如く消え失せたるを見て、稍怖気づき、疑惑の念に駆られて其夜は一睡もせず夜を明かした。
 ヤーチン姫は三五教の神徳に依つて、さしもの重病も全く恢復したれば、ユリコ姫、キールスタンを伴ひ、カールス王の館を訪問した。表門には門番のホールいかめしく控へて居る。
キールスタン『あいやホール、只今ヤーチン姫様の御来城、何卒一刻も早くテーレンス殿に申上げ、カールス王の御前に奏聞して下さい』
ホール『ハイ承知致しました。暫く此門前に御待ち願ひます』
と足早に奥深く進み入り、テーレンスに委細を報告した。テーレンスは直ちにカールス王の御前に伺候し、
『只今ヤーチン姫、御来城で厶います』
との声に、カールス王はハツと驚き、
『ナニ、ヤーチン姫が参つたか。雲に乗つて参つたのでないか。又館の入口にて消滅は致さぬか。よく調べて来て呉れ』
テーレンス『これは又異な事を承はります。妖怪変化ならぬヤーチン姫様、雲に乗り、或は煙の如く消滅し玉ふ道理は厶いませぬ。立派なる玉の輿に御乗り遊ばし、キールスタン、ユリコ姫御供を致して参られました。直様御通し申しませうか』
 カールス王は暫く小首をかたげ、吐息をもらし乍ら、
『何は兎も有れ、吾目通へ通せ』
 『ハイ』と答へて、テーレンスは自ら門前に迎へ、王の前に三人を案内した。
 ヤーチン姫恭しく両手を仕へ、
『妾は、ヤーチン姫で御座います。永らく病気に付き、いろいろと御心配掛けまして、御蔭によりて此通り全快を致しました。どうぞ御安心下さいませ』
 カールス王は稍暫し無言の儘、ヤーチン姫の姿に目を放たず、考へ込んで居る。夜前現はれたヤーチン姫に寸分違はぬ訝かしさ。又もや昨夜の妖怪変化にはあらざるかと、無言の儘考へ込んで居た。
 斯かる所へ宰相神のサアルボース、ホーロケースの両人は、セールス姫を先に立て数多の従者を引連れ、カールス王の館の奥の間指して、遠慮会釈もなく進み来り、此態を見て、冷笑を向け乍ら、カールス王に向ひ、
サアルボース『これはこれはカールス王殿、いつとても御健勝で吾々恐悦の至りに存じます。就いては御存じの通り、ヤーチン姫は発狂致し、身体は痩衰へ、最早削るべき肉もなく、骨計の醜き有様、到底台湾島のカールス王が妃として仕へ奉る事は不可能となりました。実に吾々は御気の毒と申さうか、残念至極と申さうか、憂苦の結果申上げる言葉も知りませぬ。就いては一日も妃なくして、万機の政事を総裁することは出来ますまい。不束乍ら吾一人娘セールス姫を王の御妃として献上仕りまする。どうぞ不束者なれ共、幾久しく御納め下されまする様に、国家の為に申上げまする』
と稍強圧的にセールス姫を妃となすべき事を申込みたり。
 カールス王は五里霧中に彷徨する如き面色にて、何の応答もなく黙然として、ヤーチン姫、セールス姫の顔を見比べてゐた。
 キールスタンは不審の眉をひそめ、
『サアルボース殿の只今の御言葉、ヤーチン姫様は病気の為、身体痩衰へ醜き御姿到底王妃としての御用は勤まらないかの如く仰せられましたが、御覧の通りヤーチン姫様の御病気は既に既に御全快遊ばされ、斯の通り御健勝なる御身体、英気に充ちた御容色、然るに何を以てか、宰相殿は左様なことを仰せられまするか』
と反問した。サアルボースはニツコと笑ひ、
『只今此処に安坐し居るヤーチン姫は本者にあらず、これ全く妖怪変化の偽者で御座る。雲に乗り、或は身を白烟と消し、種々雑多の魔術を使ひ、王の館に忍び込み、巧言令色の限りを尽し、王の心胆を奪ひ、国内を攪乱せむとする悪魔の再来で厶る。某は不肖なれ共、バラモン教の大神の神力に依りて天眼通を得たれば、ヤーチン姫の真偽を分別する位は朝飯前の事で厶る。あゝサテモ サテモ、当館内には盲神許りの……よくも集まつたもので厶るワイ。アツハヽヽヽ』
と肩を揺り、パツとキールスタンを睨め付けた。
キールスタン『益々以て不届き至極の宰相の言葉、何を証拠に左様の事を仰せらるるか』
サアルボース『汝等如き盲神の関知する所ではない。賢明なるカールス王に於ては、よくも其真偽を御存じの筈、吾々が弁明するの必要は御座らぬ。……恐れ乍らカールス王様、如何思召しまするや』
