王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1出口王仁三郎著作集 第3巻 愛と美といのち
文献名2人生 >生きがいの創造よみ(新仮名遣い)
文献名3若き日のことよみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ127 目次メモ
OBC B195303c235
本文のヒット件数全 0 件
本文の文字数658
その他の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  余が十七歳のときであつた。父は農業のかたわら醤油の小売りをいとなんで生計の補助としていた。
 毎月末に掛け取りに行く。時としては余をして掛け金徴収に行くことを命じた。ある家に、わずか五十銭の売り掛け代金を受け取りに行つた。そのとき、家の主人はていねいに、今日おはらいすべきであるが、少しつごうが悪いから五、六日待つてもらいたいと断わつた。そこで余は五、六日へて、またその家に掛け金取りに行つた。そうすると、小さい二室造りの奥の間に主人の声が聞こえている。その家の妻は、ふすまをそつと細目に開いて、なにか小声でささやいた。主人の声として、
 「今日は留守だといつて帰つてもらえ」といつている。そこで妻女は、「主人は留守だから後日来てくれ」と、おずおずしていう。余は少々あやしみながら、
 「御主人の声が聞こえているじやありませんか」と反問した。妻女は妙な顔をして、ふたたび主人の居間にはいつて余の言をつたえた。主人は大喝一声、
 「肝心の主人が、主人は留守だといつているじやないか。これほどたしかなことがあるか」と。余は金融のつごうがわるいなと思つて、「よろしく頼みます」といつてそのまま帰宅した。それから三日目の夕方、その家の主人が自分で出てきて、
 「先日は失礼しました。金がなくて会わす顔がないので留守をつかいました。今日金が手にはいりましたから、おはらいやら謝罪に参りました」と。
 人の性は善である。時によつてうそもつかねばならぬ人生だと、余はそのときに感じたのである。
(誠から出た嘘、「瑞祥新聞」昭和9年12月1日)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー/0/
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki