文献名1浪の音
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3邪神活躍よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2024-10-31 06:24:00
ページ123
目次メモ
OBC B120900c24
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本文
曲神の野心募りて日に夜に自己愛のみの運動を為す
春蔵は信者の家をかけめぐり二人の排斥運動はじむる
二人まで学者きたりて大本をみだすと云ひて驚き狂ふ
曲神は学者をきらひ暗愚者を誑さんとたくらむものなり
狸舟
和知川にわれをいざなひ春蔵は舟覆さんとたくらみて居り
遊船には野崎兄弟初めとしわれと春蔵竹村なりけり
竹村は舟のなかにて笑ひ出し惟神的にたくみを自白す
春蔵は顔蒼ざめてぶるぶると物をもいはず慄ひ居たりき
竹村は岸に遊船を漕ぎよせて川中に舟つきやり逃げゆく
竹村に水棹とられてわが舟は水のまにまに流るるあやふさ
春蔵はたまりかねてや素裸になりてざんぶと淵に飛びこむ
水ごころ知らぬ春蔵は水そこに深く沈みて浮きも上らず
このさまを見るよりわれは素裸となりて河中に飛び込みにけり
水底を深くくぐりて春蔵の足をひきつつ浅水にかけよる
いろいろと水を吐かせて介抱しやうやく息をふきかへさしむ
水泳を知らぬ野崎氏兄弟の舟は急流におちんとぞする
われはただ二人の命を救はんと韋駄天走り舟に追ひつく
舟のへに片手をかけて浅き瀬に力限りに引ずりてゆく
われにして水泳術を知らざれば四人残らず溺死れたるべし
小人潜伏
竹村はそれより四五日顔見せず付近の村にかくれ居たりき
春蔵はわれに命を救はれて謝辞をものべずふくれ居たりき
上谷に逃げ帰りつつ春蔵はわれを却つて悪しざまにいふ
われのみか大本開祖の御身まで信者あつめて罵りにけり
野崎氏と竹村四方の仲悪く何事につけても衝突のみせり
野崎松井二人を股肱とたのみつつわれは開祖の道に尽せり
猛烈なる春蔵竹村の反対にふたたび信者は来らずなりぬ
神職入信
猛烈な反対ぶりに憤慨し舘の神職たづね来にけり
舘村の神職の名は福林安之助てふ人格者なり
福林宅に招かれ村人をあつめて神の道ときにけり
村びとはわが説く道に共鳴し金明会の信者となりけり
二三日この村に居て道説けば隣村よりもあつまり来る
福林宅に支会を設置して綾部の金明会に帰れり
福林信者ひきつれ日日に詣できたりて神徳をよろこぶ
春蔵は大にねたみただ一人舘に到りて開祖をののしる
春蔵の行為をかなしみ福林誠の道を説けども聞かず
福林はかねて小林友平と神代復古の運動せし人
福林は神代復古に熱中し狂人あつかひされたる人なり
有名な親孝行の名を得たる福林氏は愛善の人なり
甘言罵言
春蔵の甘き言葉にあざむかれ舘の信者は上谷にあつまる
出口開祖上田会長はにせ者と口を極めてののしる春蔵
あたらしき信者は是非の分別もなく春蔵にだまされて居り
あちこちの信者の家に春蔵はわれをそしりし手紙おくれり
各地より信者驚き馳せ来たり開祖とわれに実否をただせり
百千鳥朝夕べをさへづれど小雲の流れは淙淙たりけり
川風の流るる音と百鳥の啼く音は夜半の興趣添ふるも