文献名1霊界物語 第22巻 如意宝珠 酉の巻
文献名2第2篇 心猿意馬よみ(新仮名遣い)しんえんいば
文献名3第8章 鬼の解脱〔700〕よみ(新仮名遣い)おにのげだつ
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日2021-06-04 17:38:38
あらすじ高姫は荒野原に居た。頭の取れた地蔵が左手に玉を載せている。その玉を如意宝珠だと思って、高姫は地蔵の手から玉を取ろうともがいていた。すると地蔵の後ろから、黒姫、鷹依姫、竜国別、テーリスタン、カーリンスが現れた。高姫は黒姫に、黄金の玉探索の首尾を尋ねる。黒姫は、自分たちは身を投げて死んだのだが、高姫を取り殺してこの地獄に連れて来たのだ、という。高姫が自分の頭を探ると、三角形の紙帽子が被せられていた。どうやら自分が死んだらしいと悟ると、高姫は逆上して五人を怒鳴りつけた。しかし五人は数を頼りに高姫に掴みかかり、高姫は追い詰められてしまう。荒野原を逃げていくと、大川に突き当たった。高姫は濁流に飛び込んで向こう岸に渡ると、ぬれた着物を抱えて薄の原を傷だらけになりながら逃げて行った。五人はなおも追いかけてくる。高姫は薄の中に隠れている。見ると五人は鉄棒を引っさげた鬼の姿になって高姫を探している。鬼は高姫は先に行ってしまったと思って駆け出すが、一人の赤鬼だけが、ここでもう少し高姫を探すと言って残った。赤鬼は黒姫であった。赤鬼となった黒姫は、高姫を助けようとの心で、他の鬼が行ってしまったのを幸い残って高姫を探していたのであった。赤鬼の黒姫は、高姫を背負って幽界の安全地帯に運んでいった。しかし山をいくつも越えていった先に、玉草の生えた池のほとりに着くと、赤鬼はにわかに高姫を降ろすと、池の中に飛び込んでしまった。高姫は不審に思って、赤鬼が残した鉄棒を手に取ると、それは張子の棒であった。しかし鉄棒を持つやいなや、高姫は黒鬼と化してしまった。池の中から黒姫が元の姿で現れて、鉄棒は執着を表しているから、捨ててしまうようにと高姫の黒鬼に呼びかけた。黒姫は、執着を捨てて池に飛び込んだところ、池の中に立派な女神が現れて元の姿に戻ることができたのだ、と高姫に忠告した。そこへ残りの四人の鬼がやってきて、高姫の黒鬼に襲いかかろうとする。高姫は鉄棒で応戦しようとするが、黒姫の忠告の声ににわかに我に返り、鉄棒を投げ捨てて池に飛び込んだ。他の四人の鬼たちもそれにならった。水底に麗しい女神が現れて、一同に対して、まだ幽界に来るべき者ではない、執着心の悪魔に引きずられてこんなところまで来たのだから、一刻も早く立ち返れ、と諭した。そして女神は、小和田姫命またの名を地蔵菩薩だと名乗った。高姫はたちまち麗しい原野に花に囲まれているかと思うと、気が付けば杢助に介抱されながら、言依別命らが天の数歌を歌うのを聞いていた。これ以降高姫の病気は拭うがごとく消えてしまった。
主な人物
舞台
口述日1922(大正11)年05月25日(旧04月29日)
口述場所
筆録者北村隆光
校正日
校正場所
初版発行日1922(大正11)年7月30日
愛善世界社版99頁
八幡書店版第4輯 416頁
修補版
校定版102頁
普及版46頁
初版
ページ備考
OBC rm2208
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