 カールス王は黙然として腕をこまねき、俯むいて思案に暮れて居る。
ヤーチン姫『アイヤ宰相殿、妾を妖怪変化とは、何を証拠に仰せらるるか。詳細に弁明なされよ。返答次第に依つては、ヤーチン姫容赦は致しませぬぞ』
 カールス王の叔父エーリスは稍言葉を荒らげ憤怒の面色物凄く、
『ヤア、サアルボース、汝は無礼千万にも吾娘ヤーチン姫を妖怪変化と申すは何故ぞ。これには深き企みのある事ならむ。詳さに事情を申述べよ』
 ホーロケースは立あがりて、
『エーリス殿に申上げます。貴方の御娘、ヤーチン姫様は先つ頃重病に罹らせられ、身体は痩衰へ、見る影もなき御姿と御成り遊ばされ、到底御全快の見込みもなく、カールス王様を始め、吾々一同憂苦の情に堪へず、如何にもして一刻も早く御全快遊ばす様と、バラモン神に祈願を籠め居りました所、三五教の邪神忽ち来つて姫の肉体を喰ひ、己代つてヤーチン姫と成りすまし、斯の如く堂々として、此処に姿を現はして居りまする。現在御父上なる貴方の御目にさへも、其真偽が判明せないまで、よく化込んだ枉神、到底一通りや二通りでは、正体を現はす様なチヨロコイ奴では御座らぬ。此真偽はカールス王様の既に御承知の事と存じまする。言はば貴方の御娘ヤーチン姫の仇敵で御座いますれば、此場で御手討に遊ばされたう存じます。万一御疑ひとあらば、憚り乍ら此ホーロケースが此場に於て退治し御目にかけませう』
ヤーチン姫『コレコレ、ホーロケース、そなたは何を言ふのだ。気が違うたか。トツクリと妾が顔を調べて見よ』
ホーロケース『カールス王様、貴方の御考へは如何で御座いまする』
カールス王『如何にも合点の往かぬヤーチン姫、昨夜雲に乗り、吾前に現はれ、再び館の前にて消え失せたる不思議の女に寸分違はぬ此女。吾は正しく妖怪変化と見るより外に手段はない』
 サアルボース、ホーロケースの両人は王の言葉を聞くより、俄に鼻息荒く、
サアルボース『王者の言葉に二言なし。汝ヤーチン姫、妖怪変化にきはまつたり。此国の掟に従ひ、ヤーチン姫を籠に乗せ、新高山の淡渓に投げ棄て、災の根を絶たむ。……如何にエーリス殿、これでも猶御疑ひあるや』
と睨めつけた。エーリスは暫く首を傾けて居たが、頓て王に向ひ、
『カールス王よ、ヤーチン姫を妖怪変化に相違なしと断定さるるや』
と息を喘ませ、問ひつめた。カールス王は首を左右に振り、
『否々吾は決して妖怪変化と断定はせない。只訝かしき昨夜出会ひたる女に、容貌其他寸毫の差なきを不思議と思ふのみ。果して妖怪変化なりや、ヤーチン姫なりや、これは未だ判明せず』
 エーリスはサアルボース兄弟に向ひ、
『宰相殿、今の王の御言葉に依れば、未だ的確なる妖怪変化と認め玉はざるに非ざるか。然るに軽々しくヤーチン姫を妖怪変化として、渓流に棄つるは没義道で御座らう。今一息御熟考を願ひませう』
 ホーロケースは言下に、
『お黙りなさい。カールス王の叔父たるの地位を利用して、吾等が忠言を遮らむとする貴神の振舞、如何に親子の愛情に眼眩めばとて、妖怪変化を以てカールス王の妃となし、国家を紊乱せむとするは不忠不義の至りで御座らう。御控へめされ』
 サアルボースは又もや立上つて、
『一旦王者の口より妖怪変化ならむと宣示されたる以上は、再撤回す可からず。且又現在目前に居る妖怪に対し、真偽に迷ふが如き暗君なれば、王としての資格は絶無なり。速かに退位さるるか、さなくば吾言葉を容れ、ヤーチン姫と変じたる妖怪を淡渓に捨て、セールス姫を容れて妃となし玉はば、上下一致、天下泰平の祥兆を見む事火を睹るより明かならむ、返答承はらむ』
 のつぴきさせぬ釘鎹にカールス王も返す言葉なく、うつうつとして顔色青ざめ、二三の従臣と共に奥の間に姿を隠した。サアルボース、ホーロケースの二人は数多の従臣に命じ、ヤーチン姫を高手小手に縛め、粗末な吊籠に入れ、父のエーリス始め、キールスタン、ユリコ姫の止むるのも聞かばこそ、突きのけ撥ねのけ、凱歌を奏しつつ淡渓指して進み行く。
(大正一一・八・六 旧六・一四 松村真澄録)
(昭和一〇・六・五 王仁校正)
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