文献名1出口王仁三郎全集 第5巻 言霊解・其他
文献名2【随筆・其他】よみ(新仮名遣い)
文献名3恋愛に就てよみ(新仮名遣い)
著者月の家
概要
備考2023/10/08校正。著作集3(相手の人格を見いだせ)にも掲載されている。
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データ最終更新日2023-10-08 02:47:03
ページ605
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本文
現代青年男女の主唱する恋愛神聖論なるものは、至つて浅薄なものの様である。美人だ、ナイスだ、キヤラモンだ、色男だ、曲線美だ、肉体美だ、お尻が細い、乳房がツンモリしてゐる、肌が艶滑だ、色が白い、明眸咬歯だ、髪が烏の濡羽色だ、花顔柳腰だ、新月の眉だなぞいふ所から出発してゐるが、それが直ちにあつらへ通りに成立するものではない。そんな事が標準として芽生えるものは、其の大部分は性欲のみを中心として出発する蠢動に過ぎない。故にそれ等を中心とし為せる結婚は永続性がない。或る一点に欠陥を生じた場合には忽ち破壊されるのが常である。だから恋愛は人格と人格との結合でなくては嘘である。人格と人格を基礎として築かれた結婚生活には永続性があり、未来性がある。男女がお互の人格を見出す迄には相当の時間が要る。色眼の使ひ方で恋愛が発生して、結婚が自由だなぞとは余りにも自分といふものに対して忠実味を欠いでゐる。四囲の光線の如何に因つて秋波と籔睨みとの識別を誤る事さへあるではないか。要するに恋愛発生の第一要件は、相手の人格を見出す事に先づ以て努めねばならぬ。それを根底にした結婚でなくては真個の恋愛の意義を為さない。そして人格とは真に人間らしい性格を具へた事である。
(昭和三・八・一五 東北日記 三の巻)