文献名1霊界物語 第29巻 海洋万里 辰の巻
文献名2第1篇 玉石混来よみ(新仮名遣い)ぎょくせきこんらい
文献名3第4章 野辺の訓戒〔826〕よみ(新仮名遣い)のべのくんかい
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日2021-12-21 17:55:48
あらすじ驚いて樹下に駆け寄った竜国別も、あっと悲鳴を上げてその場に倒れてしまった。テーリスタンは白楊樹から落ちて動けず、鷹依姫一人だけが泰然として天津祝詞と天の数歌を歌って回復を祈願している。鷹依姫は三人が唸り声を出しているので、命に別状はないと安心し、黄金の玉をアールから騙し取った罪を大神に謝罪しながら夜を明かした。竜国別とカーリンスはようやく正気づいて起き上がると、玉への執着を責められて恐ろしい夢の警告を受けた、と二人涙ながらに語って懺悔を始めた。テーリスタンは二人が弱気になったことをたしなめたが、竜国別はこれは神様の懲戒だと言い、カーリンスも同意した。鷹依姫はお道のためなら初心を曲げずに断固として進むのだと言い放って自ら白楊樹に登ろうとした。しかし白楊樹にはよくよく見ると大きなムカデや蛇が巻きついていて登って進むことができない。鷹依姫は、ここに庵を結んでムカデや蛇が根負けして退散するまで頑張るのだ、と言って三人に草庵を作らせた。四人は夜露を凌ぎつつ、庵の中で天津祝詞を奏上していた。すると外から異様な声が聞こえてきた。竜国別、テーリスタン、カーリンスは寒水を頭から浴びせかけられたような感じがして、びりびりと震え出した。鷹依姫は一人平気な顔をして、怪物を言向け和そうと外に出て行こうとする。三人が止めるのも聞かず、鷹依姫は萱原に出て怪しい声に向かって誰何すると、大音声に天の数歌を歌い上げた。前方に白煙が立ち上り、頭の光った蛸入道が現れた。蛸入道は鷹依姫の素性を知っており、テーナの酋長から黄金の玉を騙し取ったことを責め立てた。鷹依姫は、天下国家のためなら細部を省みない心だと言い返す。蛸入道は、自分は悪神の将・猿世彦の悪霊であり、三五教の人間に怨みを晴らそうと、この櫟ケ原で待っていたのだと明かした。鷹依姫は、猿世彦の本守護神は狭依彦という立派な神となっていると言い、蛸入道を解脱させようとする。蛸入道も自分を済度してくれる者を待っていたというが、鷹依姫の祝詞はまったく効果を表さない。蛸入道は、鷹依姫の心に執着心という鬼が潜んでいるので、言霊が濁りきっていると指摘した。そして玉のことは思い切って善心に立ち返るようにと諭した。また、黄金の玉はすでに発見されて言依別命によってある地点に隠されていることを告げ、言依別命と国依別が鷹依姫たちを探して高砂島にやってくるので、海岸伝いに北上し、アマゾン河をさかのぼって玉の森に向かうようにと伝えた。鷹依姫は怪物の言葉に真実味を受け取り、玉への執着心を捨てて櫟ケ原から海岸に出て、北へと進んで行った。ちなみにこの怪物は実は怨霊ではなく、木花姫命が一行の執着心を取り払おうとのお計らいであった。
主な人物
舞台
口述日1922(大正11)年08月11日(旧06月19日)
口述場所
筆録者松村真澄
校正日
校正場所
初版発行日1923(大正12)年9月3日
愛善世界社版51頁
八幡書店版第5輯 483頁
修補版
校定版51頁
普及版24頁
初版
ページ備考
OBC rm2904
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