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文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3日本人の信仰よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ313 目次メモ
OBC B123900c096
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本文  今日の宗教家達は、かかる点において耶蘇は偉いとか、かかる方面において釈迦が優れてゐるとかを盛んに論争して寧日なき有様である。
 耶蘇にしても釈迦にしても、人類が生んだ最も偉大なる聖者であることに何ら疑ひの余地はない。しかしかかる偉人の優劣を比較論争してゐる暇があったら、どちらでも良い、その百分の一の人格にでも自己を磨き上げることがより尊いことである。二千年も三千年も昔に世を去った人々の思想を色々と詮索することが無用だとは云はないが、それよりも目の前にある少しでも立派な人の美点を学んで自分自身の魂を向上させることが、より一層大切なことである。自分の魂を磨くことを忘れて大聖人の教をかれこれ論ずるのは天を恐れざる不虔の行為である。
 信仰なるものを偉人崇拝と同一に考へてはならない。吾々が親を慕ふのは、親が偉いからといふのでもなく、親から恩を受けてゐるといふ理窟から来るものでもない。人の心の奥底から湧いて来るやむにやまれぬ純情の発露なのである。信仰とは生れ赤子の乳房を慕ふ自然の情動そのものなのである。
 人間が神様を信仰するのに、神様が偉いからとか、神様に恩を受けてゐるとか論じなければならぬやうになったら、その信仰は本当のものではない。また日本人が天子様に忠を尽すのも、かかる理窟によるのではないのである。人間が一切かかる理論を抜きにして、自然ながらに神を崇め、民として君を敬ひ、また子にして親を慕ふやうになったなら、天下は既に治まり地に楽土が自ら出現するものである。
 然るにこの美しい心情に段々と汚れが生じて来て、始めてここに世の乱れが兆し、遂に聖人君子が仁義の道を説かざるを得ざる状態となるのである。親を忘れ君を忘れまた祖神を忘れて異国の聖人を仰ぐ本末転倒またはなはだしい。自分の親よりも人格的に如何に立派な人があっても、親を捨ててその人に孝を尽すのは誤ったことである。これは誰が考へても至極平凡な真理である。それだのに今日の宗教家達にこの理が判らない人々がなかなか多い。基督教徒の中には、耶蘇が「カイザルのものはカイザルに、神のものは神に……」といった言葉に基づいて、神と君とを対立させるやうな考へ方をしてゐる人が往々ある。耶蘇は猶太人である。カイザルはその猶太の国を亡ぼして同胞を虐げてゐる羅馬の王である。猶太人である耶蘇がその羅馬の王に対して反抗的な考へを持つのは当然すぎるほど当然である。然るに何ぞや、耶蘇の精神内容をも解し得ずして、幾千年の久しき間、吾々の祖先が血を以て護りし祖国を忘れ、一切を捧げてつかへ奉りし天津日嗣天皇を畏れ多くも神と対立的に考へるとは何たる浅見であらうか。
 今日の宗教家の説いてゐる信仰はことごとく本を忘れた末葉哲学である。信仰とはそんな難しい別世界ではない。草木が太陽に向って伸びて行き、水が低きに流れるが如くに、あるがままの自然の姿が信仰なのである。聖書を読まねば救はれないとか、八万四千の経文を読まなければ悟れないとか、信仰の世界はそんな狭い道ではないのである。日本人の信仰は、遠く祖先から子々孫々に、広く国家から家庭及び個人に、神ながらの生活にしっくりと融け込んでゐる信仰である。信仰を離れて祖先もなく国家もなく、政治もなく、法律もない。難しい理窟を捨てて、本当の日本人になれ。然らば天国に昇るはいと易く、地獄に陥るは駱駝が針の穴を通るよりも至難の業となる。
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